Aグループ活動報告
(課外活動支援)
(課外活動支援)
Aグループでは、多様化する課外活動支援の実態について、各研究会のテーマに基づき共有し、現状の支援課題を明らかにしていきます。特に、課外活動団体の管理運営、飲酒・喫煙・苦情といった学生の安心・安全に関する問題への対処や啓発手段、学園祭や各種行事、スポーツ振興の取り組み等をテーマに取り上げます。
課外活動支援は非常に幅広い分野にわたるため、この場だけで議論を尽くすことは難しいものの、参加者間のコミュニケーションやネットワーク形成を重視し、その後の業務交流の橋渡しを目指します。
今年度は、年間テーマを「各大学における課外活動支援に関する業務理解の促進」と設定し、以下の活動目的に基づき、計6回の研究会を実施しました。
開催日時:2024年6月13日(金)15:00〜16:30
開催場所:立教大学 池袋キャンパス
参加人数:23人
主な議題:自己紹介、名刺交換会、活動方針、年間スケジュール
活動報告:
会員から自己紹介をした後、Aグループの年間活動方針や年間スケジュール、研究会ごとに取り扱うテーマについての説明を行いました。
開催日時:2024年9月27日(金)13:00~17:00
開催場所:東洋大学 白山キャンパス
参加人数:18人
主な議題:学園祭、その他イベント関連
活動報告:
学園祭
学園祭の運営体制において、学園祭実行委員の学生が主体となる基本的な考え方は多くの大学で共通しています。そのなかで実行委員内の引き継ぎが不十分で、代替わりのたびに一から指導が必要になる点が課題としてあげられました。また、職員の関与の度合い、実施に伴う資金や学園祭で利益を出すことに対する疑念、ミスコンの実施有無等、各大学が抱える具体的な課題について共有し、意見交換を行いました。
各種イベント関連・その他
各大学が独自に行っているイベントや行事について意見交換を行いました。新入生向けに学内を散策しながらスタンプラリーを実施して学内施設について知ってもらう機会の提供や、地域と連携した物産店や子供を招いてイベントを開催している等大学の立地や特色に合わせたイベントや企画がありました。また、季節に合わせて学内でイルミネーションを飾る大学も多数ありました。
各大学の情報発信やシステムの運営状況については、大学全体のアプリや学生部独自のアプリ等の活用のケースがありました。また、大学の部署ごとにSNSを運用して、情報発信をしているケースもありました。
学生の施設利用の予約方法や学外者入構の際の手続き等事務手続きについても意見を交換しました。
開催日時:2024年11月29日(金)13:30~17:00
開催場所:金沢星稜大学
参加人数:19人
主な議題:新歓行事、学生の環境づくり
活動報告:
新歓行事
新入生を対象とした歓迎会やサークル勧誘について意見交換を行いました。オリエンテーション期間と合わせて複数日実施している大学もあれば1日新歓のみ実施している大学もありました。実施内容としては、ガイダンスの開催、サークルのパフォーマンス披露、ブース型の説明会の実施、ビラ配り等を行っている大学が多く見られました。 中にはゲストを呼んでトークショーをする大学もあり各大学の取り組みについて意見交換を行いました。
学生の環境づくり
部室や学生の学内施設利用方法、学食、学生との連絡手段等について意見交換を行いました。
部室についてはどの大学でも一定の条件を満たしている団体にのみ割当をしている状況で、中には部室が不足している大学もありました。
学生の学内施設利用については、月別の施設予約状況をスプレッドシートで学生に共有し、紙の申請書で予約を受け付けたうえで職員がシステムで管理する大学もあれば、ポータルシステム上で空き状況の確認から予約申請、承認までを一括で行える大学もあり、対応は様々でした。
学食については食材費や人件費の高騰で運営が厳しい、学生の席数が足りていないといった課題が多くあげられました。100円で朝食を提供する企画を実施したり、季節に沿ったメニューを提供したりと工夫している大学もありました。
