私ももらえる?障害年金

解説:社会保険労務士 浜野佳子

(神奈川県支部会員)

第1章 概要

◆初めまして

ある日、本の電話がかかってきました。友の会会員の奥様からで障害年金についてのご相談でした。お話をお聴きすると、ケアマネージャーや区役所で医療保険や年金について相談したが、障害年金は一度も触れられなかったようで、主治医からも何も聞かされていないとのことでした。確実に障害年金が受給できる方なので、急いで請求手続きのご案内をしましたが、過去の分は遡れないケースだったのです。もし1年でも早くご存じだったら大切な貯金を取りくずさなくても良かったのに。
私に今できることは、一人でも多くの方に障害年金を伝えていくことだと痛感しました。

私は社会保険労務士の浜野佳子と申します。私もパーキンソン病と診断され、皆様と同じように日々この病気とともに歩んでいます。同じ病気の仲間として、ひとりでも多くの方に障害年金を理解していただき、「もらえるはずだったのに」と残念な結果にならないように、お手伝いできればと思います。全部で章ですが、皆様に役立つ情報をお伝えしていきますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

Q1 どんな人がもらえますか?

A1 基本的に65歳前で下記①~③に該当すればもらえる可能性があります。64歳の方は、早めに手続きしましょう。障害年金も老齢年金と同じで、請求しなければもらえません。

パーキンソン病の場合は事後重症という障害年金に該当します。

初診時は軽くても次第に重症になるケースで、65歳の誕生日の前々日までに請求しなければなりません。

ポイントは3つで、

① 初診日の証明が出来る

②保険料納付要件をクリアしている

③障害年金の認定基準に達する障害状態である

この3点が証明できれば受給することができます。

以下詳しく説明していきます。