活動目的
海洋・湖沼の沿岸環境問題について、学会の枠を超えた研究者の間、さらには沿岸に関わる人々を含めて、互いの問題意識の接点を探り、将来の方向性を議論するためのジョイントシンポジウムを行い、活発な意見や情報の交換を行い、実行性のある提案を通して、沿岸環境問題を正しく認識するとともに問題解決の方向を摸索する。
海洋・湖沼の沿岸環境問題について、学会の枠を超えた研究者の間、さらには沿岸に関わる人々を含めて、互いの問題意識の接点を探り、将来の方向性を議論するためのジョイントシンポジウムを行い、活発な意見や情報の交換を行い、実行性のある提案を通して、沿岸環境問題を正しく認識するとともに問題解決の方向を摸索する。
【2026年4月23日(木)沿岸環境関連学会連絡協議会・日本財団ジョイントシンポジウム】
【テーマ】「我が国沿岸における酸性化の現状と対応策」
【主催】沿岸環境関連学会連絡協議会
【共催】(公財)日本財団
【日時】2026年4月23日(木)9:30~16:55(受付 9:00~)
詳細はこちら。
2026年4月1日 【令和8年度岩手県三陸海域研究論文知事表彰事業の募集について】
詳細はこちら。
2026年3月26日 【第4回オンラインワークショップ開催報告】
2026年3月2日(月)、環境省の西川絢子氏(環境省 ⽔・⼤気環境局 海洋環境課 海域環境管理室⻑)をお招きし、第4回ワークショップ『第10次水質総量削減の在り方について』を開催しました。今回は、長年続けられてきた「水質総量削減」から、近年の「豊かな海」を目指した新しい管理制度への転換をテーマにお話しいただきました。
■ 講演のポイント
・総量削減から総量「管理」へ:1979年から続いた水質総量削減制度により赤潮は減少した一方で、漁獲量の減少も課題となっている。今後は「削減」一辺倒ではなく、海域の状況に応じて栄養塩を「維持・増加」させる選択肢を含む、きめ細やかな「管理」制度に変えていく。
・「令和の里海づくり」の推進:良好な海域環境の保全・再生・創出のため、観光、教育、農林漁業など、地域の多様な主体(NGO、民間企業、DMO等)が連携し、守った資源を賢く使う「好循環」の形成を目指している。科学的知見の不足や活動資金の問題、連携不足や管理の煩雑化といった課題もある。
・DXによるサポート:専門知識がなくても視覚的に水質予測シミュレーションができるシステムの開発など、科学的知見を現場で活用するための支援も進めている。
ディスカッションでは、地域ごとに異なる海域特性(有明海と瀬戸内海の違いなど)に応じた柔軟な対応の必要性や、現場でのモニタリングの予算や人員が手薄になっている現状、「順応的管理」の重要性が語られました。また、環境・水産・下水といった各部局の垣根を越えた連携についても活発な意見交換がなされました。
「きれいな海」から「きれいで豊かな海」へ。制度の大きな転換期において、現場と行政、研究者がどう手を取り合っていくべきか、改めて考える貴重な機会となりました。
2026年3月26日 【第3回オンラインワークショップ開催報告】
2026年2月5日(木)に国土交通省の對馬育夫氏(国土交通省大臣官房参事官(上下水道技術)付 企画専門官)をお招きし、第3回ワークショップ『豊かな海の実現に向けた国土交通省上下水道の取り組み』を開催しました。全国の沿岸域に携わる多くの方々にご参加いただき、下水道施策の最前線について活発な議論が行われました。
■ 講演のポイント
・下水道の役割の変化:従来の「街を綺麗にする」「浸水から守る」役割に加え、現在は「資源・エネルギー創出」や「環境保全」も重視されている。
・能動的運転管理:ノリ養殖などのため、冬場に硝化抑制運転で曝気量を減らして、硝酸ではなくアンモニアを放流する「能動的運転管理」が広がっている。瀬戸内海では令和6年に70か所の処理場で実施されている。
