私たちにできること
美しい海の側面で…
私たちがいつも見ている美しい海ですが、そこで生きるサンゴは危機的状況に陥っています。
私たちにできることは何があるのでしょうか。
・ビーチクリーンに参加する
・赤土流出防止のグリーンベルト
・日焼け止めを海で使用しない(環境に優しい日焼け止めや海に溶けない日焼け止めを使う)
・サンゴのあるところで立たない、サンゴを蹴らない、触らない
・ゴミをポイ捨てない
・エコバックや紙ストロー、マイボトルなどを使いプラスチックの使用量を減らす
このように、サンゴや海を守る取り組みはたくさんあるので、小さなことから解決していることがとても大切です。
そこで、今の船浦中学校の生徒に海への関心と理解を図るためにアンケートを実施しました。アンケートの結果から、これからの海と私たちとの関わり方について考えました。
海と私たち
〜豊かな海とこれからも共に〜
海との繋がり
休日に海に行ったり魚を釣ったり、突いたり、友達と泳いだりすることが多い船中生だから、「海が好き」と答えた人が多いと考えられます。また、「自分が海と繋がっている」と答えた人も多く、その理由は島で捕れた魚を食べたり、親や身近な人が観光業をしているなど、生活と海が密接に関わっていることが関係していると考えられます。
さらに、「海の問題について知っていること」を調査した結果は、全学年「知っている」といった回答でした。このことから、船中生は、海への関心が高いといえます。
Q1,あなたは海が好きですか?
Q2.自分が海と繋がっていると思いますか?
体験から学びへ
「海の問題について知っていること」は、「海の漂着ゴミ」が一番多く、次に「マイクロプラスチック」が多い結果となりました。これは、学校や地域で取り組まれているビーチクリーンに、多くの人が参加しているからだと考えられます。
また、学年が上がるにつれてサンゴの白化について知っている人が増えています。毎年サンゴの白化について、より深く学んでいることが分かります。サンゴの白化について学ぶことはこれから生きていく中で関わる海を守ることにつながります。
Q3.海の問題について知っていることは何ですか?(複数回答可)
Q4.サンゴの白化について知っていますか?
Q7.西表のサンゴの健康状態は?
西表のサンゴの健康状態がいいと思っていると回答している人が多いということはどういうことか。なぜそのように考えたか、推測できる理由は、船浦中学校では直接海に行ってサンゴのモニタニングをしているからだと考えられます。つまり、その目で直接見て、自分たちでサンゴの健康状態を確認する機会があるという事です。また、沖縄には、サンゴの現状を知ってもらおうと、白化などについて過剰に説明しているメディアもあります。このような環境的要因も関係していると思います。
Q9.海を汚染する原因として知っていることは何ですか?(複数回答可)
海を汚す要因について、どの問題も知名度が高いことが分かります。その要因としては、海洋教育の影響が大きいと考えられます。海洋教育では、海の問題について考える機会があり、グラフの結果は、その学習の成果と言えます。
想いを行動にする
Q10.あなたはビーチクリーンに何回参加しましたか?(年間)
ほとんどの人はビーチクリーンに参加していると回答しています。中には5回以上と回答している人もいますが、その理由として考えられるのは、西表ではエコ活動を推進する団体がいくつかあり、その団体のビーチクリーンに地域や部活単位で参加すると、お金が下りることがあります。よって、それらの資金を活動費にあてるために参加するというところも少なくありません。
今回のアンケートでも、参加していると回答した人の中には部活に入っていたりする人が多いと思われます。
Q11.日常生活で、海を守るために気をつけていることはありますか?
多くの人は日常生活で海を守るために気をつけている事があると答えています。その内容を具体的に聞いてみた結果、「ポイ捨てをしない」「日焼け止めを環境にいいものにしている」「釣り糸には気をつけている」など、何かしらの形で海を守っているようです。
なかには、米の研ぎ汁を流しに捨てないというのもありました。それは、米の研ぎ汁は海を汚す原因になっており、500mlの研ぎ汁に対して、魚が住める水質に戻すには、バスタブ4杯分(400l)の水が必要だからです。このように、船中生の多くが海を気遣って生活していることが分かります。
【参考文献】
竹富町教育委員会,竹富町海洋教育副読本,株式会社日商印刷,2021年3月発行