リスペクト〜大切に思うこと

リスペクト〜大切に思うこと



暴力・暴言根絶セミナー資料

RESPECT〜大切に思うこと

茨城県サッカー協会第4種総会前に行われたセミナーの規律フェアプレー委員会から発信された『サッカー、スポーツ現場での暴力根絶』資料を展開します。4種年代の指導者における取り組み方などが掲載されています、また、保護者の方にも是非読んで頂きたい内容です。サッカーを含む全てのスポーツが大好きな選手を育てるために、みんなで共有して子どもちへの関わり方の参考にしましょう。


『地域の大人が地域の子どもたちを育てる』 


ジュニアサッカー(小学生)に関わる人間に、勝った・負けたがあるなら、試合に負けても子どもたちがサッカーが大好きでいてくれてまたやりたいと思ってくれたら「勝ち」で、反面、試合で勝っても子どもたちがサッカーや自身を取り巻く環境が嫌いになってしまったら、関わる人間としてはそれが「負け」を意味するものです。このセミナーや伝達はサッカーの神様が与えてくれた良い機会です。もう一度、自身の立ち位置、立ち姿、立ち振る舞い、目線の高さ、言葉の種類、トーンなどなど、みんなで共有して子どもたちへの関わり方を真摯に振り返ることができれば「勝ち」に繋がっていくはずです。


「いつまでもサッカーが大好きでありますように!」

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ジュニアスポーツ心理学

子どもの自信と保護者の役割 より(2006年)

中島宣行(順天堂大学)


【質問】

私の息子は小学校4年生で野球をやっています。走るのは得意なのですが、それ以外の練習になるとみんなのように上手くできません。どうも自信がなさそうに見えるのです。幸い練習を休むこともなく参加していますが、最近はあまり上手くならない自分にイライラしているようです。自信はどうしたら身につくのでしょうか。


*アドバイス

俺はダメだ!幼い頃はともかく、小学校4年生ともなれば自分の技量をある程度密観視できるようになります。それも成長の証です。スポーツの場では、上手なプレーはほめられます。ほめられた子どもたちは自分のプレーに満足して、その結果、自信が身についていきます。逆に、なかなか上手くできない子どもたちは、またできないのではないかと思い、思った通り失敗すると、「ああ…、またやってしまった」「みんなみたいに上手くできない」「俺はダメだ!」とマイナスの自己イメージを持ってしまいます。そして、マイナスイメージがさらに失敗予測を強める悪循環に陥ります。この悪循環から自信は生まれません。それでは、この悪循環を断ち切り、子どもに自信を植えつけるために、保護者としては何ができるのでしょうか? 今回は、保護者がやってはいけないことと、 やらなければいけないことを紹介します。「友だちと比較しない。」やってはいけないことは、ほかの子どもたちとの比較です。同い年の子どもたちに比べて、どのくらい勉強やスポーツができるのか、と心配するのは当然でしょう。それによって、安心したり満足したり、ときには歯がゆい思いもするでしょう。しかし、素質や経験が違う友だちと比較されても、子どもはどうしようもありません。あなたは子どもの負けん気を引き出そうとしてハッパをかけているつもりでも、子どもにとってはどうでしょうか。子どもに自信をつけさせたいと思うあなたに、それを妨げるような姿勢や言動がないかどうか考えてください。というのも、自信の形成に不可欠なプラスイメージを持てるかどうかは、重要な他者である保護者が、どのようなことを評価し承認するかによって決まるからです。保護者が常に友だちと比較して評価をしていると、子どもは自分の能力を友だちとの相対的な関係で見てしまいます。これでは野球の下手な子どもは自分の能力のなさをますます強く意識し、前述した悪循環からは抜け出せません。明日から子どもを友だちと比べることはやめましょう。「小さな成功を共に喜びましょう!」次は、ぜひやってもらいたいことです。考えてみてください。自分の足で歩きはじめた頃の子どもと今の子どもは、同じ子どもです。 10回に1回しか捕れなかったポールが8回に1回捕れるようになったら成功です。怖がっていたボールを、正面で捕れるようになったら大きな進歩です。その成長·成功·勇気をほめてあげてください。上級生が投げたボールにバットが当たったことに感動し、それを子どもに伝えてください。人は大切に思う人からほめられることを、またやりたいと思うものです。毎回、よい結果を出すことはできませんが、努力することはできます。 変わらずに努力することをほめてあげてください。努力し続けることの大切さを理解させ、その結果の小さな成功をともに喜びましょう。 おっと、もっと大事なことを言い忘れるところでした。あなたは今、何かに努力していますか?

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