武術短兵・対抗性推手

武術短兵とは、

中国武術における対抗性項目のひとつで、剣刀などの短器械の実践武術用法で対抗性競技も行えます。

歴史的には中華民国1928年の国術国考の項目に加えられ、以後1940年代にまで盛んに行われた武術の対抗性項目。

現代中国武術界では、2014年第1回中国武術運動大会から新スタイル競技が始まり、2016年に第1回全国武術短兵競技大会が開催されました。

今は世界中でも中国武術修練者に好まれ、盛んにそれぞれのスタイルでの競技大会が行われています。

私達は、規定套路競技、防具なしライトコンタクト・防具装備でのフルコンタクト方式での日本式、武術短兵競技を考案し、

上海復旦大学武術協会と連携していて、中国武術短兵スタイルにも応対しています。

2018年より、国内大会運営を予定しております。

中国武術 短兵競技

試合会場:四角形 14m×8 の武術コートを使用。

短兵

中国武術の短兵器の用法としても重要な技法を含む「短兵套路:技撃動作9種 攻撃動作6種 防御動作3種 基本歩型 基本歩法」

での規定套路動作(必須)、自選動作 は剣(素材は各自で選択)を用います。

武術短兵 攻防 技撃動作9種

攻撃動作6種 防御動作3種

攻撃動作6種

1、刺剣(中)

2、点剣(上中下)

3、劈剣(斜め上~斜め下)

4、抺剣(左右)

5、撩剣(斜め下~斜め上)

6、崩剣(相手の肘、手首を狙い 下~上)

防御動作3種

1、上架剣(上)

2、格剣(中)

3、截剣(下)

身型・歩法

歩型:錯歩

歩法:進歩 退歩 右滑歩 左滑歩

規定套路:5種類の武術短兵 攻防動作套路の演練技能水準の評価を行う。

対抗競技:スパーリング スタイル

(エアーソフト剣:短兵器械は大会主催側の指定されたもの 現行:剣刃の長さ:72,5cm 柄の長さ:22cm)

意図的な顔面への攻撃は行ってはならない(ポイントの減点 1~2点 主審が判定)

攻守において、捨て身技や、よけ方などにおいて 身法、歩法、歩型については各自自由に任せる。

相手の兵器を掴むことや奪うことはできない。

試 合

試合は男女別、年代別、無差別スタイルなど、各カテゴリー段級別で適宜に行う。

器材

短兵器械は大会主催側の指定されたもの(現行 剣刃の長さ:72,5cm 柄の長さ:22cm)を使用する。

※参加出場選手において防具は原則必着とするが、試合形態によっては、ヘッドギアや面を自身の安全性に自信のある者は着用しなくてもよい(署名有)

基本的には、1試合は1分間(最長3分間)の中で得点ポイントの多い方が勝ちとする。延長ありとする。

規定套路は、木剣、竹剣、鐗(木製での短剣で代用も可)

※ポイント得点をジャッジが計上するのは原則、上記にある「武術短兵」基本技撃方法にある、攻撃動作6種類が、

有意識的な攻めによる、あるいは意識的な防備からの反撃動作が、

頭部、腹部、上腕部、背部、膝~すね、足首、足の甲に確実にヒットした場合を1ポイント獲得とする。

中国武術、短兵の技撃動作ではない技法、あるいは偶然的に当たったような技法では、

たとえ相手の部位に触れて当たったとしても有効な「武術技撃的動作」に相応しくない場合はポイントとして得点に加算されない。

(主審が判断する、それは、積極的姿勢で行う、中国武術の武芸形式である短兵競技項目であることが理由)

また延長で勝敗が決まらない時は再延長、再々延長を行う。

審判員

(4人:主審1人 判定審判員2~3人 大会概要において適宜に応対)

