北海道教育大学(札幌校)
生活創造教育専攻
情報・電気分野
石川研究室
北海道教育大学
生活創造教育専攻 情報・電気では,
数理やデータサイエンスに着目した講義・実習を
取り入れています。
一般的に「数学」は主に式を解くことが目的ですが,数理はある動きを式にするなど数学・理科・工学を融合していく科学です。
例えば,高校の数学はいったいどこでどう役にたつのか。
・数学・物理・工学ってどう結びつくのか?
・微分・積分って社会でどう活用したらいい?
・複素数や虚数って何の役に立つの?
・対数は何に使われるのか?
・偏差値で何がわかるの?
・行列って何に使えるの?
これらを高校で学んだことがありますか?
上記をパソコンで計算させる方法は?
Excelなど表計算ソフトを用いて実習形式で
理解を深めていきます。
を作成しました。
生物育成LEDで,二十日大根を育てています(写真は8日目)。鉢植えは3Dプリンターで作ったもの。黒い板は土壌水分センサ(micro:bitマイコン+OLEDディスプレイで数値を表示)。給水が必要かどうかはこのセンサ値を見ながら行います。生物育成LEDはタイマーコンセントでON/OFF制御(7時~17時までON,以外はOFF)が行われます(照明設備は高温になりますので冷却のため小型扇風機も回しています)。
植えてから一か月の写真は一番下。まだまだ方法は変えていきますが,ここが面白いところです。
生物育成LEDは赤色LEDが光合成に関与。青色LEDが実や葉の成長に関与すると言われています。
栄養分はN(窒素),P(リン),K(カリウム),Ca,Mg,B,Fe,Mn,Zn,Mo,Ce,Al,Na,Cuなどが入った液体(700倍希釈,N:P:K=1:2:1)も不定期にいれています。主にNは茎葉,Pは花・果実,Kは根の育成に作用するとのこと。※液体だけでは辛くならないかもしれません。
肥料の量,土の量,光の量,光の当て方,いつ追肥するか,風は当てたほうがいいのか?など失敗しながら最適な育成方法を探すことが学びに繋がります。
いずれは土壌水分のセンサ値で給水の自動化,ECメータ(電気伝導度で肥料不足を検知)のセンサ値で肥料の追肥自動化,CO2制御も行えば本格的な生物育成の自動化になるかもしれませんね。
中学校技術科での教育にも活用できる話です。
教育大技術科には生物育成の専門家の先生もいます。一緒に教育大で研究をやりませんか?
2023/12 産業技術教育学会 関東支部大会で発表
石川 智浩 ,「ワイヤレス充電回路を用いた6つの技術が学べる教材の初期検討」
ワイヤレス給電技術はエネルギー変換の代表例です。
携帯電話の無線充電,電気ポット,炊飯器,髭剃り,IH調理器,近接距離センサはすべてこの教材で模擬ができます。
SUICAやPASMOなどICカードで決済するものワイヤレス給電。
これらを生徒らに体験してもう教材検討の結果を発表したものです。
本教材の対象は高校生以上ですが,中学2年理科の内容(電磁誘導)に加えて,新たに渦電流と交流のことを指導すれば中学校授業でも活用ができそうです。
理科と技術の融合ができる内容。理科で学ぶのが先じゃなくても技術で一から学ぶことはできると思います。理科は基礎を説明することになりますが応用まで時間が回りません。その応用を学ぶ場が技術の存在だと思います。
教育に使いたい!一緒に研究がしたい!質問がある!などありましたら,次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
2023/11 産業技術教育学会 北海道支部大会にて本研究室の種田君が学会発表しました(学会発表優秀賞を受賞しました)。
種田 達朗(学)・石川 智浩 ,「家庭科分野住生活教育における窓まわりの断熱・遮熱効果を比較する実験教材の開発」
今年の夏は暑かったです。窓から入射する熱をどう対策をすれば部屋の温度が上がらなくて済むのか,みなさんも考えたことがあるのでは?
それを実現してくれる体験型教材です。3Dプリンターで窓のある部屋を作り,家具も入れます。夏場を想定。この実習教材は窓の枚数が変えられます(空気は断熱材として使う)。遮熱フィルム(遮光する)を張る。カーテンを閉める。窓の外によしず・すだれを置く。これで室温はどう変わったかこの実験装置で実験ができます。
※断熱エアプチプチも窓に貼りたかったのですが,ミニチュアバージョンを用意できませんでした。
※冬バージョンでの評価もやる予定です。
この教材を使いたい教員等みなさま,ぜひお声がけください。物品の貸出ができます。
※白熱電球のスタンドライトも3Dプリンターで作っていますが,低予算で実験を実現させるためです。中にアルミテープを付けて前方に熱と光を放射させています。アルミテープがないとPLAフィラメントは溶けて発火発煙の恐れがありますので家庭内では使わないように。※授業活用するときはPSE認証のある電気照明スタンド製品を使いましょう。
教育に使いたい!一緒に研究がしたい!質問がある!などありましたら,次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
2023/11 産業技術教育学会 北海道支部大会にて学会発表しました。
石川 智浩,「押して・曲げて比較できる「構造を丈夫にする工夫」に関する教具の初期検討」
TPUフィラメントはゴムっぽい樹脂。その特性を活かしてトラス構造を押したり,曲げたりして体験ができる教材開発を行いました。
図が2つありますが,どちらも橋です.
