生命金属科学研究会
Integrated Biometal Sciences
Integrated Biometal Sciences
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お知らせ:
・2026年度 若手の会夏合宿のお知らせ(担当:鈴木道生さん)
以下の要領で、今年度の夏合宿を開催します。今回は、生命金属科学、生物無機化学、炭酸塩生物学、元素生命学との合同開催です。
開催日程:2026年8月27日(木)(13時30分開場予定)~8月28日(金)(12時解散予定)
開催場所:神奈川県横浜市 上郷森の家(品川駅からバスを手配しております)
申し込み締め切り:7月10日(金)
https://carb-bio.w3.kanazawa-u.ac.jp/summercamp/index.html
詳細は、上記H Pから申し込んでください。
・第5回生命金属科学シンポジウム
以下は、実行委員会委員長 當舎武彦さんによる会議報告です。
令和8年5月15、16日に、イーグレひめじにて第5回生命金属科学シンポジウムを開催しました。今回は、二年前と同様、生体分子科学討論会との連続開催(ポスター発表および懇親会は合同)としました。様々な分野の研究を聴くことができ、知識の幅をひろげる良い機会になったことと思われます。
討論会と合わせて参加人数は157名(招待講演者5人、一般73人、学生79人)、一般講演件数は26件(生体分子科学討論会:12件、生命金属科学シンポジウム:14件)、ポスター発表件数は63件(生体分子科学討論会:40件、生命金属科学シンポジウム:23件)で、活発な議論がかわされました。招待講演は、生体分子科学討論会では、清水伸隆・萩原伸也・菅瀬謙治 諸先生、生命金属科学シンポジウムでは、庄司光男・延 優 諸先生に、最新の研究内容についてご講演いただきました。
ポスター賞は僅差での争いとなりましたが、特に優秀な成績を収められた5名を優秀賞、次いで優秀な成績を収められた4名を奨励賞としました。
優秀賞:
吉田昌紘(兵庫県立大学大学院)「ヘム輸送タンパク質IsdAのプロトン化状態の可視化」
矢口敦也(横浜市立大学大学院)「細菌培養培地を直接ゲル化可能な新規自己集合性ペプチドの開発および構造解析による理解」
四坂勇磨(理化学研究所)「CO2固定酵素のリガンド探索を迅速化する蛍光プローブ」
二川 慶(東京大学大学院)「アコヤガイ靭帯に含まれるMet高含有タンパク質由来のMet-richペプチドの物性解析」
田口 央基(東北大学大学院)「中枢神経系へのセレン輸送体SelenoproteinPのドミナントネガティブを用いたグリオブラストーマに対する新規フェロトーシス誘導法の開発」
奨励賞:
北木 萌(神戸大学大学院)「スピンラベルEPR分光法を用いたABCトランスポーターの輸送サイクルにおける構造変化の解析」
前田侑也(北海道大学大学院)「トリアゾールカルボアルデヒド誘導体を用いた抗体N末端の位置特異的化学修飾と機能評価」
目黒温紀(東京大学大学院)「二枚貝靭帯におけるバイオミネラルペプチドLICPによるアラゴナイトナノファイバー形成機構の解明」
浪川勇人(東京大学大学院)「アコヤガイの貝殻基質タンパク質nacreinとCaCO3複合体の化学状態解析」
現在、写真が公開されています(第5回生命金属科学シンポジウム 写真 )。
・幹事会報告(令和8年5月16日)
シンポジウム開催中に幹事会が開催され、そこで決定したことをお知らせします。
1.第6回シンポジウムは、令和9年5月中〜下旬に、神戸大朋さん(京大)のお世話で、京都で開催されます。生体分子科学討論会との連続開催ではなく、学術変革領域研究「元素生命学」と連帯した開催になる予定です。
2.2027年度の生命金属科学若手夏の合宿は、外山喬士さん(東北大)のお世話で、東北地方での開催を予定しています。生命金属科学・生物無機化学・炭酸生物学・元素生命学との合同開催をめざします。
3.青野重利さんと城宜嗣の定年による幹事会退会に伴って、福中彩子さん(群馬大)、根本理子さん(岡山大)、當舎武彦さん(兵庫県大)を、後任の幹事としました。今回、3名を補充したことにより、次に退会者が出た際には補充しません。
4.令和8、9年度の、研究会の会長と副会長を以下のように決定しました。
会長: 古川良明(慶応義塾大学 理工学部)
副会長: 神戸大朋(京都大学大学院 生命科学研究科)
高野順平(大阪公立大学大学院 農学研究科)
ニュース:
・令和8年4月1日付で、研究プロジェクト「元素生命学」が、科学研究費補助金学術変革領域研究Aに採択されたことが公表されました(令和8年度 学術変革領域研究A )。
