2020年に2階の部屋を改装しました。同じ建物の1階には昔の農業資材などを詰め込んでいた物置部屋があり、そこを掃除したところ意外といいスペースやなあ・・・ということで2022年、ここも作業部屋へと内装工事をすることにしました。2022年12月現在、棚や窓回りなどまだ未完成ですがここまでの経緯を紹介します。
たばこの乾燥施設だった建物の乾燥部屋は地面から上の屋根までが一つの部屋になっており、ここにたばこの葉を吊り下げて下のボイラーで乾燥させる大空間でした。乾燥設備はその後コンパクトなものに移行して、この場所は簡易的な改装で1・2階に区切り物置となっていました。物置部屋の中には何十年も前のイチゴハウスのビニールや照明設備、その他農業資材などいろいろなものが詰め込まれていました。このままでは物置としても使えないので、整理することにしました。
不要物は農業資材がほとんどのためすべて産廃として処分し、農器具などは別の場所に移動。室内を分けていた木材やベニヤ板、壁の釘類も撤去。当初はここまでが目的でしたので、残念ながら片付け前のぐちゃぐちゃな状態の写真を撮れていません(^^;
たばこの乾燥部屋だったため、部屋に窓や通気口はありませんが、唯一外から内部を覗くための小さなガラス窓がありました。物置として使う場合でも通気口があった方がいいので、このガラスを外し小型の換気扇を取り付けました。
この時点ではまだ作業部屋への改装は考えていませんでしたが、この換気扇はのちの改造作業の換気という面でも役に立ちました。
部屋の片付け後しばらくそのまま放置していましたが、広さ8畳以上あり物置だけに使うのはもったいないので作業部屋に改装することにしました。床板のコンパネは歩くとかなり沈むほど傷んでいる場所があり、ビニールなどを長期間置いていたので湿気による腐りなどで手ではがれるような箇所もありました。
といってもそのまま引きはがすのは難しく、丸ノコで切断しながら剥がしました。残った釘は錆びついてくぎ抜きでは頭がつぶれて抜けないのでグラインダーで切り落としました。床下の根太は一部腐りもありましたが、そのまま使えそうな箇所が多く助かりました。
壁の一部はレンガになっていますが、ここは以前深さ1mほど掘ってあり、そこにボイラーが設置されていました。その後は土で埋められ、その上にコンパクトな乾燥設備を設置していました。(現在はその乾燥設備もなく、軽トラ置き場になっています)
通気口のない乾燥室でしたが、レンガ部分にボイラー用の穴が残っておりブロックで簡単にふさいでいました。床下は土のままで湿気による床の痛みもあったため、ここに床下換気扇を付けました。換気扇用の角穴をセメントで作りますが、土を掘ってみるとそこにもボイラー用の穴がありこれもセメントでふさぎました。
換気扇の設置で空気取り入れ口が必要になりますが、この部屋の土台部分には通気口がないので室内から空気を取り入れる構造にしました。(方法はあとで考える…)
部屋内は乾燥室用の厚い土壁に(柱に直接)ベニヤ板が貼られた状態になっていますが、レンガ部分は土壁がなく段差があります。換気扇の近くに大きな隙間があると本来の通気口から空気が入らないので、この隙間を段プラとシリコンで塞ぎました。
床下は土で、湿気防止のために防湿シートなどの設置も考えましたが、土とシートの間に湿気が溜まるとかえってよくないと考え、土のままにして床下換気扇の効果を期待することにしました。
床には換気扇のメンテなど今後のために床下点検口を設けました。根太の腐った部分の交換や補強をしてから、針葉樹合板をビス止めします。点検口部分は合板を仮置きして、床下に潜り込んで下から点検口を型取り、貼付け前に丸ノコで開口しました。(床下高さが低いので結構大変でした)
部屋は厳密には真四角ではないので端の方で寸法調整をして貼付けます。床下換気扇と反対側の床の両隅に通気口を設けました。換気扇を回すとこの通気口から空気の流れを確認できました。
乾燥室だったため窓のない部屋でしたが、作業部屋にするためには窓が欲しいということで、土壁への窓の設置に初挑戦しました。窓のサイズは柱と柱の間に収まる780x570mmのものにしました。
ベニヤ板をカットして柱の位置を確認し、窓枠が収まるサイズに土壁をカットします。このためにレシプロソーを購入し解体用のブレードでカットしました。写真では簡単そうに見えますが、暑い土壁と予想外に筋交いがあったので結構大変な作業でした。
開口後木枠を取り付けアルミサッシをはめ込みます。木枠と土壁の隙間は自家製の紙粘土で塞ぎました。外側の窓回りは最終的に土壁で補修する予定ですが、サッシに直接土壁ではいまいちなので、木枠を作ってはめ込みました。
