特養のリフト浴用椅子に着座する中川(2013年)
宇都宮大学の本研究室で,情熱を持って会話分析を学ばれる方を募集しています.
私は,会話分析の深遠な美しさと底知れない可能性に魅了されてきました.実際,会話分析を体系化したエマニュエル・A・シェグロフは(Čmejrková and Prevignano 2003: 49),「どれほど多くの学生が,会話分析の学びが人生を変えた,と自分に伝えたか分からない」,と語っています.私自身もまた,そうした学生たちと同じ経験をしてきたのです.
しかし同時にシェグロフは,会話分析を学ぶことは「単に新しい学問分野に取り組むということとは全く異なる」ものであり,「痛みを伴う転換」が必要とされる「長く険しい道である」こと,そして,「そのための覚悟ができておらず,早い段階で大きな成果が必要ならば,これは進むべき道ではないだろう」と述べています.
そこで本研究室での学びを希望する前に,あなたにとって会話分析を学ぶことが,本当に必要なものであるのかどうかを,改めて確認してください.
Čmejrková, Svetla and Carlo L. Prevignano, 2003, "On Conversation Analysis: An Interview with Emanuel A. Schegloff [会話分析について: エマニュエル・A・シェグロフとの対話]," Carlo L. Prevignano and Paul J. Thibault, eds., Discussing Conversation Analysis: The work of Emanuel A. Schegloff [会話分析を論じる: エマニュエル・A・シェグロフの仕事], pp. 11–55. Amsterdam/Philadelphia: Benjamins.
氏名
中川 敦(なかがわ あつし)
現職
宇都宮大学地域デザイン科学部/地域創生科学研究科 准教授
専門分野
福祉現場の相互行為の会話分析
研究関心
「遠距離介護の意思決定過程の会話分析」に取り組んできました.
現在,いままでの成果をまとめたいと思っているところです.
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