第3回 研究交流会

「どうする?!若手のキャリア問題」

 概要

日程:2023年3月27日() 10:00~16:00

会場:国立遺伝学研究所/講堂

           〒411- 8540 静岡県三島市谷田1111 [アクセス情報]

対象:遺伝学とその周辺領域を研究している若手研究者 

           ※遺伝学会員以外の方も参加可能です。

参加費:無料


参加登録はこちらから

申し込みの締め切りは3月20日(月)となっております。

学生を対象に旅費を一部支給いたします

旅費が必要な方は参加登録フォームよりお申し込みください。

また、所属研究室や日本学術振興会から旅費が支給される場合はご遠慮下さい。

プログラム


午前の部 (10:15–13:15)

キャリアパスセッション「どうする?!若手のキャリア問題」(遺伝学若手の会主催)


10:15–10:35 市原沙也 (ポスドク) 国立遺伝学研究所 遺伝メカニズム研究系 細胞建築研究室

10:35–10:55 片岡研介 (助教) 基礎生物学研究所 クロマチン制御研究部門

10:55–11:00 休憩

11:00–11:20 三好知一郎 (チームリーダー) 理化学研究所 生命医科学研究センター レトロトランスポゾン動態研究チーム

11:20–11:40 平田たつみ (教授) 国立遺伝学研究所 遺伝形質研究系 脳機能研究室

11:40–12:00 パネルディスカッション


12:00–13:15 交流タイム(昼食:お弁当事前注文・持参可)


午後の部 (13:15–16:15)

ポスター発表会(遺伝学普及・教育担当幹事主催) 詳細はこちら   

13:15–14:15 フラッシュトーク(各人スライド1枚、2分程度の予定)

14:15–15:15 ポスター発表奇数番号

15:15–16:15 ポスター発表偶数番号


自由解散

企画内容


 アカデミアでは先行きの不透明な将来や任期付きの雇用といった多くの問題が見受けられます。この度、若手研究者の多様なキャリアプランを考えるきっかけとなることを目的とし、キャリアパスセッションを開催いたします。キャリアを積まれた先生方から若手研究者に登壇していただき、これまでの研究⽣活の中で「どのような経緯で研究室・研究テーマを選んだのか」「仕事と私⽣活のバランスはどのようにとっているのか」「留学に対する考え方や実際に行ってみて得たものは?」「企業就職をどう考えているのか」といった観点をもとに、どのようなキャリアを歩まれてきたのかご講演していただきます。


パネルディスカッション

 4人の講演者に登壇していただき、参加登録時に参加者から集めたキャリアパスに関する質問や問題に対してざっくばらんに話していただく予定です。質問は参加登録フォームから募集しています。


交流タイム

 こちらは自由参加となります。昼食中、参加者同士がざっくばらんに話す機会を設ける予定です。お弁当(お茶付き:1000円程度)を事前注文できますが、持参された方でも交流会に参加可能です。どうぞお気軽にご参加下さい。

講演者 紹介(敬称略)

市原 沙也(いちはら さや)


略歴

2017年 近畿大学 農学部 バイオサイエンス学科 卒業

2019年 近畿大学大学院 農学研究科 博士前期課程 修了

2022年 近畿大学大学院 農学研究科 博士後期課程 修了

2022年 国立遺伝学研究所 特任研究員


自己紹介

大学受験時はクローン動物の作出などに興味をもっており、農学部を受験。第一志望の大学には落ちるも近大農学部で佐渡敬博士のもとでエピジェネティクスの面白さを知る。キャンパスが山の中にあるためイノシシに怯えながらも学生時代はX染色体不活性化の研究に従事。クロマチンの研究をするうちに核内環境やクロマチンの動きなどに興味をもち、学位取得後は遺伝研の木村暁博士主宰の研究室に参画。目下の目標はラボ内に関西弁を普及させること。

片岡 研介(かたおか けんすけ)


略歴

2002 年 姫路⼯業⼤学 理学部 ⽣命科学科 卒業

2004 年    路⼯業⼤学⼤学院 理学研究科 博⼠前期課程 修了

2007 年    兵庫県⽴⼤学⼤学院 ⽣命理学研究科 博⼠後期課程 修了

2007 年    Institute of Molecular Biotechnology of the Austrian  

            Academy of Sciences    

                (オーストリアアカデミー分⼦⽣物⼯学研究所)

       博⼠研究員

2016 年    基礎⽣物学研究所・総合研究⼤学院⼤学 ⽣命科学研究科 助教


 自己紹介

テトラヒメナという単細胞生物が、自らゲノムを編集して、遺伝子発現に適した新たなゲノムを作る不思議な仕組みを研究しています。学生時代は、アフリカツメガエルの卵母細胞や初期胚を用いて生殖細胞ができる仕組みを研究していました。人と違う変わった研究がしたい。そんな単純な思いで、ポスドクを機にテトラヒメナの研究を始めました。それから現在まで、ポスドクとしてウイーンで9年半、現職で6年を過ごしてきたことになります。思い通りになること、ならないこと、色々なことがありますが、楽しく自分らしい人生を歩んでいると思います。

 三好 知一郎(みよし ともいちろう)


略歴

2004年 東京工業大学大学院 生命理工学研究科 博士課程 修了

    (石川冬木教授研究室)

2004年   京都大学大学院 生命科学研究科 博士研究員

    (石川冬木教授研究室)

2007年   東京大学大学院 総合文化研究科 博士研究員

    (太田邦史教授研究室)

2011年 University of Michigan Medical School, Postdoctoral Fellow      (John V. Moran Lab)

2015年 京都大学大学院 生命科学研究科 准教授

2022年 理化学研究所IMS チームリーダー兼任

 

自己紹介

これまで染色体研究、特に蛋白質をコードしないnon-coding領域の機能・役割について研究を行ってきました。染色体末端テロメアの制御因子の解析にはじまり、減数分裂の組換えの開始機構、そして留学を機会に哺乳類のレトロトランスポゾン研究を開始しました。生化学的なプロテオミクス解析からゲノム研究に切り込むのが得意ではありますが、今後はもっとゲノム解析手法をしっかり極めて、両手法の融合から新しいゲノム研究を展開したいと考えています。

平田 たつみ(ひらた たつみ)


略歴

1986年 島大学 合科学部 総合科学科 卒業

1988年 広島大学大学院 生物圏科学研究科 博士課程前期 修了

1992年 都府立医科大学大学院 修了 博士(医学)取得

1992年 日本学術振興会特別研究員PD

    (大阪大学医学部病理学教室所属)

1993年   名古屋大学 理学部 助手

1999年   国立遺伝学研究所 助教授

2013年   国立遺伝学研究所 教授

自己紹介

学部、修士課程、博士課程、ポスドクと、研究室も研究対象も大きく変えてきました。その度ごとに恩師にも恵まれ、面白い知り合いも増えて、視野を広げることができたと思います。大学院時代に1人娘を出産し、就職後は夫とは別居しながらの子育てで、その間に5回の子連れ転居と、私生活のほうもめまぐるしく過ごしてきました。このような私にとって大きなチャンスであり転機になったのは、1999年に遺伝学研究所の職を得たことだと思います。いまだに周りのみなさんに助けられながら日々奮闘しているのが実感ですが、私の経験が少しでも皆さんのお役に立つなら嬉しいと思います。