陽子線や重粒子線を用いた放射線治療では、ブラッグピークと呼ばれる物理特性を利用して、正常組織への影響を抑えながら腫瘍に集中的に線量を与えることができます。一方、治療中の患者体内における照射位置や線量分布をリアルタイムで確認することは困難であり、その可視化技術の開発が求められています。
本研究グループでは、陽子線照射によって体内で発生する4.4 MeVの即発γ線に着目し、治療中の照射位置を可視化するための新たなコンプトンカメラの開発に取り組んでいます。特に、散乱体と吸収体の間に遮蔽材を配置する独自の検出方式により、γ線の検出順序の推定精度を向上させるとともに、高線量率環境下でも測定可能なシステムの実現を目指しています。
現在、モンテカルロシミュレーションによる検出性能の評価と、実証試験に向けた多チャンネル信号読み出しシステムの開発を進めています。。