4.他の地域での取り組み
第二自治会3役の実態調査では日差しの強い夏において並木が刈られた後の歩道には並木による影が全くないため、とても暑く、かつ街並みもアオギリ並木のある風景に比べて殺風景であるように感じました。
(右の写真参照)第一自治会からの要望を市にあげて伐採が行われました。現在は地上の位置 で切り株が残って芽吹いているところもあります。
今後の枯れ具合により歩道としての整備や新たな植栽などが検討されるそうです。
4.他の地域での取り組み
第二自治会3役の実態調査では日差しの強い夏において並木が刈られた後の歩道には並木による影が全くないため、とても暑く、かつ街並みもアオギリ並木のある風景に比べて殺風景であるように感じました。
(右の写真参照)第一自治会からの要望を市にあげて伐採が行われました。現在は地上の位置 で切り株が残って芽吹いているところもあります。
今後の枯れ具合により歩道としての整備や新たな植栽などが検討されるそうです。
あおぎりコラム なぜ街路樹はあるのか
街路樹の運不運
『田舎の広い公園で伸び伸び育つ仲間が羨ましい』と街路樹は言うだろう。
暑い夏の照り返しに葉を焼かれながらも必死で蒸散活動を続け、枝葉は排気ガスに汚され、根元は油混じりの汚れた水を掛けられ、時には正面から車にぶつけられることもある。夜は街灯やネオンに照らされて熟睡することもできず、やれ電線の邪魔だ、標識が見えない、信号が見難い、虫が付くなどと言われ剪定という言い方で、息もできないほど枝葉を一気に伐採される。それでも必死に葉を繁らせようとするが、新たな肥料も与えてもらえない。
秋になれば次々落ちる葉が嫌われ「今掃いたのに」と、下からにらみつけられる。植えられた植栽桝の場所が隣どおしでも、一つずれれば街路樹の運命は天と地の差がでる。
使命と恩恵
出来上がった路盤を再び掘り返してまで植える街路樹は、多くの使命を持っていたはずなのに、人はそれらの役割も充分に認識できず、その恩恵も受けないまま不幸なことに敵対視する人さえいる。地球上の生き物はとにかく子孫を残し、繁栄することを第一の目標にしているから、人間を使って堂々と並木を作るしたたかな植物、との捉え方もできる。
では人も街路樹に本来の役割を果たさせ、植えた見返りを充分に受けるべきではないか。
私は集計できないが、日本全国の街路樹の維持管理費を聞けば、きっと腰を抜かす人も多いはずだ。
管理費以上の受益感を持てるように私達が努力しなければならない。
必要性を説く熱意
高い経費を使って街路樹を植え、赤字の自治体会計から維持管理費を捻出している訳を、一般市民にもっと理解してもらう努力をしなければならない。造園関係者までもが『切ってしまえ』と口走るのは真に情けなく、こちらがその程度だと周に押し付けるのか?とまで言わせることとなる。
街路樹の重要性は直接管理する造園関係者が、住民と役所の双方へ訴えなければ、現実には誰もできる者はいないと思う。
先に述べた12の役割を納得して頂ければ、おのずと管理の程度も解るし、特に緑化の仕事に携わる者ならば技術的にも対応が可能なはずだ。
更に熱意を持って周囲の人々を説得し続ければ、街路樹の存在が文化として定着するだろう。
(雑誌 庭171 号より転載)