多くの参加者がある場合で予選などで1人で行う場合得点係も併用できる。

競技大会の、ランキング制では「主審」がポイント判定し、その都度に速く展開する攻防技能で、ポイントとする。

その2つの原則は、

「相手の攻めを受けず、迎撃が決まった場合」

「相手の攻撃なく、進撃が決まった場合」

〇交流大会

ポイントが入った場合「ポイント」と呼び、双方の技撃が同時の場合「同士打ち」と呼びカウントしない。

準決勝~決勝はポイント判定審判員(3人)はポイントが決まった瞬間に、すぐ様に獲得した選手の色の旗を横へ上げる。

相打ちの場合は下向きで交差させる。

ポイント判定の旗が3人のうち2人以上が決まった場合に、得点係はその都度ポイントを加算する。

主審(1人)は試合状況を見ながら、膠着状況などがあった場合に適宜に選手を中心に戻し、試合を進行する。

〇競技大会

判定審判員(1~3人)が、2人の攻防動作における評価得点「10点満点」を相互各自に評価し、その結果で判定する。

例:「10;9」「8:9」「7:8」など。

同点の場合延長戦を行い、その都度評価する。

参加出場資格などについて

「対抗性武術項目:武術短兵」の大会参加資格は原則「中国武術 修練者・技能取得者」に参加資格があります。

大会出場者数によって予選形態が異なり、参加人数の多い場合は、

1次予選の「短兵套路:技撃動作9種 攻撃動作6種 進歩 防御動作3種 退歩」判定で勝敗を決める場合も有り。

そして予選の通過者が1回戦からの対抗性スパーリング競技、勝ち抜きトーナメント方式。

規定套路での、技能競技会。

対抗性推手

■試合会場

すべての太極拳大会の試合会場は、地面が平らかつ障害物のない場所で行うものとする。

■抽選

出場順は、抽選で決める。

■組み分け

推手試合の体重別は、以下のとおりである。

組別 軽量級 中量級 重量級 無差別級

男 65kg未満 65kg~75kg 75kg~85kg 制限なし

女 —

■計量

選手は、試合の前に指定された場所に集まり、計量をする。当日計量した体重で、参加表明の体重別条件に満たしているか判断をする。

下着のみでの軽量も許されるが、指定時間内に計量を済まさない選手は、試合を放棄したとみなす。

選手は、必ず参加当日は健康であることを前提とする。負傷したことを隠して参加して万が一の事故が起きても、その責任は保証しない。

計量の際には、手指の爪の検査も行う。

選手は、計量の体重が申込書より軽い場合は、通常通り、申し込んだ組み分けでの試合に出ることとする。逆に申込書より重い場合は、指定時間内に申し込んだ組み分けに体重を落とせなかったら、失格とする。

■試合時間

定歩推手試合時間は前半戦後半戦ともに40秒間である。前半戦を終えたら1分間の休憩を取る。試合終了の際には、時計係はベルやほかの方法で知らせるものとする。

■選手服装

選手は、長いズボン、ボタン無しの半袖Tシャツを着用する。

アクセサリー(指輪、ネックレスなど)は、一切禁止である。

選手は、ルールに従い、青い帯あるいは黄色い帯をつける。

■試合進行

選手の名前を呼ぶ

選手は、試合直前になったら、指定の位置に入場して待機するものとし、名前を呼ばれたら入場する。名前を3回呼ばれても入場しない、姿を見せなかった選手は、不戦敗とする。

試合開始

名前を呼ばれた選手は、会場の中で指定された場所に着く。主審も指定された位置に立ち、選手たちを集合して主任審判員に礼をさせる。そして、選手たちの服装や身体を検査する。

体にオイルや粘りのある物質等がついているか、手の裏に何か隠し持っていないか、爪を切ったかなどチェックする。

その後、選手はお互いに礼をし、主審の号令に合わせて試合を始める。

準備位置

定步推手試合では、選手たちは右足が前に、左足を後ろにしてマットの上に立つ。右手を掤手(お互いの腕を交差させて付ける)し、左手を按手(相手の右肘外側に当てる)する。

