当グループでは、本質的な技術・研究の問いを立てることを大事にしたいと思っています。せっかく研究するなら自分自身が面白いと思える研究で、一緒に金メダルを目指しませんか?そのための問いを立てるお手伝いをさせてください。
Ⅰ.学術は比較から生まれる。批判を受け入れ、戦場に立つ覚悟を持つ
第一に、これまで世界中の研究者が行ってきた取り組み(研究論文)について、知ることが必要です。ぜひ論文を読む技術を身に着け、世界の最先端の技術開発にキャッチアップできるような一流のセンスを身に着けてもらえればと思っています。研究の本質は、比較と改善から生まれると考えています。比較するためには常に元となる対象があります。自分たちの内輪ノリから、論文を読み最先端研究との比較をすることで、世界と戦う土台が生まれます。比較がきちんとできれば、良い結果、おもしろい問いは自然とついてきます。
Ⅱ.実験を愛する、装置を愛する、理念(アイデア)を愛する
第二に、自身の実験を行ったデータの解釈に関しても、精緻な解釈を学ぶことを研究生活を通じて学んでもらえればと思います。例えば、「良かった」「悪かった」「変わらなかった」「壊れなかった」という言い方から、「XXの値を保持したため、十分良いと言える」、「XXまで特性をXX%保持しており、十分実用に耐えうる値であることが分かった」といったscientificな議論を行える、知の胆力を身に着けることが(学部生・修士課程までの)目標です。自分の行った実験、そしてその結果は世界であなたしか知らない現象かもしれません。ぜひ自分の実験に愛を持ってください。世界で一番あなたの実験結果を愛しているのは、あなたしかいません!
Ⅲ.世界の境界線の拡張は、研究の最も感動的な側面である
第三に、研究や研究活動を自分事として、人生を変えるような1ページにしてもらえたらと思っています。研究を通じて考え方が変わる、ものの見方が変わる、といった点でもよいですし、研究室のメンバーとのやり取り、実験機の扱い方、宇宙プロジェクトとのかかわり方、ロケットの打ち上げ、ぜひなんでも興味があることには挑戦し、研究活動を通じて「世界の解像度を上げる」「社会に革新をもたらす一歩を作る」経験を一緒に作っていければと思います。
Ⅳ.互いの活動をリスペクトすることで、仲間になる
研究室のコアタイムは基本的に定めていませんが、できれば実験は平日の日中に行っていただければと思っています。もし不測の事態が行った場合も対応が取れますし、困りごとがあった場合、相談いただければすぐ解決できることも多い(と思いたい)です。
MTGは隔週~1か月に1度程度をイメージしています。悩み事があり、何をすればいいかわからない場合はいつでも相談に乗りますが、ある程度やることが決まった後は、自分で予定を決めて腰を据えて実験や解析を進めてみてください。一つの物事を考え切った先にあなたの個性が生まれると思っていますので、焦らず戦略的な研究計画を一緒に考えさせてください。研究室全体としての活動の共有の場も設けたいと思っています。毎週グループでの研究結果の共有、または論文をまとまって読む場など、メンバーの皆さんとグループを作っていければと思っています。ぜひグループ立ち上げのライブ感を楽しみながら、研究室を立ち上げていきましょう!