離婚は、いうまでもなく家族の関係性が大きく変化する出来事であると同時に、その体験は同じ家族の中でも立場の違いによって異なります。本ワークショップでは、親の離婚を経験する子どもとその親に向けて開発されたFAITプログラム(Families In Transition, Brown, 1994)の日本版の紹介とその一部の実践を通して、離婚という家族の移行期を経験する親と子どもへの心理的援助について考えていきます。また、家族の機能不全という視点から、ACEs(逆境的小児期体験)に関する近年の知見や、子どものトラウマケアなどについても触れたいと思います。