白化・問題点

絶滅の危機に瀕しているサンゴ

なぜ絶滅が心配されているのでしょうか

白化

海水温上昇などによりサンゴの中の褐虫藻がサンゴから逃げてしまうと、サンゴはこのように白く変色します。   この後、褐虫藻が戻ってくれば、そのサンゴは復活することができますが、褐虫藻が戻って来れずに死滅するサンゴも多いです。西表島では、2016年に大規模な白化が起こりました。        

海のゴミ

人々が捨てたゴミや災害などにより、海に流れ出たゴミは写真のように陸に流れ着いたり、海の生物を苦しめたりします。西表島ではビーチクリーンを盛んに行っています。ペットボトルのラベルで流れてきた国を特定することができますが、西表島は中国から流れてくるものが多いです。このようなゴミは発がん性があるため、生き物を通して人間の体内に入る可能性があり非常に危険です。                                     

赤土流出

大雨や台風により、陸地の赤土が海に流れ出ます。流れ出た赤土の影響により、サンゴが呼吸困難で死んでしまうことがあります。西表島では、少しのスコールでも赤土が流出することがあります。グリーンベルトを作ったり対策をしています。

台風

台風が来ることにより、海の水がかき混ぜられ、海水温が下がります。それにより、サンゴは褐虫藻を取り戻すことができます。しかし、近年は地球温暖化により、台風の進路が変わってしまいサンゴは復活するのが難しくなっています。      

オニヒトデ大量発生

オニヒトデは、サンゴを溶かして食べるサンゴの天敵です。近年、地球温暖化の影響のにより、大量発生しています。このオニヒトデを全て駆除することは、大変難しく 今もオニヒトデは増え続けています。

海水温上昇

今、世界中で問題視されている海水温の上昇は、台風やオニヒトデ、サンゴの白化などの問題の元凶でもあります。その原因は、地球温暖化の影響が大きいとされています。          

石西礁湖のサンゴ 92.8%白化!?

 環境省は24日、石垣島と西表島の間に広がる日本最大のサンゴ礁海域「石西礁湖」で調査した結果、平均で92・8%の「サンゴ白化現象が起きている」と発表した。これまで最大規模の白化が起きた2016年の97%に次ぐ白化率。専門家は「今後、サンゴの回復力が低下する可能性もあり、石西礁湖内でサンゴが育つ場所に格差が生じる恐れもある」と懸念を示す。


各地点を平均した値は、全体が完全に白化しているサンゴ32・3%(21年調査比29・3㌽増)、白化後に藻などが付着し死滅した状態が17・7%(15・7㌽増)、一部で白化・死滅・全体的に色が薄い群体は42・7%(同32・7㌽減)、白化していない健全な群体は7・2%(12・3㌽減)。同省は、ことし9月まで台風の接近がなく、石西礁湖海域の海面水温が「下がりにくかった」と説明し、「白化や死んでしまった個体が顕著に増えた」と一因を挙げた。

【参考文献】

竹富町教育委員会,竹富町海洋教育副読本,八重山毎日新聞10月25日,株式会社日商印刷,2021年3月発行