・ マーケット・モデル:式で、株式のリスクフリー・レート( rf )に対する超過リターン( ri=Ri-rf )を、マーケットの超過リターン( rm=Rm-rf )という単一のファクターに代表させて説明するモデルである。
ri = αi + βi・rm + εi
・ 東証33業種別株価指数のパラメタ-推計値(Chart)
・ 東証33業種別株価指数間の固有リターンの相関係数分布状況(Chart)
・ マクロファクター・モデル:経済活動の変化はその時々の企業活動への影響を通して将来の企業収益見通しにも影響を与え、株価に変動をもたらす。このような考え方に基づき、経済変数をファクターとして、式で株式のリターンを説明しようとするもの。
・ ファーマ=フレンチの3ファクター・モデル:株式のリターンを式で説明するものである。形式的には、マーケット・モデルに、サイズとバリューという2つのファクターを追加したものとなっている。このようなスタイル別リターンを用いた分析はシャープ(William Sharpe)がValue/Growth分類によるスタイル分析を提唱して以来急速に広まり、ファーマ=フレンチ(Eugene Fama & Kenneth French)の3ファクター・モデルの普及によって確固たる地位を得た。
・ Fama=French 3-Factor Model : 基本の6グループ(Chart)
・ カーハート(Mark Carhart)は、1997年の論文("On Persistence in Mutual Fund Performance", Journal of Finance, Vol, LII, No.1)で、ミューチャル・ファンドのパフォーマンス分析に関する研究を報告した。この時に、ファーマ=フレンチの3ファクターに、PR1YRと名づけた過去の株式のリターンに基づくモメンタム・ファクターを加えた、4ファクター・モデルを用いた。
・ 4ファクター・モデルによるパフォーマンス評価結果(Chart)
・ ファンダメンタル・ファクター・モデル:「銘柄間のリターンの格差は銘柄特性ないし属性の格差に起因する」という発想に基づくもの。
(1) ファンダメンタル・ファクター・モデルの構築手順
① リスクの種類(カテゴリー)の検討
・ 企業規模
・ 企業価値
・ 企業成長性
・ 信用リスク
・ 過去一定期間の株価騰落率
・ 売買代金
・ 業種属性
・ 派生商品取引が行われている株価指数の構成銘柄であるか否か
② 具体的変数の選定
・ 分析ユニバースにおける変数の分布状況が正規分布に近い
・ 計算不能銘柄が少ない
・ その変数単独でも、過去にリターン格差を有意に説明できたことがある
③ 種類別リスク指標の作成
・ 主成分分析
・ 線形結合
④ ファクター・リターンの推定と分析
・ 回帰分析
(Step 1) 諸変数(ファクター・エクスポージャー)の測定
・ ファクター・エクスポージャー: 各ファクターの変動にどれだけ反応するかという影響の度合いを、ファクター感応度=ファクター・エクスポージャー、と呼ぶ。
(Step 2) ファクター・リターンの推定
・ ファクター・リターンは、エクスポージャーの単位当たりのリターン格差としての意味を持つ。
(Step 3) ファクター・リターンの分析
・ ファクター・リターン間の共分散構造が安定しているかどうかが重要
⑤ ポートフォリオの分析
<実績リターンの分解:個別銘柄>
・ 市場要因
・ 属性リスク要因
・ 銘柄固有要因
<実績リターンの分解:ポートフォリオ>
・ 市場要因: ベータ・コントロールの成果
・ 属性リスク要因: スタイル・コントロールの成果
・ 銘柄固有要因: マネジャーの選択眼の成果
<ポートフォリオのリスク分解>
<リスク構造(分散・共分散)の把握>
・ ファクター・リターンの分散・共分散
・ 固有リターンの分散・共分散
・ 検索 ファクター・モデル, , ,
・ 検索 ファーマ=フレンチの3ファクター・モデル, ,
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