・柔軟な制度運用:「戦略的な水環境管理のあり方検討会」(令和5年11月~令和7年9月)では、一律の厳しい濃度規制から、海域の状況に合わせて濃度管理にメリハリをつける「戦略的な水環境管理」への転換を検討した。
・ナレッジ共有:能動的運転管理は簡単なことではなく、現場で試行錯誤しながら導入を進めており、取り組みや課題の情報交換の場も設けている。
質疑応答では、自治体への補助や生物多様性への配慮について議論されました。對馬氏からは、シミュレーションだけでなく、まずは試行錯誤しながら進める「アダプティブマネジメント(順応的管理)」の重要性が強調されました。
沿岸環境の管理はパラメータが多く、「宇宙よりも難しい」と言われるほど複雑ですが、現場の声や最新の知見を共有し、豊かな海を目指す取り組みを今後も継続してまいります。
2026年3月2日 【2026年4月23日(木)沿岸環境関連学会連絡協議会・日本財団ジョイントシンポジウム開催のお知らせ】
【テーマ】「我が国沿岸における酸性化の現状と対応策」
【主催】沿岸環境関連学会連絡協議会
【共催】(公財)日本財団
【日時】2026年4月23日(木)9:30~16:55(受付 9:00~)
詳細はこちら。
2026年2月5日 【2026年3月2日(月)第4回オンラインワークショップ開催のお知らせ】
9次にわたる総量削減の取組等により、閉鎖性海域である東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の水質は全体的に改善しましたが、赤潮や貧酸素水塊の発生等の問題は依然として発生しています。
一方、一部海域においては栄養塩類の低下による水産資源への影響が指摘されています。
このような状況を踏まえ、環境省では、きれいで豊かな海の実現を目指し、水質総量削減から総合的な水環境管理への転換に向けた、第10次水質総量削減の在り方の検討を中央環境審議会において進めています。
今回の講演では、第10次水質総量削減の在り方についてお話いただくとともに、良好な海域環境の保全・再生・創出に貢献する里海づくりについてもご紹介いただきます。
【演題】「第10次水質総量削減の在り方について」
【講師】西川 絢子 氏(環境省 ⽔・⼤気環境局 海洋環境課 海域環境管理室⻑)
【日時】2026年3月2日(月)15:00~17:00
詳細はこちら。
2025年12月22日 【2026年2月5日(木)第3回オンラインワークショップ開催のお知らせ】
沿岸域の栄養塩管理で重要な、下水道技術の最新のお話を伺います。海域の再生と持続可能な利用には、環境、水産、そして下水道の統合的な管理が必要と言われてきましたが、ぐっと前進しています。
【演題】「豊かな海の実現に向けた国土交通省上下水道の取り組み」
【講師】對馬 育夫 氏(国土交通省大臣官房参事官(上下水道技術)付 企画専門官)
【日時】2026年2月5日(木)15:00~17:00
詳細はこちら。
2025年12月11日 【第2回オンラインワークショップ開催報告】
2025年12月1日(月)に第2回オンラインワークショップを実施しました。『伊勢湾・三河湾の貧栄養化と漁業について』というテーマで、鈴木輝明先生(名城大学大学院総合学術研究科特任教授)にご講演いただきました。平日の夕方にも関わらず、オンライン配信で約190名の皆様にご参加いただきました。ご講演いただいた鈴木先生と、お忙しい中ご参加いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
第1回オンラインワークショップでは「水質環境基準の運用の見直し」について環境省水・大気環境局の野口様にご講演いただきましたが、第2回ではその具体的な事例として、長年にわたって伊勢湾・三河湾の研究を精力的に進められてきた、名城大学の鈴木先生にご講演いただきました。
