生命金属科学研究会
Integrated Biometal Sciences
Integrated Biometal Sciences
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ニュース:
・伊藤隆さん(東京都立大)から論文掲載のお知らせです(令和7年8月18日)
タンパク質のmulti-state立体構造計算関連の論文がJACSに掲載されました。
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.5c06502
https://www.tmu.ac.jp/news/topics/37866.html
・根本理子さん(岡山大学)から論文掲載のお知らせです(令和7年8月11日)。
このたび、ヒザラガイに関する研究成果がScienceに掲載されました。
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1418.html
ヒザラガイの「磁鉄鉱(Fe3O4)の歯」の形成に関わる新規タンパク質、歯舌マトリックスタンパク質(RTMP1)を発見し、磁鉄鉱が生体内で形成されるメカニズムを明らかにしました。
・石川県立大学の小林高範さんらが、新学術領域研究「生命金属科学」で行われた研究「イネが体内の鉄の量を感知する分子メカニズムの解明、並びに、ゲノム編集を用いた鉄不足の環境でも良く育つイネの創製」が論文として発表されました。
Shinkawa, H., Kobayashi, T., Murota, A., Kamijima, A. and Nishizawa, N.K. (2025) Stability and function of rice OsHRZ ubiquitin ligases are regulated at multiple sites by the iron-zinc balance. The Plant Journal 122, e70258. DOI:10.1111/tpj.70258
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/achievement/2314/
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/wp-content/uploads/sites/10/2025/06/0610_10_kenritsudaigaku.pdf
お知らせ:
・大阪公立大学 理学部/大学院理学研究科 化学科/化学専攻の助教の公募に関して(令和7年8月29日)
「生物無機化学研究室」の助教(大学雇用の専任教員、任期は5年 [ただし更新は1回だけ可能で最長10年])を1名募集します。
「金属が関わる生命現象を化学的視点から理解するための研究ならびに新技術の開発」に取り組む方を求めます。
これまでの専門や経験は問いません。
公募内容には「無機化学分野」となっておりますが、研究室名の通りに生物無機化学に関連する研究分野(金属関連タンパク質の構造機能解析、生体試料中の金属分析、金属酵素の機能改変なども含む)として掲載しています。
学生実習などの業務は化学科の教員として担当していただきますが、化学が専門でない場合でも周囲の教員が丁寧にサポートしますので心配いりません。
助教の方にもスタッフボックス(個室の居室)をご提供できますので、研究に集中できる良い環境です。
締め切りは10月15日であまり日数がありませんが、Web応募制ですので、興味のある方はぜひご応募ください。
JREC-IN https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?id=D125081669
大阪公立大 https://www.omu.ac.jp/research/recruit/faculty/entry-01080.html
詳細は澤井( hitomisawai@omu.ac.jp )まで、直接お問い合わせください。
・東京都立大学大学院理学研究科化学専攻の助教の公募に関して(令和7年8月18日)
人数:1名
採用日:2026年4月1日以降のできるだけ早い時期
任期:任期5年(更新1回.更新後の任期は5年(計10年)).ただし,65歳となった年度の末日をもって退職となります.
応募資格:採用時点で博士号の学位を所持している者,またはそれと同等の業績(能力)を有すると認められる者で,ケミカルバイオロジー,構造生物化学,有機合成化学,およびその関連分野の研究に取り組める実験化学者.
有機構造生物化学研究室の教員と連携して国際的な視野で研究・教育を推進できる方.
選考方法:書類審査による1次選考の後,2025年11月中旬に面接による2次選考を行います.
公募詳細および応募方法:次の PDFファイルを参照のこと.
https://www.houjin-tmu.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/07/0768_071006.pdf
応募締切:2025年10月6日(必着)
応募方法:電子メールによる受け付け.
