アカデミック・ライティング部門長
文学部教授 尹 智鉉
アカデミック・ライティング部門では、中央大学の学生一人一人が自律した書き手として成長していけるよう、さまざまな教育・支援活動を行っています。
まず、ライティング・ラボでは、スーパーバイザー、アソシエイト・スーパーバイザー、アシスタント・スーパーバイザー、大学院生チューターが学術的文章の作成過程をサポートしています。文章作成支援のねらいは、一方的な添削によって文章の完成度を上げることではありません。ラボのスタッフが文章の書き手と対話しながら一緒に文章を検討し、磨いていきます。学術的文章の書き方に関する情報提供やアドバイスも行います。また、ラボでのセッションのほかに、年に数回、アカデミック・ライティングの技法に関するワークショップを実施しています。
なお、ライティング・ラボのチューターになるためには、大学院の講義科目である「アカデミック・ライティングの方法と実践」を履修する必要があります。毎年、履修済みの大学院生のなかから若干名をチューターとして採用しています。この講義では、論理的で明快な学術的文章を書くための技法を学びます。さらに、ピア・フィードバック活動を行い、読み手の視点を獲得しながら書き手としても成長できるようにしています。
アカデミック・ライティング部門の教育・支援活動が、本学の学部生および大学院生のみなさんにとって実り多き大学生活の一助になればと願っています。ぜひ活用してください。
スーパーバイザー
中野 玲子
ライティング・ラボは、授業期間中開室し、本学の全学生を対象に論文・レポート作成の支援を行っています。1回40分のセッションでは、チューターが対話を通して、書き手である学生の思考を確認・整理し、一緒に文章を検討・修正します。チューターに質問され、学生は考えます。そして、その考えを、チューターに伝えます。考え、伝えるという過程を繰り返すことで、学生の考える力・伝える力を鍛えます。セッションを繰り返すことで、学生が自立した書き手へと成長することを目指しています。
2021年度より、対面セッションとオンラインセッション双方の開室を始めました。多摩キャンパス以外のキャンパスや自宅からもセッションを受けられます。このように、セッションを通じて、学生だけではなく、ライティング・ラボも成長しています。共に成長し、本学の教育力向上につなげていきたいと考えています。
FOREST GATEWAY CHUOの5階にあるアカデミック・サポートセンターは、開放感あふれ、居心地のよい場所です。チューターと対話しながら、思考を回転させるのは、最初は辛い作業かもしれませんが、いつしかセッションそのものも居心地がよくなっていきます。セッションを終えたとき、チューターも学生も「考えて、伝えて、楽しかった。」と感じることができるよう、充実した支援をしていきたいと思います。
アシスタント・スーパーバイザー
松井
他人の文章のミスには気づくことができる。なのに自分の文章のミスには気づくことができない。人に指摘されて初めて気づく。気をつけて書いたつもりなのに、こんなにも誤字が。あれ、抽象度も適切じゃないし、一文も長かった。長くチューターをしている私ですが、未だに一人でちゃんと書けないのかと落ち込む時があります。私って注意力がないのでしょうか。不安になって隣にいるチューターに確認してみました。あ、君もか。人ってそんなもんなんですかねぇ。
アソシエイト・スーパーバイザー
林
スタッフ・チューターのコメントが一部を除いてみんな真面目に書かれていて慄いております。これを読んで「ラボってお堅いところなんじゃ…」「テキトーな文章書いて持ってったら怒られるんじゃ…」と心配になった学生のみなさま、ご安心ください。みんな優しいお兄さんお姉さんです。あと締め切りギリギリじゃなくて早めに来てくれると、もっと優しくなります。
シニアチューター
越智
普段友人や家族と話をしたり、頭のなかで考えたりするとき、私たちは何気なく言葉を使っています。でも、いざ言葉を文字にしようとすると途端に難しく感じられた経験はないでしょうか。ライティング・ラボでは、「何かを伝えたいけど、どう書いたらいいかわからない」、「頭のなかにある"もの"を書いてみたい」みなさんに寄り添って、文章を作り上げていくお手伝いをしていきます。
シニアチューター
黒田
「自分の書きたいテーマが見つからない!」「途中から何書けばいいかわからなくなった…」「自分の書いた内容を先生に理解してもらえない…」ラボにはレポート・論文に関するこのような悩みを抱えた学生が毎日訪れています。私たち大学院生チューターは学生1人1人とのコミュニケーションを通して悩みに向き合うとともに、アカデミック・ライティングの観点からどのような執筆の支援が可能か一緒に模索し続けています。言い換えると、私たちはレポート・論文の執筆における「仲間」のような存在です。もしレポート・論文関係で不安になったら、いつでも私たちのいるラボを訪ねて下さい。
シニアチューター
池内
日常生活において問題に直面したり行き詰った時、友人や家族といった第三者に話を聞いていもらうだけでなんとなく頭の中が整理されることはありませんか?
