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掩蔽観測とは、惑星や衛星などの天体が他の天体に隠れる現象を観測することです。この現象を利用して、隠れた天体の大きさや形、表面の特徴などを調べることができます。また、掩蔽観測は、天体の軌道や大気の性質などを詳しく研究するのにも役立ちます。
掩蔽観測班では、日本の探査衛星ミッションDESTINY+(Demonstration and Experiment of Space Technology for INterplanetary voYage with Phaethon fLyby and dUst Science)の目標天体の掩蔽観測を行ってきました。「DESTINY+」は「はやぶさ」のように小惑星にタッチダウンして直接調査するのではなく、秒速33kmという超高速ですれ違いざまに調査を行います。そのため、前もって小惑星の情報が必要ですが、小惑星は非常に暗く、直接観測するのは難しいです(軌道の問題もありますが)。そこで、掩蔽現象を観測することによって、その大きさや軌道などの情報を得ます。ただ、掩蔽観測は1チームでやっても1Dの情報しか得ることがありません。隊を組んで、幅を持って配置し、スキャンするように2Dの情報を得る必要があります。つまり、人が多ければ多いほど、より詳細な情報が得られるわけです。我々は新たな掩蔽観測班の一員を待っています。
当団体では、新入部員への新人教育の一環として観測機器の性能評価を毎年行っています。新入生が主体となって活動を行い、評価⽅法の検討から計画⽴案、観測、解析、レポート作成まで⼀連の⼯程を経ることで、実践的な技術⼒と科学的な思考⼒の育成を図っています。
昨年度は、2台の望遠鏡と3台のカメラの組み合わせに より、天体観測における信号対雑⾳⽐(S/N)の評価を⾏い、その成果をレポートにまとめました。今年度は、観測環境による点光源像の広がり(PSF サイズ)の変化を調査する計画を策定し、現在その実施に向けた準備を進めています。
学生主体で1.5年程度で完結するテーマを設定します。希望者がテーマを提案・発表し、メンバー間で審査と実施テーマの採択を行います。今年度は、
・天⽂観測超⼩型衛星設計
・⼤気ゆらぎ測定
・望遠鏡ヒーター開発
の3つが採択され、後者2テーマは新⼈教育に活⽤しながら現在開発を進めています。
超小型人工衛星への理解を深めることを目的として、2Uサイズの超⼩型衛星のミッション部の概念設計を⾏っています。現在、科学的な観測 計画の検討が進められており、近紫外線(300 − 400 nm)の特定の波⻑帯を狭く観測(~10 nm幅)することが決定しました。近紫外線は地球⼤気によって吸収されるため、宇宙空間からの観測が不可⽋です。 なお、近紫外線帯の観測対象としては、C 型⼩惑星の近紫外線吸収帯、ホットジュピターの⼤気、⻘いキロノバ、宇宙背景放射などの候補が挙げられています。これらの宇宙観測における解析に不可⽋な、太陽起源の近紫外線成分の測定を本衛星の主要ミッションとして位置づけています。