このプロジェクトの研究概要は;
「生物は、環境中の元素を利用して生命機能を維持している。地球史を通じて元素組成は時空間的に変化し、それに応じて生物も利用する元素を変化させてきた。こうした変化は現在も進行中であり、生物は環境に応じて利用元素を柔軟に選択している。本提案「元素生命学」は、地球科学と生命科学の連携により、生物が元素環境に応じて利用元素を使い分ける能力を持つことを実証する。これにより、『生物種ごとに利用元素は固定されている』とする従来の理解を覆し、生物の元素利用における柔軟性という新たな概念を確立する。本研究は、生物の理解に元素の視点を導入する意義深い学術領域を創出し、元素による生命機能の制御技術開発にも貢献する。」
この概要の中で、「元素」は「金属元素」と捉えられます。また、研究代表者は藤原徹さんであり、さらに、計画班員(分担者を含む)として、古川・神戸・高野・藤枝・福中・川上・三原・根本さんが参加されていることからも、このプロジェクトと生命金属科学研究との関係性を十分認識できます。元素生命学の成功は、生命金属科学分野の進展に大きく寄与します。5月に開催されます生命金属科学シンポジウム(第5回生命金属科学シンポジウム ホームページ )にて、詳細な説明がありますが、会員の皆様には、ここでの説明をお聞きいただき、是非、公募研究の応募されることをお考えください。ちなみに、「元素生命学」研究が、生命金属科学会と緊密な連携をとっていただくことは、すでに確認されています。
・神戸大朋さんが、4月1日付で、京都大学大学院生命科学研究科 統合生命科学専攻生体情報応答学分野の教授に昇進されました。おめでとうございます。これからのご活躍を期待しております。
・新学術領域研究「生命金属科学」で評価委員を務めていただいた斎藤正男さん(東北大名誉教授)が、令和8年(2026年)3月29日にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。
・藤澤貴央さん(東京大学薬学部)から論文掲載のお知らせです(令和8年2月19日)。
亜鉛欠乏ストレスを遺伝子発現変化へと変換する分子機構に関する論文がNature Communications誌に掲載されました。
https://www.nature.com/articles/s41467-026-69476-z
生命金属科学研究会メンバーの鈴木道生さん・松井敏高さんとの共同研究です。
・伊藤隆さん(東京都立大)から論文掲載のお知らせです(令和7年8月18日)
タンパク質のmulti-state立体構造計算関連の論文がJACSに掲載されました。
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.5c06502
https://www.tmu.ac.jp/news/topics/37866.html
・根本理子さん(岡山大学)から論文掲載のお知らせです(令和7年8月11日)。
このたび、ヒザラガイに関する研究成果がScienceに掲載されました。
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1418.html
ヒザラガイの「磁鉄鉱(Fe3O4)の歯」の形成に関わる新規タンパク質、歯舌マトリックスタンパク質(RTMP1)を発見し、磁鉄鉱が生体内で形成されるメカニズムを明らかにしました。
・石川県立大学の小林高範さんらが、新学術領域研究「生命金属科学」で行われた研究「イネが体内の鉄の量を感知する分子メカニズムの解明、並びに、ゲノム編集を用いた鉄不足の環境でも良く育つイネの創製」が論文として発表されました。
Shinkawa, H., Kobayashi, T., Murota, A., Kamijima, A. and Nishizawa, N.K. (2025) Stability and function of rice OsHRZ ubiquitin ligases are regulated at multiple sites by the iron-zinc balance. The Plant Journal 122, e70258. DOI:10.1111/tpj.70258
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/achievement/2314/
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/wp-content/uploads/sites/10/2025/06/0610_10_kenritsudaigaku.pdf