◾️03月03日(火)は、治徳 大介 医師 が終日休診となります。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
◾️03月10日(火)、31日(火)は、当事者ミーティングはお休みになります。
◾️03月31日(火)は、初診のご予約をお受けしておりません。ご了承ください。
◾️家族支援プログラムの次の開始は2026年4月を予定しております。ご質問がある方やお急ぎの方は、ネット依存外来心理士までお問い合わせください。オンラインの案内もあります。
◾️現在、初診・再診共に、火曜日のみとなっております。
◾️初診・再診は火曜日9時~17時です。
◾️当院での治療内容、受診の案内についてご説明します。
現代社会において、スマートフォンの利便性は不可欠なものとなりましたが、一方で過度な使用による「スマートフォン依存」や「ゲーム行動症(ゲーム依存)」が、メンタルヘルスに影響を及ぼすケースが増えています。
夜にゲームをやっていて、朝起きられない、学校や仕事に行けない、日中眠くて仕方がない
ゲームを邪魔されるとイライラして感情のコントロールができない
ゲーム以外のことがすべておっくう
いやな気持ちを紛らわすためにネットを使いすぎてしまう
実際の人間関係より、ネット上の人間関係のほうが好き
こういった症状に心当たりはありますか?私たちは、これらの依存状態を単なる「習慣の問題」としてではなく、科学的な視点から理解し、より適切な支援につなげるための研究と診療を行っています。
私たちは、日々、スマートフォンやゲーム依存の病態を解明し、よりよい治療につながるよう、以下のような多角的な調査・研究に取り組んでいます。
ゲーム欲求の解明 fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて、ゲームコンテンツに触れた際の脳内の反応や、欲求を抑制しようとする際の神経基盤を調査しています。また、動画視聴時の表情や自律神経の反応から、個々の依存傾向を客観的に捉える試みも行っています(Fujimoto Y, Cerebral Cortex, 2025; Fujimoto Y, Addiction Biology, 2025; Jitoku D, Addictive Behaviors Reports, 2025)。このことから、ゲーム欲求を減らすためには、動画や広告にも触れる機会を減らすといった対策も有用であるとお伝えしています。
スマートフォンの利用と注意力の解明 SNSや動画、ゲームといったコンテンツごとの依存傾向の違いや、スマホ利用が「注意の切り替え」という認知機能にどのような影響を与えるかを明らかにしています(Kobayashi N, Brain Sciences, 2025) 。併存疾患の評価や治療にも力をいれており、診察ではご本人の特性に合わせた動機づけや対策を提案しています。
治療意欲と治療予後の評価 患者様が自身の使用状況をどのように捉え、どの程度治療への動機づけができているか(治療準備性)を客観的に評価し、一人ひとりに適した介入方法を検討しています(Kobayashi N, Psychiatry and Clinical Neurosciences Reports, 2024) 。依存症治療では、「どうやってゲームを減らすか」というHowではなく、「何のために・なぜ、ネットやゲームをコントロールする必要があるのか」というWhatやWhyをご本人が認識することがとても重要です。このことから、丁寧に生活を振り返り、動機づけと疾病理解ができるワークブックを作成しています。
家族が変われば、こどももかわる。家族研究 「本人が治療にこないと無意味」ではありません。精神科の治療は薬物療法、心理療法、環境調整とがあります。家族の関わり方を変えることで、子どもの行動改善を促す ことが可能です。私たちの家族プログラムを受けることで、75% 主訴の改善、80% 関係性改善、68% 暴力の改善が得られています(論文執筆中)。またこのプログラムをベースに、外来や相談支援といった対人支援と併せて24時間ご家族に伴奏するAIシステムの開発研究も実施しています。
東京科学大学サイバー精神医学講座では、大学附属病院精神科の専門外来「ネット依存外来」で診療を行うと同時に、治療法の向上を目的とした臨床研究も進めています。研究へのご協力をお願いする場合も、診療内容やプライバシーの保護には十分に配慮しています。
スクリーンタイムやデジタルウェルビーイングなど、スマホの利用時間の可視化だけではなく、KDDI総合研究所が開発したオリジナルアプリにより、スマホの使用ログを医療者と共有しオーダーメイドの治療プランを検討します。
ゲーム行動症の動機づけ焦点化認知行動療法の予備的研究東京芸大の先生と共同で開発した「わかりやすい、かわいい、おもしろい」オリジナルの治療用ワークブックです。
※これらの利用はいずれも研究同意が必要です。
ネット依存外来パンフレット
中学生以上で、以下に同意できる方
