JC Meeting 2020

JASMINE Consortium Meeting 2020

日 時:2020年11月24日/25日 午後のみ

場 所:オンライン

Aims:

JAXA宇宙科学研究所の公募型小型計画3号機に選定された「JASMINE」(旧称:小型JASMINE / small-JASMINE)は、以下の3つの科学目標を達成するために準備を進めています。

  1. 赤外線による超高精度位置天文観測により、距離2万6千光年に位置する星の距離と運動を測定し、天の川銀河の中心核構造と形成史を明らかにする。
  2. 太陽系や惑星をもつ星の移動を引き起こす原因となる銀河構造の進化の過程を明らかにし、人類誕生にも関わる天の川銀河全体の形成史を探求する。
  3. 赤外線位置天文観測で達成される高精度な測光能力を活かした時間軸天文観測により、生命居住可能領域にある地球に似た惑星を探査する。

特に、JASMINEが行う銀河中心領域の赤外線高精度位置天文観測は、先日発表された2020年ノーベル物理学賞の銀河中心巨大ブラックホールの発見につながった星の動きの観測であり、また、系外惑星探査は2019年ノーベル物理学賞のテーマでもあり、JASMINEは、2つのノーベル賞級のサイエンステーマをカバーすると言えます。また、最近の Gaia 衛星の成果に代表されるように、位置天文観測データは、新たな次元のデータを提供するものであり、上記の主目標以外にもJASMINEの位置天文観測データを多くのサイエンスにも応用できるはずです。また、JASMINEが提供する時間軸天文観測も、系外惑星だけでなく、マイクロレンジングなどへの応用が可能です。

このように国内の多くのサイエンスコミュニティーにとって有益なデータを提供できるJASMINEをよりよいミッションにするため、昨年「JASMINE Consortium (JC) 」を結成し、Kick-off meeting を開催しました。そこで、この JC annual meeting として、この研究会を企画しました。

本研究会では、JASMINE や JC の活動の現状の報告と今後の活動に向けた議論する場を提供すると同時に、JC メンバーに限らずJASMINEが切り開く可能性のあるサイエンスの発表をしていただき、国内のサイエンスコミュニティーからの声を広く集める機会にしたいと願っております。

Program:

11/24 (火)

午後1時15分〜

河田大介 開催趣旨説明:JASMINE Science White Paperについて

午後1時30分〜3時

I. JASMINEプロジェクトの進捗報告(それぞれ15分程度)

午後3時30分〜5時

II. サイエンスケースの紹介(それぞれ15分程度)

高精度測光や位置天文観測を活かした系外惑星探査について

  • 河原 創 (東京大学) [I] exo-JASMINE (exoplanets)
  • 小玉 貴則 (東京大学) 晩期型星まわりのハビタブル惑星
  • 増田 賢人 (大阪大学) JASMINEによる既知トランジット惑星系の追観測
  • 平野 照幸 (東京工業大学) Search for young transiting planets by Exo-JASMINE
  • 鈴木 大介 (大阪大学) [I] PRIME and microlensing
  • 福井 暁彦 (東京大学) Exo-JASMINEを用いたアストロメトリ重力レンズの観測の可能性

11/25 (水)

午後1時30分〜5時

II. サイエンスケースの紹介・続き(それぞれ15分程度)

午後1時30分〜2時15分

  • 葛原 昌幸 (ABC) 固有運動加速を示す恒星に対する高コントラスト直接撮像観測
  • 大宮 正士 (ABC) Jasmineアストロメトリとドップラー法による系外惑星探索
  • 臼井 文彦 (JAXA宇宙研) [I] JASMINEによる太陽系小天体の観測

位置天文観測を活かした銀河中心考古学・銀河面サーベイ・Serendipitous Scienceなどについて

午後2時30分〜5時

  • 川中 宣太 (京都大学) [I] BH binaries
  • 浅田 秀樹 (弘前大学) [I] Gravitational Wave
  • 松永 典之 (東京大学) [I] 銀河中心部のミラ型変光星
  • 西山 正吾 (宮城教育大学) [I] Galactic centre / Star Clusters
  • 藤井 通子 (東京大学) [I] IMBH (Intermediate Mass BH)
  • 服部 公平 (統計数理研究所/国立天文台) [I] Hyper Velocity Stars
  • 石垣 美歩 (国立天文台) [I] PFS Galactic archeology survey
  • 西 亮一(新潟大学) [I] Gaia DR2による星形成領域の研究とJASMINEへの期待
  • 石倉 来実 (新潟大学) Gaia DR2を用いたOrion OB1 アソシエーションの解析

午後5時〜

III. まとめ:JC活動に関する議論

  • 今後のWGの活動体制について

Participant List

講演申し込み締め切り:11/16 (月)

参加登録締め切り:11/23 (月)

締め切りました。多くの申し込み、ありがとうございました。

SOC:

Daisuke Kawata (MSSL/UCL, co-chair)

Junichi Baba (NAOJ, co-chair)

Yoshiyuki Yamada (Kyoto U.)

Naoteru Gouda (NAOJ)

JASMINE Project Office, NAOJ

Contact: milkyway.bulge.ws -at- gmail.com (DK, JB)