薬膳(やくぜん)とは中国・台湾・韓国でよく食べている伝統的な健康食のこと。
薬膳で基本となる考え方の1つに「陰陽」があります。「陰」は夜で、暗い、冷たい、重い、じめじめなどをイメージしてください。「陽」は朝で、明るい、温かい、軽い、乾燥などをイメージしてください。
一般に体を冷やすのは好ましくないと思われがちですが、実は、体は陰と陽どちらに傾いても好ましくありません。陰に傾くと体が冷えて重くなり、節々が痛むようになります。
逆に陽に傾くと肌が乾燥したり、吹き出物が出たりします。体を温める食材、冷やす食材、そのどちらでもない食材を上手に組み合わせることが大切です。
薬膳で基本となるもう1つの考え方に「五行」があります。五行とは、自然界に存在する物質を「木・火・土・金・水」の5つの性質に分けたものです。
五行には「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」(※下記図参考)と「五味(酸・苦・甘・辛・鹹)」、「季節(春・夏・梅雨・秋・冬)」が対応しています。
五臓にはそれぞれに対応する「六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱)」があります。例えば「肝」の働きが低下している場合はそれに対応する「胆」の働きも低下していると考えます。