講演でははじめに、伊勢湾・三河湾では長年にわたる総量規制が実施されてきたものの、COD、貧酸素化、赤潮は改善せず、TN、TPだけが減少する「貧栄養化」が進行しており、TN、TPの環境基準(Ⅱ類型)達成の頃(2010年代半ば)から漁業生産が顕著に低下していることをご説明されました。その原因として水温上昇の影響が強調される中、貧栄養の影響が過小評価されているのではないかという懸念から実施した、伊勢湾イカナゴの資源減少要因の解析結果をご紹介されました。2014年以降イカナゴの夏眠期の生残率が低水準になっているものの、高水温と生残率の関係は見られないこと、2012年ごろから夏眠前の肥満度が低下していること、餌不足の状態で夏眠すると高水温に脆弱になることから、貧栄養がイカナゴ資源減少の主因である可能性が高いことを示されました。さらにTN、TP濃度が高かった2004~2006年(Ⅲ類型相当)を想定して計算したところ、イカナゴ資源量が大幅に増加する結果になったことを示されました。
漁業生産の急激な低下の一因として考えらえる貧栄養化の早急な解消のため、環境基準(COD)や類型指定の見直し、負荷処理の見直し(増量運転、広域流域処理から地域処理)の必要性を訴えられました。最後に、伊勢湾・三河湾における先進的な取り組みはどこから来ているのかと尋ねられ、豊かな海に生活圏をもつ人々の強い想いと、原因を明確に特定できるだけの長年のデータの積み重ねによるものだと述べられました。
2025年11月14日 【第2回オンラインワークショップ申し込み開始(締切 :2025年11月28日(金))】
第2回オンラインワークショップの申し込みを開始しました。こちらからお申し込みください。
【演題】『伊勢湾・三河湾の貧栄養化と漁業について』
【講師】鈴木 輝明 氏(名城大学大学院総合学術研究科特任教授)
【日時】2025年12月1日(月)15:30〜17:00(Zoomによるオンライン開催)
2025年10月14日 【2025年12月1日(月)開催】
第2回オンラインワークショップを開催します!詳細はこちら。
2025年8月28日 【「有明海異変25周年シンポジウム」開催報告】
2025年8月23日(土)に佐賀大学農学部大講義室にて、「有明海異変25周年シンポジウム -有明海異変の原因・出口はどこまでわかったのか?」を開催しました。オンライン配信とのハイブリッド形式で、約90名の皆様にご参加いただきました。6名の研究者から有明海に関する最新の研究成果をご紹介いただき、活発な議論が繰り広げられました。有明海の環境は依然として厳しい状況が続いていますが、長く地道な研究の成果から、再生に向けた道筋を垣間見ることができました。ご登壇いただいた研究者の皆様におかれましては、貴重なお時間とご知見をいただき、誠にありがとうございました。ご参加いただいた皆様も、熱意をもって耳を傾け、積極的にご質問いただいたこと、心より感謝申し上げます。
2025年8月9日 【2025年8月23日(土)開催】
「有明海異変25周年シンポジウム」を佐賀大学農学部(Zoomによるハイブリッド形式)で開催します!詳細はこちら。
2025年7月28日
Webサイトを移転しました。運営は九州大学が担当します。
2025年5月23日 【第1回オンラインワークショップ開催報告】
『水質環境基準の運用の見直しと沿岸環境研究への期待』というテーマで、環境省水・大気環境局の野口 宏 氏をお招きして第1回オンラインワークショップを開催しました。詳細はこちら。
共同代表 清野 聡子 Satoquo SEINO
〒819-0395 福岡市西区元岡744
九州大学大学院工学研究院環境社会部門生態工学研究室
E-mail : seino@civil.kyushu-u.ac.jp
共同代表 田中 丈裕 Takehiro TANAKA
〒704-8194 岡山市東区金岡東町3丁目2-2-4
特定非営利活動法人 里海づくり研究会議
E-mail : satoumiken@gmail.com