第12回 "自分らしさを追求した”留学

イギリス・ロンドンに半年間留学をしていたTさんにインタビューしました

実はイギリス留学が始まる直前に大きな壁に直面したTさん。渡航する3日前に突如、「渡航できない」という事態に。。。急遽、予定していた留学計画を一部変更せざるをえなくなりました。そんな予測もしなかった事態から始まった留学でしたが「その苦しい状況があったからこそ、充実したイギリス生活になったのでは」と自身の留学生活を振り返ります。

【概要】

Tさんは3か月間の語学学校、その後3か月間の学部聴講、そして最後の3か月はインターンというプログラムで留学をしました。語学学校については、現地の学校に通う予定でしたが、パンデミックの影響で渡航できずオンラインで参加。その間、アイルランドのゴールウェイへ渡り、1か月間一人旅へ挑戦したそうです。

国際関係学部に興味を持ったきっかけは何ですか?

中学生の頃から英語が好きでした。塾で出会った先生の影響で英語が得意科目になり、その頃から洋楽を聞いたり、気になる歌詞の意味を調べたりしていました。高校時代に入っても変わらず英語は好きで、漠然と「将来は英語を使った仕事がしたい」と思い、県大の国際関係学部を目指すようになりましたね。英語は、これから先の将来も人生通して役に立つという点で魅力を感じていました。

留学については、高校生の時から憧れはありました。留学生活のVlogをしているYoutubeを見て大学生になったらしたいなと考えていました。

最終的に留学を決断したのはいつ頃ですか?

大学3年生の夏頃、就活を意識し始めるタイミングです。

「今後の人生で自分がやりたいこと」が定まっておらず、なんとなく就職活動をするという雰囲気に流されて就活したくないと思いました。「自分がやりたいことを見つける」という時間が欲しかったこと、また高校時代から憧れのあった留学を思い起こし、本格的に留学の準備をし始めました。

どのように留学計画をすすめましたか?留学先としてイギリスを選んだきっかけを教えてください。

はじめは、留学エージェントのパンフレットをもらって話を聞いたり、県大の国際交流室へ相談したりして情報を集めていくことから始めました。

そのなかで、留学する国や留学形態を絞っていき、最終的に「イギリスで英語を使って働きたい」という想いにたどり着きました。イギリスを選んだ理由は、サッカーやハリーポッターが好きだったからです。そして、イギリスで働いてみたいと思い、YMS(※)に応募しますが、落選してしまいました。そこで、インターンができるプログラムを自身で探しました。

※YMSとは?

イギリスのワーキングホリデービザ。イギリスはワーキングホリデービザを発行する数を制限しているので、年に2回抽選会が行われます。抽選で当たった人のみがビザを取得できるという仕組みです。(すべての国が抽選方式を採用していないので確認してくださいね。)

渡航の3日前に入国できないという事態に直面したそうですね、本当に大変でしたね。。。どのように気持ちを切り替えたのでしょうか?

当初の留学予定を急遽変更し、アイルランドで1か月間過ごしていました。

実は、イギリスに渡航予定の3日前に、突然エージェントから「ビザの関係で入国ができない可能性がある」と連絡が来たんです。はじめは信じることができず、しばらくは絶望感から抜け出せませんでした。。。結局、語学学校での授業は日本で受けなければならず、3か月後の学部聴講からしか入国は許可されないと言われました。すでに1年間の休学届を出していたので、「3か月間、日本にいたら時間の無駄になってしまう」と焦りがあり、どうにかして有意義に過ごせないかと考えました。そこで、今しかできない経験をしたいと思い、思い切ってイギリスの隣国アイルランドへの一人旅に挑戦しました。実は海外はほぼ初めてで、居住先などすべての準備を一人で行い、不安を抱えアイルランドのゴールウェイという都市へ出発しました。今までイギリス留学の準備を頑張ってきたのに報われなかったような複雑な気持ちが自分を後押ししてくれ、アイルランド一人旅という決断に導いてくれたのではないかと思います。

1か月のアイルランドではどのように生活していましたか?

午前中はオンラインでの語学学校の授業に参加し、午後はジムへ行ったり街を散策したりして過ごしていました。1か月のアイルランド生活を振り返り、1人で海外で生活したという自信を得ることができましたし、自分の英語を振り返る機会や日本では出会えないような出会いや経験ができました。困難に直面したとしても、気持ちを切り替えて行動することの大切さを学びましたね。

最終的にイギリスへ渡航できた時は多くの感情が溢れてきましたよね。。。イギリスではどのよう過ごしていましたか?

