FM大谷山

フィールドミュージアム(FM)大谷山での研究

FM大谷山1林班の大谷山小流域試験地では,1978年から水文・水質観測を続けています。

この試験地は,隣り合った2つの流域(A流域,B流域)からなっており,いずれも斜面下~中部にスギ,斜面上部にヒノキが植栽されています。

本試験地では,下刈り,枝打ち,間伐などの人工林を育てる上で欠かせない保育作業や皆伐などが,渓流水質にどのような影響を及ぼすのかを研究しています。

また,流出水量や水質を長期にわたって観測し続けることによって,気候変動などの森林を取り巻く環境の変化が渓流水質をどのように変化させるのかについても,把握することができます。

A流域(通称,中齢林流域)量水堰で流出水量の観測を行っています。1978年の調査開始当時は,皆伐更新を行った直後の幼齢林でした。下刈り,枝打ち,間伐などを経て,現在約35年生の林になっています。A流域は,施肥を取り入れた集約的な施業を行ってきたのが特徴です。

B流域(通称,壮齢林流域)2000年11月に斜面最下部を伐採し,翌春にスギを再植林しました。上の方に見えるのは,皆伐されなかったスギ林で,約100年生の高齢林です。