☞「デジタル賽銭」導入進めるお寺や神社が増加 背景に何が? (2024.12.29)
☞お賽銭のキャッシュレス化が増えた理由 寺社の事情・法制度・泥棒 (2025.1.3)
寄付やお賽銭のデジタル化事例
寄付やお賽銭のデジタル化は、近年の神社での新しい取り組みの一つであり、特にキャッシュレス社会の進展に伴い、多くの神社がこの方法を取り入れています。
参拝者が現金を使わずにスマートフォンを通じて寄付やお賽銭を行える仕組みを提供することで、参拝者の利便性を高め、
またコロナ禍などの影響で現金に触れる機会を減らすことができます。
以下は、寄付やお賽銭のデジタル化に関する具体的な神社の事例です。
1.QRコードによるキャッシュレスお賽銭
神社では、境内やお賽銭箱の近くにQRコードを設置し、参拝者がスマートフォンでそのQRコードを読み取ることで、お賽銭を
オンラインで支払うことができます。これにより、現金を持たなくても簡単にお賽銭を行うことができます。
例:明治神宮(東京)
明治神宮では、境内に設置されたQRコードを参拝者がスマートフォンで読み取ることで、オンラインでお賽銭ができるシステムを導入しています。この仕組みを使うことで、現金を使わずにお賽銭を行い、さらにキャッシュレス決済
(例:PayPay、LINE Payなど)を利用できるようになっています。
例:浅草寺(東京)
浅草寺でも、参拝者がスマートフォンでQRコードを読み取ることによって、お賽銭や寄付をオンラインで支払える仕組みを提供しています。PayPayやLINE PayなどのQRコード決済が対応しており、参拝者が財布を取り出さなくてもお賽銭ができるため、非常に便利です。
2. 専用アプリを使った寄付
神社独自の専用アプリを開発し、そのアプリを通じて寄付やお賽銭を行うことができるシステムもあります。これにより、参拝者 はスマートフォンから直接寄付を行い、履歴も管理できます。
例:出雲大社(島根)
出雲大社では、専用アプリを通じて寄付やお賽銭をオンラインで行えるシステムを導入しています。このアプリを利用すると、参拝者はどこにいても寄付を行えるため、遠方に住んでいる人でも気軽に支援することができます。
3. オンライン寄付フォームの設置
神社のウェブサイトやSNSを通じて、寄付を募るためのオンラインフォームを提供する事例も増えています。参拝者は、
インターネットを通じて簡単に寄付を行うことができ、物理的に神社に訪れることなく支援をすることができます。
例:伊勢神宮(三重)
伊勢神宮は、公式ウェブサイトやSNSでオンライン寄付を受け付けています。参拝者は、サイト上の寄付フォームを通じてクレジットカードやデビットカードで寄付ができるため、遠方からも支援を行うことができます。
4. クラウドファンディング利用した寄付
一部の神社では、特定のプロジェクトや修復活動、イベントに対する支援を募るために、クラウドファンディングのプラットフォームを利用しています。この方法を通じて、参拝者や支援者がプロジェクトごとに寄付を行うことができます。
例:八坂神社(京都)
八坂神社では、境内の修復作業や新たなイベント開催に対する資金集めとして、クラウド ファンディングプラットフォ活用しています。支援者は、オンラインで寄付を行い、達成した目標に応じて様々なリターンを受け取ることができます。
5. デジタル寄付ボックス
一部の神社では、境内に設置されたタッチパネル式のデジタル寄付ボックスを導入しています。このボックスにはQRコードが表示されており、参拝者がスマートフォンでコードをスキャンすることで、デジタル決済を通じて寄付を行うことができます。
例:神田明神(東京)
神田明神では、境内にデジタル寄付ボックスを設置し、参拝者がQRコードを通じて寄付できる仕組みを導入しています。
これにより、物理的にお金を持ち歩かなくても寄付ができ参拝者にとって非常に便利なシステムとなっています。
6. 電子マネーでの寄付
現金以外の手段でのお賽銭や寄付を受け付けるために、電子マネー(例:Suica、ICOCAなど)を利用する事例もあります。
参拝者が電子マネーで直接寄付を行うことができるため、現金を持たない人にも便利です。
例:福岡市の大濠公園内の神社
一部の神社では、SuicaやICOCAといった電子マネーを使ってお賽銭を行えるシステムを導入しています。これにより、特に観光客や通勤・通学で利用している人々にとって便利な選択肢を提供しています。
これらのデジタル化された寄付やお賽銭の取り組みは、参拝者にとって便利であり、また神社にとっては寄付の集め方の多様化や効率化を促進します。特に、キャッシュレス決済を推進することで、現金を持たない若年層や観光客、そしてコロナ禍での接触を避けたい参拝者にとって、大きなメリットとなっています。