これは、搭手という準備態勢である。そして、主審の「はじめ」の号令に合わせて、試合を始める。

試合終了

時計係が、ベルやほかの方法で試合終了を知らせたあと、主審は試合終了を指示する。

選手たちは、主審の両側の指定された位置に立ち、指示や勝負の宣告を待つ。勝負宣告の後、選手たちはお互いに礼をして会場から去る。

選手たちは勝負宣告を聞いた後、主審に礼をする。

主審が、ベルが聞こえなかった場合は、主任審判員は直ちに笛を鳴らして試合を中止する。試合が終了した後に得たポイントは、無効である。

試合中止

選手が、怪我やアクシデントで試合を中断したい場合は、主審に手を挙げて、中断を希望する意思を伝える。主審はその場合、試合を最長1分間中止する。

選手が、反則や怪我や、床に倒れたことや、マットから出たことや、突発状況で試合が中止になった場合も、主審は試合を中止する。

そして、得点を記録した後、あるいは、突発状況が解決された後、選手は、再び準備位置に着き、残った時間で試合を再開する。

このような試合中断は、数回許されるが、悪意や邪心を持って、自分が有利になるようにするような、自己中心的なものはこの限りでない。

選手は、怪我で1分間中止になったあと、大会関係者が試合を続けるのが不能だと判断した場合、試合終了と宣告する。

主任審判員は、突発状況や主審や記録員などが厳重なミスを犯した際、試合を中止し、審判関係者を集合して試合進行を討論する。

■試合採点

發勁や圧力、借力、崩しなどの技法で、相手の足をマットの外に移動させると、得点1点。

發勁や圧力、借力、崩しなどの技法で相手を倒すと、得点2点。

相手のひざ(ひざも含み)以上の部分を地面に接触させることは、倒したとみなす。

定步推手判定勝ち:得点の差が6点以上ついたら、その時点で、現在試合中の前半戦または後半戦の勝ちが確定する。

■勝負の判定

定步推手試合は、前半戦後半戦と行われる。どちらも勝てば、その時点で勝者となる。

この時点で勝敗が付かない場合は、延長戦を実施する。延長戦でも勝敗が付かなかった場合は、ポイント数の多い方を勝者とするが、それでも勝敗が付かない場合は、体重の軽い方を勝者とする。

■試合中止の判定基準

試合を中止した後、諸事情によって試合を続行できない場合の判定基準は以下のとおりである。

自分のミスで怪我をした場合は、相手に対するペナルティはなく、自身が失格となる。

相手の反則で怪我をした場合、反則の選手は、反則負けとする。

選手がやむを得ない事情で試合放棄した場合、その選手を失格とする。

■反則

推手試合では、下記のような動作や行為をとる場合、反則行為とみなす。

金的、首及び頭を攻撃する行為。

頭やひざなどの部分で攻撃する行為。

ひじ、手刀、前腕で直接打撃的な攻撃をする行為。

蹴ったり、相手の足をつかんだり引いたりする行為。

かみつき、ひっかき行為。

足を抱いたり、その手段によって相手を投げる、及び両手で相手の脇を差し入れてはがいじめにする行為。

倒れた相手を攻撃する行為。

相手や審判員に無礼な言動、審判員の号令や指示及び試合に関するルールに反する行為。

場外にいる人物による、試合の指導または試合を邪魔する行為。

衣服をつかむ行為。

■懲罰

試合で軽い反則をした場合は、主審が警告する。警告1回につき、減点1点。悪質な反則をした場合は、減点2点。

2回反則を指摘された場合は、当試合を没収する。厳重な反則をした場合は、直ちに試合を取り消し、相手の勝利を宣告する。

選手が覚せい剤等の非合法薬物をやっていることが発覚したり、休憩タイムで酸素を吸ったりする場合、失格とする。

選手、教練、監督が、判決に不満があり、試合関係者に怒鳴ったりする場合、悪質である場合は、試合の進行を著しく妨害するものとみなし、選手を含めて即退場処分とする。

また極めて悪質だと判断した場合は、選手、教練、監督あるいはチームに試合参加停止の懲罰を与える。