第6回 講義動画
ホウ酸の特徴 🧪
化学式 H₃BO₃、通称「ホウ酸」。
三酸化二ホウ素は水と反応してホウ酸を生成。
オルトとメタ 🔥
オルトは基準物質。
メタは水和度が低い,を意味する(加熱後H₃BO₃→HBO₂に変化)。
水との反応 💧
ホウ酸は水に溶けるとプロトン(H⁺)を放出。
ホウ酸は1つのプロトンのみ放出、誤解しないように。
ホウ酸の化学的性質 ⚗️
ホウ酸は弱い酸性。
目薬などに利用され、抗菌作用や薬剤安定性向上に使用される。
薬剤学での利用 💊
ホウ酸は薬剤の安定性向上や、薬物の分解防止に使われる。
BNCT (ボロンニュートロンキャプチャー療法)
⚛️ がん細胞に質量数10のホウ素を含有する化合物を取り込ませ、外部から熱中性線を照射し、ホウ素の核分裂反応を利用してがん細胞を破壊する治療法。
反応断面積の性質
🔬 ホウ素は中性子を広い面積で捕える性質があり、これにより高い確率(反応断面積が大きい)で反応が起こる。
中性子反応と核分裂
💥 質量数10の法則は熱中性線でアルファ粒子とリチウム原子核に分裂し、がん細胞を破壊。
がん細胞特有の取り込み
🧬 がん細胞はLAT1という運搬体を使って外部から栄養を取り込み、この特性を利用してBNCT治療に必要な化合物を取り込ませる。
選択的な治療効果
🎯 LAT1を高頻度で発現するがん細胞にのみ、BNCT治療薬(BPAなど)が取り込まれ、正常細胞への影響が少ない。
その他の薬剤
💊 BPA以外にも、BSHやカルボランなどがBNCT治療に用いられることがある。