同じ力で上から押していますよ.
3Dプリンターの教育活用としては
①教員が3Dプリンターで教具製作
②生徒がCADデータ製作,教員が造形物を製作。
③生徒がCADデータ製作と造形物製作を行う。
があり,どれも授業をどう作るかで活きてくると思います。
この教材を使いたい教員等みなさま,ぜひお声がけください。物品の貸出ができます。
教育に使いたい!一緒に研究がしたい!質問がある!などありましたら,次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
2023/8/20 産業技術教育学会の全国大会で学会発表をしました(旅費の関係でオンラインポスター発表)。
石川 智浩,「micro:bitマイコンと3Dプリンタ造形物を組み合わせた計測・制御教材の製作」
micro:bitマイコンに接続できるセンサ・アクチュエータ・周辺機器が多ければ,それだけ世の中にある家電やインフラ設備をある程度再現できます。
資料には100円shopにある玩具の洗濯機や通販で売っていた風速計もマイコンで制御ができます。レーザーによる通過検知や卓球の球の射出も可能にしています。これを可能にしているのが3Dプリンターによる造形物での固定です。
この教材を使いたい教員等みなさま,ぜひお声がけください。物品の貸出ができます。
動画はポスター発表の前に公開する動画で,ブラウザ上でも動く無料の動画編集ソフトClipChampで作成しました。使い方はYoutubeにもありますよ。
教育に使いたい!一緒に研究がしたい!質問がある!などありましたら,次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
ギアドモータの軸に紐を巻き取るための車輪を3Dプリンターで作りたいとします。次の動画はTinkerCADというアプリでどうやって作っていくのか示した動画です。できたデータの四角い空洞にモータの軸を入れてネジで固定します。
この動画はPowerPointの画面録画機能でデスクトップの指定エリアを動画に収めたものです。動画再生時間は2分30秒ほどの動画ですが,これを動画ファイル拡張子MP4で保存すると42MBものデータになってしまいますので,以下のソフトで動画ファイルのサイズ変更(1430×750→853×480pixel)をすると8.8MBまで圧縮できます(圧縮作業はソフト名:WinX HD Videoで行いました)。
動画サイズを1/5程度に小さくするメリットは,動画の画質は少し悪くなりますが,動画表示が速くなります。
北海道教育大学 生活創造教育専攻 総合技術教育分野で使っている指導書の一部です。
micro:bitマイコンでMicroPython言語プログラミング(講義・実習で使うことがあります)。
プログラミング科目は,
小学校では「論理的に考えていくことのできる力であるプログラミング的思考等の育成」
中学校では「生活や社会の中から課題を設定する力,解決策を構想する力,解決策を具体化する力の育成」が主な目的となります。
教育者はプロの世界のプログラミングも知らないと生徒指導をすると教育のための教育をやってしまいがちです。そうすると生徒のプログラミングに対するイメージとのギャップができてしまいます。でも教育者が幾ら専門性が高くても生徒の視点に立てないと生徒たちに伝わらない実習をしてしまいます。
そのため専門と教育の両方の力を身につけ,指導方法や教具を考えていく。それは北海道教育大学の役割です。
教育に使いたい!一緒に研究がしたい!質問がある!などありましたら,次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
パソコンだけできるプログラミングで,指導書の一部です。
札幌市はGIGA端末がChromebookであったため,それでもPythonプログラミングができるGoogle Colaboratoryという環境でプログラミングを行います。中学校技術科でも活用ができる内容で指導書を作成しています。
さらに,より高度なことを行うにはIDLE SHELLなどWindows機でインストールが必要ですが,その指導書もあります(教育大の実習では行いませんがゼミ等で活用しています)。
micro:bitマイコンは加速度センサや地磁気センサ,マイク,LEDディスプレイなどが内蔵されていますが,「物を動かすような要素」が少ないです。
左の資料のような形にすると,センサもアクチュエータも大幅に増やすことができます(課題設定型授業やPBL授業,STEM教育などがやりやすくなります)。左の資料はダウンロードして見てください。
中学校技術科(計測制御やプログラミング教育)や高校情報,工業高校,高専の講義・実習に活用しやすいです。本教材を授業活用してみたい方・質問などあれば北海道教育大学 石川智浩までぜひご連絡ください(使い方の指南や教材貸出も可能です)。まずは次のメールアドレスまでご連絡ください:ishikawa.tomohiro@s.hokkyodai.ac.jp
2022年4月~2023年2月
4名、教育研究4件でした。
・micro:bit マイコンおよび GroveShield 基板を用いた
