*本項目では記録のため過去の性犯罪ないし摘発された企業、レーベル、人物などに言及する場合が御座います。
検証、説明するためのものであり性暴力を肯定する意図は一切ありません。
精神的に苦痛を感じられた方はご自身の体調を優先し、閲覧を中断することを強くおすすめします。
・AVとは?
まだビデオカメラのない時代、日本にはかつてピンク映画と呼ばれるヌードを主題としたポルノ映画群が存在した。
これらの映画作品はDVD化もされているが、通常こうした性描写を含む映画を[AV]とは呼ばない。過激な性描写があってもポルノ映画と呼ばれるだけで「AV」映画とは呼ばれない。
日本初のAVは1981年に制作された「ビニ本¹の女・秘奥覗き」と「OLワレメ白書・熟した秘園」だとされ。この二つがAVの名を冠している理由はビデオカメラで撮影した初めてのポルノ作品だかららしい²。
つまりは日本のAVとはDVDもしくはネット配信向けに制作された非常に限定的な作品群を指しているようである。
AV=ビデオカメラで撮影したポルノ映像という事になる。
‣ピンク映画は今でいうAVだが、形式は劇映画的で現代のAVとは手法が異なる。ドキュメント形式のポルノ映画が作られるようになったきっかけは「ドキュメント ザ・オナニー³」のヒットが大きい。
女→男の一例。
性産業とは女性が男性に商品を提供する産業ではない。
女性は商品であり、男性が男性に商品を売る産業である。売り手も買い手も男性である⁶。
よってAVメーカーは全員男である。
現実は非情である。
因みにキャバクラは女性経営者も少なく無く、女性が男性に商品を売る形式が成り立つため、AVやデリヘルなどの性産業とは形態が異なる。
全員男(女)。純粋な性転換ではなくセーラームーンのスターライツみたいな感じ。
擬人化一覧
・AV女優とは?
当たり前だがAVに参加する女性のことを我々はAV女優と呼んでいる。
ポルノ映画に参加する女性はポルノ女優、一般作品は単に女優と表す。
三者の違いは映画の女優の場合、視聴者はあくまで官能的な演技である事を前提にしているのに対して、AV女優の反応は素のリアクション、生々しいオーガニズムを求めている点にあるだろう。
これは初期からAVがドキュメント形式を主な手法にしている影響が大きいとされる。
AVはしばしば女優の演技性を否定した内容(女性にとって気持ち悪い行為、もしくは物体や相手を作為的に用意し反応を引き出そうとする)が存在するのも、演技ではなく素のリアクションが求められているためらしい⁴。AV女優は演技を求められてはいないが、商品としての質を高めるためには性行為を楽しんでいるフリが必要不可欠であるのがもどかしい部分だろう。無論中には顧客に求められる条件をそのまま提供出来る女優もいるが少数派である。
日本でのレイプ表現
村西とおる
「アメリカでは撮影中に『恥ずかしい』なんて言っちゃダメということになっている。笑ってないといけない。女性の人権がしっかりしてるから、レイプ的なものは一切通らない。だからいつも女優は笑ってなくちゃいけない。
日本は違うんです。私は現場で、なんでもいいから、『恥ずかしい』と言ってみなさい。五分に一回は言うんだよ⁵」
女性の人権がしっかりしているからアメリカでは恥ずかしいと言わせない、と村西とおるは認識している。逆をいえば日本では人権無視が可能なのでレイプ表現をしてもいいと公言している訳だが(本人談でAV出演を強要していたと書いている)、「恥ずかしい」と言わせる理由はその方が興奮するから、魅力的だから、とのことだ。
村西とおるのこの様な主張がバッキー事件などのAV業界の性犯罪に繋がっているかは定かではないが、誤解を恐れずに言えば日本のAVは全てレイプモノの要素が混在しているといっても差し支えないのではないか。
AV新法によるAV出演被害防止・救済法が成立したのは2022年である。
・男優の扱い
当然AVには男優と呼ばれる演技者が存在する。
直接撮影班が男優を演じる場合を除いて、ゲイポルノも含めて彼らの報酬は女優の三分の一にも届かない。妊娠や身心のリスク、需要を踏まえると女優の報酬が高いのは必然だが、悪環境は彼らの追跡の困難さにも繋がっており資料が少ない。
坂爪真吾(2015)「性風俗のいびつな現場」ちくま新書
東良美季(2018)「裸のアンダーグラウンド」三交社
藤木TDC(2009)「アダルトビデオ革命史」幻冬舎新書法務省「AV(アダルトビデオ)の出演契約等で困ったら…まずは相談を!」https://www.moj.go.jp/hisho/seisakuhyouka/hisho04_00062.html(2026年6月27日閲覧)
本橋信宏(2021)「全裸監督村西とおる伝」新潮文庫