この窓は部屋の北側になり、窓の外にも屋根があり庇などは不要です。当初は南側と2か所の窓を予定してましたが、かなり大変な作業の上、庇などの雨じまいもする必要があるので南側は取りやめにしました。
2021年夏に2階作業部屋のエアコン工事の際に作業場全体の容量不足解消のため配電盤工事をしてもらいました。(さすがにここはプロに任せて)
この配電盤から今回改装の作業部屋への電気配線をしました。配電盤は隣の作業室にあるので、まずは部屋間に穴をあけて電線を通します。部屋の各コンセントや照明への最終配線は壁板や天井取付時に行います。
この機会に隣の作業室(配電盤のある部屋)にも新しいコンセントを設置しました。そもそも2階エアコンのほか、この作業室で電動工具を使うときの容量不足の対策として配電盤を設置しましたので、この部屋にもやっと対策のコンセントが設置できました。
部屋内は土壁の上に(柱に直接)ベニヤ板が貼られた状態になっており、ベニヤ板の裏には隙間が1cmほどしかなく、その隙間も柱で区切られています。ベニヤ板の痛みはほとんどないのでそのままにして、この上に30x40mmの赤松材を壁板の下地として取り付け、その上に壁材を貼り付けます。
4面の壁のうち東西は杉の羽目板、南北はOSB合板を使うことにしました。当初は全面OSB合板を考えていましたが、変化をつけるため杉羽目板も使うことにしました。杉羽目板は格安のB級品を通販で購入しましたが、DIY用としては全く問題のない品質でした。
壁板を貼る前にコンセント用の穴をあけて、貼付け時にコンセントを設置していきます。東側の後入口のある西側を工事、入口周りは実寸にあわせて板加工しながら作業します。入口には照明用のスイッチを2個取り付けました。
北側は窓や換気扇があるのでそれに合わせて下地材を配置し、その上にOSB合板をビス止めします。窓や換気扇部は仮置きしてから外側から型どりし、丸ノコ等で開口してから貼り付けます。壁には床下換気扇のタイマースイッチも取り付けました。壁面も真四角ではないので隅の方は現状にあわせて調整しながら隙間ができないように貼り付けます。南側は作業台を置く予定のためコンセントを多めに設置、将来のエアコン用コンセントも設置しました。
天井材も壁に使ったものと同じ杉羽目板を使いました。天井の構造も悩みましたが、最終的に2階の部屋と同じく、事前に3枚を1組にしたものを作って、それを壁面の支えに乗せて並べていく構造にしました。天井中央の東西方向に梁があるので、天井は南北の2面に分けて作業します。壁面OSB合板の上側と梁側に4~5cmの天井板支えを準備しておき、その上に乗せる構造でビス等での固定はしませんが、羽目板のかみ合わせなどで強度も問題ないと思います。
天井工事の際に照明も設置しました。梁があるので中央1個の照明では影ができるので南北に各1個LEDシーリングライトを設置しました。汎用品で低価格ですが、明るさや色調を独立して調整することができます。
床板は15mm厚の桧フローリング材を使用しました。試しに格安B級品を通販購入し、十分使える品質だったので追加購入しようとしたところ在庫切れ。ちょうど山口県の補助セールがあったのでA級品を3割引きで購入して使用しました。部屋の奥の方だけB級品になりましたが、色目の違いだけで大きな差はないように思います。
床面が真四角ではないので、最初の1枚でひずみを調整してから順次貼っていきます。無垢のフローリング材は経年とともに縮むので板同志はなるべく隙間なく貼っていきます。(材料によっては季節による伸び縮みを考慮して隙間をあけて貼る場合があるようです)
床下点検口部分は同じ材料を点検口のアルミ枠に組み込みます。取っ手部分は説明書に従って長孔をあけて金具を取り付けます。
部屋の中央付近に床下コンセントを付けることにしました。床下専用コンセントもありますが、出っ張りがあることやコスト面を考慮し、市販の電源タップを使いました。床下合板に穴をあけ、ボックスを埋め込んでコンセントを付けました。
床下用換気扇の空気取り入れ口には丸穴をあけた蓋を取り付けました。床下換気扇を回すと穴から空気の流れが確認できましたので、たぶん期待通りの働きをしてくれると思います。
2022年9月時点でここまで進めましたが、その後仕事などで忙しく12月現在このままの状態になっています。この後は、窓回りの仕上げ、棚や作業台の製作・設置、電子工作など作業環境の整備などを進める予定ですが、2023年に持ち越しになりますのでまだまだDIYの楽しみはつづきそうです。
現在はなにもない多目的空間になっています。伊勢ギーク・フェア2022に向けて「くまちょふロボット」の修理をしましたが、動作確認にはうってつけの場所になりました(^^;