研究テーマ

現在、いくつかのテーマについて研究を進めています。

■空間と政治

幕末維新から1930年代までの政策決定に関わる空間を包括的に分析し、それ自体を政治として捉えた著作、『近代日本の統治と空間』を上梓しました。現在は国会議事堂に関する著作を執筆中です。いずれ『近代日本の統治と空間』の戦後篇も研究してみたいと考えています。

■戦後・現代日本政治社会の変容

戦後では最初の著書『鈴木茂三郎』など、社会党や宏池会を中心に研究を進めています。

同時に戦後日本を分析するにあたっては政界だけでなくソフトな政治への注目も不可欠だと考えています。社会やリアリティの変化を扱った『60年代のリアル』に引き続き、婚活を切り口にした『日本婚活思想史序説』、さらにマニアックに結婚雑誌を追った「世紀末の結婚雑誌」を上梓しました。結婚に関するネタは打ち止めです。

■第一次世界大戦と日本

博士課程在学中は開戦からパリ講和会議にいたるまでの日本と国際社会の関係を、特に海運のような経済的なファクターに注目して分析していました。とりわけ船鉄交換や船舶管理令を扱っていたのですが、後者についてはここ最近優れた研究が登場しており、出遅れ感が半端ないです。

■オーラル・ヒストリー

研究代表を務める若手オーラル・ヒストリアンのチームと、サントリー文化財団「人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成」の支援を受けて、インターネット時代のオーラル・ヒストリーの日本での展開について考究しています。