はじめの3か月間は大学に通っていました。国際関係学とマーケティングの授業を取っていましたが、授業の内容は難しく、高い英語のレベルが求められ、ついていくのは大変でした。。。また現地の生徒の授業への意欲的な姿勢にも刺激を受けましたね。

その後残りの3か月は、イングランド10部に所属するサッカークラブでインターンをしていました。僕はもともとサッカーが好きで、サッカーの面白さや素晴らしさを多くの人に伝えたいと思い、サッカークラブでのインターンに応募しました。広報部として、主にSNSを使ってクラブの情報発信や集客を担当しました。

イギリス生活で1番印象に残っている思い出は何ですか

インターンでの思い出です。

僕は広報の仕事をしていたので、選手の一員ではありませんでしたが、選手たちは僕もチームの一員のように温かく接してくれたことがとても幸せでした。試合中、点を入れたら一緒になって喜んだり、みんなでパブでサッカー中継を観戦したりと国や文化を越えてサッカーを通して繋がったような経験でした。

特に印象に残っているのは、自身が頑張って広報をしたビッグゲームで、自分たちのクラブが勝利したことです!!試合直前は、現地の飲食店にチラシを置いてもらえるよう依頼したり、インフルエンサーに協力してもらったりと広報活動と集客に力を入れました。みんながONE TEAMとなってつかみ取った勝利の感動と喜びは忘れられません!!

予想もしていなかったアイルランド一人旅から始まった留学でしたが、どのように約1年間を振り返りますか?

「自分らしさを追求した」留学でした。

計画通りにイギリスで半年間過ごすことができなかったりと思い通りにいかないこともありましたが、「自分の好きなこと」「自分らしさ」というものを探し求めることができた半年間だったと振り返ります。「アイルランドに行く」という決断力も、普通の人なら渡航を諦めてしまうかもしれませんが、「自分らしさ」を求め、勇気を振り絞って行動に移しました。また、イギリス生活では、大好きなサッカーに携わる仕事ができ、将来に本当に自分がやりたいことを探し求めることができました。「自分がやりたいこと」や「自分にしかできない」留学にするために行動した留学だったと思います。

留学を終え、その後の進路とどのように向き合いましたか?

サッカークラブでの経験は、その後の自分の将来と見つめ直すことができた良い期間だったと思います。将来は、プレミアリーグのクラブで広報に携わる仕事に就くという大きな夢を掲げています。そのためにマーケティングなどのスキルを得たいと思い、まずは日本で就活することにしました。働きながら広報の経験やノウハウを高め、再び海外に挑戦したいと思っています。

現地に住み、イギリスの好きなところを教えてください!

普段の何気ない生活の中で、人との繋がりの大切さといったものを感じます。例えば、街のカフェで初対面であるにも関わらず店員さんとお客さんがまるで知り合いかのように世間話をする様子を何度も見かけました。そこには、例え接客であっても人としてリスペクト(愛)を持って接するという国民性のようなものがあるのではないかと考えます。日本では、あまり見かけることのない光景なので新鮮でした。


英語勉強法を教えてください!

・オンライン英会話

留学する1年ほど前から週3〜5日で続けていました。その日に勉強した単語を会話の中で使うように心がけていました。自分の単語量や言い回しを増やしたいと思い、自分で会話のトピック表を作り、毎回のレッスンではランダムに講師にその日のトピックを選んでもらうといった工夫もしていました。

・単語勉強

「Distinction」という単語帳を使っていました。赤シートで隠しながら発音して覚えていました。

・YouTube/Instagram

YouTubeやInstagramで英語のコンテンツを日常的に見ています。日常から大量にリスニングをすることによってリスニングはもちろん、語彙や喋る時の流暢さなどスピーキングも伸びたと思います。普段の生活に英語を溶け込ませることが大事だと思います。


留学を検討している方、県大学生に向けて一言お願いします!

もし留学に行くかどうか迷っている人がいたら、心の底から留学はお勧めしたいです!留学の目的が定まっていない人も、現地で生活してみて目的、目標を探していくというのもありだと思います。留学は華やかなイメージがありますが、実際は辛いこと・悲しいこともたくさんあります。だからこそ、それらを乗り越えるために努力したり、自分と本気で向き合ったりできると思います。月並みな言葉ですが、私は留学を通して人生が変わりました。留学中の苦しい期間を乗り越えた経験が自分の自信になっています。人生は一度しかないので、挑戦したい気持ちが少しでもあるならぜひチャレンジしてみて欲しいです!



Tさん(国際関係学部)2019年入学

人生初のプレミアリーグ観戦!一生忘れられない日になりました。

Galwayのカフェ。店員さんの飾らない自然体な接客に日本との文化の違いを感じました!

近所の人が集まるドッジボールに参加。緊張していましたがみんな優しく迎え入れてくれました。

ハリーポッターの演劇を観た後に人生初雪を経験。まさに魔法の瞬間でした!(笑)

故エリザベス女王の一般弔問に並んだ時にみたビックベン。合計10時間以上並びましたが、イギリス中から集まった人たちが食料を分け合いながら協力している姿が印象的でした。

サッカークラブのインターンでの印象的な試合。強豪との試合に勝利し、試合に来てくれた人たちと喜びを分かち合っているシーン。




インスタグラムの投稿では、Kさんにイギリスの食生活を伺いました。

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インタビュー、ありがとうございました!