小学校低学年向けのプログラミング教材(学会発表優秀賞を受賞しました)
・中学校技術科で活用できる教育資料サイト製作とGoogleアナリティクスを用いた利用分析
・自動車用コネクタを用いた電気回路実験教材の開発
・慣性モーメントの考慮およびマイコン制御を取り入れたクリップモータ教材の製作
どれも教具・教育指導アイテムとして使える研究でした。
上記の研究内容は、日本産業技術教育学会 北海道支部論文集第36号に掲載されています。
2023年1月~
本研究では、TinkerCADという構造設計CAD(すごく簡単)を用いて、左の図のようなロボットカーなど様々なものを3Dプリンターで作っています。教育や技術研究に活用してしています。※下図は白く見える筐体が3Dプリンターで作ったものです。
TinkerCADは中学校技術科でも一部使われていますが、CADが好きな人はFusion360など上位のCADも扱うことができます。どちらも生徒・学生・教員であれば無料で試用することができます。
3Dプリンター本体は熱でフィラメントを溶かすタイプ(FDM)であれば1台6万円(2023年現在)もあれば購入でき、失敗も少ないです。固い造形もゴムのような造形も同じ6万円台の3Dプリンターでできます(組立済のものが印刷成功率が高くおススメです)。フィラメントは1000gで2~3000円で売っています。左のロボットカーは土台とタイヤ2つ全てでおよそ40g。少なくとも1000gで20台は作れるでしょう。例えば土台2台は製作に8時間ほどかかりますが、夜中にプリンターを動かし、朝に回収で2台分ができているという感じです。できた製作物ですがわざと力を入れて壊さない限りは壊れないように製作しています(5g程度のものなら30分、10g程度のものなら1時間というイメージ)
3Dプリンターの授業利用は増えてきています。本研究室では学校で使える実習教材の3Dプリンターデータを近々提供していく予定です。
また、工学系・技術科で3Dプリンターを用いた積層方向や金属部材と組み合わせた強度を高めた構造物の製作(耐環境性を考慮した実利用)や、どう教育利用できるかを研究しています。(金属3Dプリンタや光造形3Dプリンタも今後対応を視野に活動中)
2022年3月~
本研究室では中学校技術科の授業でも使えるような教具の選定や交流実習を研究しています.
通常発振器やオシロスコープは操作ボタンや機能が多く中学生には難しいですが,左の組み合わせの教具であれば比較的簡単に導入ができるのではと研究中.ミニ発振器は200kHzまで,ミニオシロスコープは1チャンネル,200KHzまで.ミニオシロスコープは2チャンネルまで対応したものも活用.左下の図は一般的な発振器とオシロスコープです.実際に理工系の方が使う機材も指導の範囲です.LCRメータ・直流電源なども
2022年7月~
(講義内容について)
北海道教育大学ではWindows用でのマイコン教育でArduinoマイコンを用いたC言語教育もあります.
2022年7月~
(講義内容について)
北海道教育大学ではMicroPython言語やJavasprict言語を用いたマイコンプログラミングが講義・実習にあります.
2022年3月~
(講義内容について)
北海道教育大学ではマイコンを用いたロボットカーを用いた講義・実習・研究があります.
2022年2月~
(講義内容について)
micro:bitマイコンを使った計測制御.この基板は本大学の講義・実習でも使っています.本研究室では,Grove Shield基板を用いて計測制御を行っています.市販品のオプション基板でセンサやアクチュエータを動作させます.プログラミングは命令ブロックでも,pythonでも可能です.中学校授業で使うような教材も新規に開発中.
本研究は以下で発表しました。
1)microbitマイコンを用いた電気および計測・制御教材の製作(日本産業技術教育学会 第65回 広島大会)
(本研究は終了しました.)
教育大での衛星開発。
●ゼミ生の最近(2021/4/1~9/29まで)
本研究室の特色の1つは宇宙工学・宇宙開発もできることです.
ゼミ生5名は,現在10㎝角立方体の衛星を開発をしていました.太陽電池や無線機能はありませんが,衛星分離機構のことも設計に入れて製作期間は4カ月.
動画は,衛星分離→スラスタ噴射まで。
1)10cm角衛星Cubesat用の分離機構の開発
2)火薬噴射式のCubesat衛星の開発を行いました。
本衛星は共同研究として開発(北海道科学大学は衛星構造や分離機構担当).※2021年11月で共同研究は終了.その後は北海道科学大学に一任.
本研究で3件の技術研究発表。内1件3)は教育大学学生による発表。
1)かけら衛星HSE-SAT1の開発(第65回宇宙科学技術連合講演会)
2)教育大初の衛星開発における学生教育(中間報告)(第65回宇宙科学技術連合講演会)
3)超小型人工衛星 HSE-SAT1 の EM 開発について(第35回日本産業技術教育学会 北海道支部 講演要旨集2A01)
モデルロケットを用いたSTEAM教育の共同研究を行っています(2021/9/30現在)
本研究は教育研究。共同研究として以下で研究発表がありました。
1)モデルロケットを活用したSTEM教育の試行的実践(日本STEM教育学会 拡大研究会)