当院はジョイントリサーチ講座による研究を行う専門外来であるため、患者様および同伴のご家族は、質問紙にお答えいただき、スマートフォンのセンサーなどのログ情報を取得するアプリをスマートフォンにインストールして、スマートフォンをどのくらい使ったかなどの記録をする研究にご参加いただくことが可能です。
東京藝術大学の脚本家大石先生との共同で制作した「ゲーム・ネット行動の回復のためのワークブック」も配布しています。
依存症は「否認の病」といわれ、ご本人が問題を自覚して受診につながるまでには高いハードルがあり、ご本人が受診できない場合も多くあります。その際、ご本人を受診につなげるための周囲の関わり方について家族相談を行っています。
さらに、この病気との適切な付き合い方について、全12回(約3か月)の家族支援プログラムを行っています。プログラム参加希望の方は、事前に(参加一週間前までに)、外来の家族相談枠を受診していただき、医師および心理士による面接を受けていただく必要があります。
「スマホとの距離を置きたい」「生活のリズムを根本から立て直したい」といった悩みに対し、当院では約1ヶ月の入院治療プログラムを用意しています。
【入院診療の内容】
多角的なアセスメント:心理検査や身体検査を通じ、現在の使用状況や、背景にある性格傾向・発達的特性を整理します。
リアルな活動の再発見:デジタル環境から離れ、作業療法(スポーツやクラフト)や心理教育を通じて、実生活での楽しみや自己コントロールの感覚を取り戻す支援をします。
入院診療で期待できること
規則正しい生活リズムの体得
「やめられない」背景にある問題の整理
使用をコントロールするための具体的なスキルの習得
対人関係や社会生活へのスムーズな復帰
※注意点
・個室ではなく大部屋になります。
・開放病棟ですので、離院のリスクはあります。ご本人の治療意欲が重要です。
・現在検討中ですが、入院して学校や職場に通うナイトホスピタルは実施していません。
😀よくある質問🧐
家族だけの受診でもよろしいでしょうか?本人は嫌がって受診しようとしません。
依存症は、ご本人が問題を自覚することが難しい病気です。ご家族や周囲の関わり方によって、ご本人が治療意欲を持ち、問題行動が減ることが知られているため、当科では必要な声のかけ方や接し方のコツを学ぶことができる家族支援プログラムをご用意しております。
ご家族だけでの受診もぜひご検討ください。ご本人を治療に繋げられるよう一緒に対策を考えていきましょう。
企業の人事労務関係部署のものが社員向けの予防や治療に関する相談に行くことが可能ですか?
ご家族以外の方でもご相談は可能です。患者様の中には、上司の方と一緒に病院を受診される方もいらっしゃいます。予防に関しましては、講演依頼を随時受け付けておりますので、お困りのことと合わせてお知らせください。
患者さんの年齢層や職業などの特性がありますか?
中高生などの未成年のかたが多いですが、20代・30代の方や中高年の方もいらっしゃいます。職業特性はまだわかっていませんが、学生や無職のかたが多いです。
小学生以下は相談していただけないのでしょうか?それはなぜですか?
現時点では小学生以下の方の相談は受け付けておりません。
というのも、治療プログラムの一つである認知行動療法は小学生にはやや難しく、デイケアプログラムや入院プログラムも成人に混じっての参加となるため小学生以下には馴染まないからです。そのため、小学生以下の方は児童精神専門の医療機関を受診していただきたいと思います。
ゲームではなく、SNSへの依存や、SNSによるいじめに対する悩みなどは、この専門外来には該当しませんか?
WHO(世界保健機関)が疾患と認定しているものはゲームへの依存のみですが、日常診療の中ではSNSやネット動画などに過度に依存し、コントロールできなくなり、ご家庭や学校(職場)で問題となっている方もいらっしゃいます。当院では、インターネット使用に関連し包括的に治療しておりますので、お気軽にご相談にいらしてください。
株のネット取引などに夢中になっている状態については、この専門外来では診ていただけないでしょうか?
ゲームによる課金のトラブルを抱える方は当外来で見ておりますが、ネット株やネットショッピングなどの問題は対象外とさせていただいております。
受診するタイミングの目安はありますか?
ご本人の受診に関しては、ご本人が受診したいと思ったときや受診に同意したときが最もよいタイミングだと考えます。初診時はご家族も一緒に来ていただけるのが最も望ましい形です。脅したり、もので釣ったりと強制的に受診させる方もいらっしゃいますが、そのような場合はなかなか継続的な治療が難しい場合が多いです。
家族相談におけるご家族の受診に関しては、タイミングはいつでも良いと思います。
具体的にこの専門外来を受診して、良い方向に向かっているケースを個人情報に抵触しない範囲でご紹介ください。
自宅で引きこもっていた方がデイケアプログラムにつながり外出できるようになる、無職だった方がアルバイトや学校に行けるようになる、家族内での暴力的な争いがなくなる、など一定の効果を認めております。