提出先:kyoinkobo-rigaku@jmj.tmu.ac.jp
問合せ先:理学研究科化学専攻・教授 伊藤 隆
TEL: 042-677-2545,E-Mail: ito-yutaka@tmu.ac.jp
・Coordination Chemistry Perspectives Series by RSC/JSCC(令和7年8月14日)
Copper in Biology: Molecular Structures, Cellular Processes and Living Systems Cu in Biology
Zinc in Biology: Molecular Structures, Cellular Processes and Living Systems Zn in Biology
Iron in Biology: Molecular Structures, Cellular Processes and Living Systems Iron in Biology
Fe/Zn/Cuの三部作が全て刊行されました。
・若手会主催の夏合宿報告(田村朋則さん、鈴木道生さんより)
令和7年7月8、9日に、沖縄県産業支援センターにて、若手の会主催の夏合宿を開催しました。
今回は、生体機能関連化学部会、生物無機化学夏季セミナー運営委員会との共同開催でした。他分野の研究を知る良いきっかけになったのではないかと思います。
参加人数は98名(招待講演者6人、一般19人、学生73人)と、沖縄開催にも関わらず多くの方にご参加いただきました。
招待講演では新井敏・稲葉謙次・岡本晃充・後藤雅宏・鈴木道生・山田健一 諸先生に、最新の研究内容からご自身の研究の社会実装に関する取り組みも含めてご発表いただき、また沖縄県の産学連携事業担当者の方からベンチャー支援に関してご紹介いただきました。
ポスター発表件数は68件で、沖縄の夏に負けないくらい熱い議論が交わされました。今回ポスター賞の審査は一般参加者や招待講演の先生方に加えて、学生さんにも投票権があり、分野に関わらず学生同士が積極的にお互いの発表を介して交流していました。
ポスター賞は10名で、うち4名は日本化学会のBCSJ賞とChemLett賞としております。
BCSJ賞(2名)
馬場 好花(東北大学大学院生命科学研究科) 多機能性フォトクロミック蛋白質二量化剤の開発
清家直樹(東京大学大学院薬学系研究科) 抗原結合を認識する新規activatable型蛍光プローブの開発とがん無洗浄イメージングへの応用
ChemLett賞(2名)
寺田 周平(東京大学薬学系研究科) オキシムの移動を利用したチロシン修飾法の開発
辻村佳奈(名古屋大学大学院工学研究科) ミクログリアのin vivo 二光子励起多色同時イメージング法の開発
部会ポスター賞(6名)
小川 帆乃香(京都工芸繊維大学大学院) Arylazopyrazole 型ステープルペプチドの開発
中川開斗(神戸大院理) 分光法によるヘム観察に基づくABC トランスポーターの輸送機構解析
谷口凜々花(熊本大学大学院先端科学研究部) 生体内安定性に優れた人工核酸型Staple核酸の開発
布施 慶和(慶應義塾大学大学院薬学研究科) 近赤外光免疫療法用IR700類縁体の開発とHTLV-1 感染細胞への応用
堀田有輝(名古屋大学大学院工学研究科生命分子工学専攻) 疑似翻訳を目指した色素修飾人工核酸による非酵素的鎖伸長法の開発
岡田悠雅(東京大学工学系研究科) Analysis of receptor signaling using in silico-guided design of growth factor mutants
次回は、令和8年9月に鈴木道生さん(東大農)のお世話で東京・横浜近郊で開催予定です。生物無機化学サマースクールとの合同開催の予定です。
・国際会議開催のお知らせ(齋藤芳郎さんより)
第8回日本セレン研究会・第13回国際セレン学会 合同年会が以下の要領で開催されます。
◎開催期間:2025年(令和7年)10月31日(金)〜 11月2日(日)
◎開催場所:東北大学 星陵オーディトリアム
〒980-0872 宮城県仙台市青葉区星陵町2−1 Tel: 022-717-8018
◎HPアドレス:https://www.senkyo.co.jp/saito/se2025/index.html
◎演題登録のページ:https://www.senkyo.co.jp/se2025/contents/abstract.html
演題には 口頭発表、ポスター発表、どちらでも が選択できるようになっております。演題登録の締切は、8月末を予定しております。
また Young Investigation Award (YIA) も用意しております。希望登録するサイトを設けておりますので、そちらでご登録ください。口頭発表 または ポスター発表 から選考する予定です(ポスター発表の場合は、フラッシュトークあり)。
ご質問等ありましたら selenium_2025@mail.pharm.tohoku.ac.jp までご連絡ください。
・炭酸塩生物学のHP開設(鈴木道生さんより)
学術変革領域研究(B)「生物が形成する炭酸塩における有機-無機相互作用の解明」のホームページが開設されました
炭酸カルシウム生成が二酸化炭素放出反応であるという教科書に明記してある従来の説を覆すことを目標にしています。約30年前の議論で生物の石灰化は完全に無機反応で進行するという誤解からこのような説が定説化してしまいました。最新のバイオミネラリゼーション研究で、生体反応がカルシウムと炭酸の結合に関与するということが分かり、生物における有機無機の複合反応およびプロトンの挙動が、二酸化炭素の放出か固定かに重要な議論となることを提案しています。
・国際シンポジウム開催のお知らせ(小林高範さんより)
22nd International Symposium on Iron Nutrition and Interactions in Plants (ISINIP)
第22回 植物における鉄の栄養と相互作用に関する国際シンポジウム
・会期:2026年6月22日(月)~26日(金)(26日はエクスカーション)
・開催場所:石川県立音楽堂 交流ホール(金沢駅直結)
・Webページ:https://isinip2026.jp
・世話人:小林高範(石川県立大学)、中西啓仁(東京大学大学院)
鉄以外の金属元素、あるいは植物以外の研究も歓迎します。ご興味のある方は奮ってご参加ください。
・第5回生命金属科学シンポジウムの開催要項(當舎さんより)
生体分子科学討論会との連続開催(ポスター発表・懇親会は合同)を予定しています
・世話人:當舎武彦(兵庫県立大学大学院理学研究科)
・日 程:2026年5月14(木)-16日(土)
14-15日:生体分子科学討論会、15-16日:生命金属科学シンポジウム
・場 所:イーグレひめじ http://www1.winknet.ne.jp/~egret-himeji/
講演会場:あいめっせ https://www.city.himeji.lg.jp/kurashi/0000026567.html
ポスター会場:会議室1+2を連結して使用予定
・懇親会:会場近くのレストランを予定