学生との連絡手段では、多くの大学がポータルシステムを通じた連絡やメール、GoogleやTeamsのチャット機能を活用しており、緊急時には電話で連絡を取るケースも見られました。学生からはLINEで連絡してほしいという意見もあるようでしたが、大学のツールを使用しての連絡を基本としているため対応していませんでした。
開催日時:2024年12月19日(木)11:20~12:30/13:30~15:30
開催場所:龍谷大学 深草キャンパス
参加人数:25人
主な議題:体育会系クラブ・サークル関連、資金施設関連
活動報告:
体育会系クラブ・サークル関連
スポーツ団体保険の加入、公認・非公認のクラブ・サークルの位置付け、援助金・部費の管理、体育会系のクラブ交流の有無について意見交換を行いました。大学の規模によっても回答は異なりましたが、未だにコロナ禍によって引継ぎがうまくできていないという課題が多く出ました。また、普及しているeスポーツ、麻雀等の団体創設について各大学の意見を交換しました。
資金施設関連
クラブ・サークルへの援助金の査定方法や会計監査のやり方について意見交換を行いました。代表学生で組織された本部学生が主体となって援助金の査定や会計監査を行っている大学もあれば、職員が主体となって行っている大学もあり様々でした。また、援助金の査定基準や監査項目等も様々であり、学びも多くありました。また、どの大学も施設利用の優先順位は、授業、体育会、サークル・同好会の順となっており、部活動が盛んな大学では、体育会だけで施設の予約が埋まってしまい、他の団体は大学の厚生施設や地域の体育施設を利用することが多いようでした。
開催日時:2024年12月20日(金)10:15~13:30
開催場所:龍谷大学 深草キャンパス
参加人数:25人
主な議題:文化会系クラブ・サークル関連、資金施設関連、学生生活関連
活動報告:
文化会系クラブ・サークル関連
体育会系ほど、問題定義となる案件はありませんでしたが、活動場所確保に課題を持つ意見が多くあがりました。大部屋を複数団体が利用している、物置としてしか利用されていないという大学もありました。
学生生活関連
遺失物、証明証発行、懲戒、傷害保険、通学定期、学研災、喫煙所の設置、宗教・マルチ勧誘等幅広いテーマについて意見交換が行われました。
遺失物では、各大学の取り扱い方法について意見交換を行い、外部業者へ委託している大学や一定の保管期限を設けた後、最寄りの警察署へ届ける運用をしている大学が多くありました。宗教・マルチ勧誘の意見交換では、事例をあげながらどのような注意喚起を行っているのか、過去にどのような対策を実施したのかについて意見交換を行いました。
開催日時:2025年1月24日(金)14:00~17:00
開催場所:國學院大学 渋谷キャンパス
参加人数:15人
主な議題:新歓行事、卒業関連
活動報告:
新歓行事
課外活動の活性化を目指すなか、新入生にとって魅力ある新歓運営作りをどのようにサポートしていくのか話し合いがなされました。
新入生が参加しやすい開催時期の設定や団体のブース設置場所の選定等の工夫が必要という意見が出ました。
各団体も部員確保のため、様々な手段で勧誘を実施しますが、運営側もそれに合わせて公平なルール作りを検討する必要があるという話し合いがされました。
卒業関連
卒業記念品の有無や卒業パーティー、課外活動成績優秀者・学業成績優秀者への記念品等について意見交換を行いました。
各大学の規模によって意見は異なりますが、成績優秀者への記念品贈呈は行っているという意見が多くありました。
その他、卒業式での写真撮影のスポットを設置しているかという話し合いでは、大学のマスコットキャラクターパネルの設置や学位記を拡大したパネルを準備しているという大学もありました。
本研究会では、大学職員として従事年数の様々な方にご参加いただきました。グループ研究会では、主に「課外活動」について意見交換を行いましたが、今年度は「学生生活全般」についても幅広く議論されました。大学の規模や特徴は異なりますが、大学の垣根を越えて、互いに相談し合える関係を築くことができました。また、研究会のみの相談だけではなく、日々の業務でもよき相談相手になったのではないかと思います。今年度の研究会はこれにて終了となりますが、以降も交流を深められたらと思っております。研究会へのご参加を検討されている方は、是非Aグループへご参加ください。