■学校名
長野市立長野高等学校
■代表者名
町田大夢(2年)
■他メンバー
なし
■担当教員(指導者)
原田裕太
引退競走馬に明日を創る
■作品概要
競馬会で長年タブーとされてきた、引退馬のその後について、なぜこのような現状になってしまったのか、これからどうしていくべきなのかを競馬に関わるたくさんの方への取材を通して探求した。養老牧場の経営を学びにアメリカに行った際、偶然出会った馬に乗った警察官にもインタビューをした。この探究をたくさんの場所で発表することを通して1人でも多くの競馬に関わらない人にも今の引退馬の現状を知ってもらい、今後のより明確な目標を一緒に考えてほしいと思う。この探求活動や今後設立する予定の養老牧場について学びに東京やアメリカに行きインタビューを行ったり、北海道に行き、社台ホースクリニックでの手術見学をさせていただいたり、サマーセールにも参加させてもらった熱量をぜひ感じてほしい。
■探究の動機や目的
僕は小さい頃から競走馬が大好きで、将来は騎手になることを目標にしていました。騎手という職業について調べていたある日、「競走馬の引退後」について書かれたネットニュースを見つけました。そのニュースで見た、引退馬の多くがペットフードになるか殺処分されるという結末を辿っているという事実に大きな衝撃を受けました。人間の都合で生まれて、人間のために頑張って走ってきた競走馬の引退後の行方がわからなくなるという事実に違和感を覚えました。そして、殺処分などの悲しい未来を辿る馬を一頭でも救い、残りの馬生を楽しんでもらいたいと考え、騎手になることを諦め、養老牧場の設立を決意しました。この探究を通して、たくさんの人に引退馬の現状について知ってもらい、長年のタブーを打ち壊し、引退馬問題のゴールを話し合い、将来的には引退馬の行方不明数を0にすることを目標にしている。
■探究の方法や内容
① インターネットや過去の新聞記事を使い、できる限り引退馬の現状について調べる。
② 引退馬問題についてインターネット上で記事を発信しているLoveumaの代表、平林健一様にインタビューをする。
③ アメリカで出会った、馬に乗った警察官にインタビューをする。
④ 長野市にある飯綱乗馬クラブでインタビューをする。
⑤ 社台スタリオンステーションの職員の方にインタビューをする。
⑥ ①〜⑤までを踏まえ、考察を行う。
■感想と今後の課題
競馬会のタブーとも言える引退馬問題についての探究活動だったため、今回、インタビューに協力してくださった方からも、あまり乗り気ではない雰囲気を感じた。しかし、このような現状では引退馬にとってマイナスに働いてしまうと感じ、強い思いを持って探究活動に取り組むことができた。
引退馬問題の今後について考えていく上で、昔の日本人と馬との関わりの歴史についても調べることが必要だと感じた
今回の探究活動では競走馬の生産に関わる方などたくさんの方にお話を伺うことができたが、今後、探究活動をより深めていくためには競馬に関わらない人や、肥育、屠畜に関わる人など、たくさんの目線の方の考えを知る必要があると感じたため、このような方々にもインタビューを行っていきたい。