ライティング・ラボはレポートや論文執筆におけるそんな「第三者」です。ラボのチューターはレポートや論文といったアカデミック・ライティングのトレーニングだけでなく、「聞くこと」・「傾聴すること」のトレーニングも受けています。「レポート課題を出されたけどなにから手をつければ良いのかわからない」、「なんだかよくわからないけど上手くレポートがまとまらない」、「書いてはみたけど何となく不安だ」といった説明することが億劫なモヤモヤも、ラボという「第三者」に話すことで解決できるかもしれません。
少しでも「モヤモヤ」を感じた時、ぜひラボにいらっしゃっていただければと思います。
シニアチューター
中尾
私は社会教育や生涯学習の分野で研究をしています。これまでの教育の現場の中には、自身の生活を綴る実践が行われてきた歴史もあります。社会教育の分野でも大人の女性たちが自身の生活課題に向き合いながら、綴る学習・教育実践があります。見たものや体験したもの、思ったことを人に伝わりやすく書くことは案外難しくて、私自身もいつも苦戦しています。それが論文となると、日常的な言葉遣いとはまた違った言葉を駆使しながら書いていく必要も出てきます。私は書いた、ということと、読者に私が書いたものが書いたとおりに理解してもらえることとは全く別のことだと思っています。ぜひこのライティングラボに足を運んで、私達チューターと文章に向き合って、あなたの心の中にある伝えたい何かを、伝わる何かにしていきませんか。心よりお待ちしております。
シニアチューター
佐久間
ライティング・ラボは、例えば「レポートや論文の書き方がわからない」や「テーマをどのようにすればよいか」といった皆さんの不安・お悩みを緩和・解決へお助けいたします。
その際、「アカデミック・ライティング」という一種の技法や観点を手がかりに、皆さんが「自立した書き手」として成長できるよう、ご助力いたします。
私も精進している最中ではございますが、皆さんの一助になれば幸いです。
「やってみなはれ、書いてみなはれ!」
シニアチューター
田井
学部生時代のレポート課題を思い返すと、「もっと分かりやすく書けたかも」とか、「モチベーションが保てず途中から投げやりだったな」というものがいくつかあった気がします。当時もラボはありましたが、恥ずかしながら、ハードルが高い気がして利用したのは一回だけです(ちなみにその時の担当は、黒田チューターでした笑)。
でも今、チューターとして日々学生と向き合うなかで、「もっとラボを利用しておけばよかった」と本当に思います。「納得のいく文章が書けてたかも」「完成までの時間も効率よく使えたかも」など、考え出したらキリがなさそうです…。
ラボでは、学生それぞれの段階に合わせて文章を一緒に検討していくことが出来ます。ハードルが高いと感じる必要は全くないので、ぜひ気軽に足を運んでみてください。
シニアチューター
白木
大学生になって間も無く、「論文の書き方」に関する本を買いました。そこで、見よう見まねでレポートを書いてみたのですが、まったく上手くいかない。何だか変だ、こんなことを書きたかったわけじゃないのに。
「アカデミック・ライティングに従って書きましょう!」
(確かに。でも、教わった通りにやってみても、ぜんぜんダメじゃないか。)
アカデミック・ライティングを習得するには、座学だけでは足りません。それに加えて、あなた自身が頭を悩ませて論文を執筆するという「経験」が必要です。まずはラボに来て、チューターと一緒に考えてみましょう。いずれはあなたが自立した書き手になれるように、精一杯お手伝いします。
シニアチューター
西脇
論文を書くのは難しい!私自身、日常的に論文を書く生活をしています。だいぶ慣れてきましたが、いまでも困難を感じるときがよくあります。だいぶ慣れてこのような状態なのですから、慣れる前は泣きながら、体調を崩しながら書いていました。しかし、みなさまにはこのような思いをしてほしくない!私がここまで苦しんだ理由は、論文の書き方がわからなかったのと、論文についての相談相手がいなかったからです。もちろん論文界のモーツァルト?のような神童はいます。しかし、それは一部にすぎません。最初は、論文についての相談相手もいないのに論文/レポートをうまく書けるわけないじゃん!くらいの気持ちでいきましょう。未完成でも、一文字も書けてなくても大丈夫です。一人で悩まずまずは相談です。ぜひ気軽にラボに足を運んでみてください!
受付
西村
学生さんがセッションを終えて帰るとき、晴れやかな表情を見せてくれることがよくあります。それはおそらくセッションによって考えが整理できたり、自分では気づかなかった視点が得られたり、道が開けたように感じたからではないでしょうか。
ラボに来れば文章は必ず良いものになります。熱心なチューターさんたちが味方です。ラボを積極的に利用して、ご自身の文章力を磨いていってください。
ラボは学期末の7月や12月、大変混み合います。より良きものを作るためにも、早いうちからご利用されることをお勧めいたします。
チューター
宇田川・倉金・朴・髙濵