演題:微生物によるモノづくりの現場
演者:長瀬産業株式会社 ナガセR&Dセンター 研究開発部 基盤技術課 課統括 廣瀬 修一 博士
場所:東京電機大学 理工学部 12号館 124教室
日時:2017年6月16日(金)17時〜
要旨
微生物を利用した種々の有用な物質(酵素、抗生物質、化合物など)を生産する技術開発が世界中で進められている。大学等の研究室では、新しい物質の生産やラボスケールでの生産量アップなど、基礎的な研究が盛んに行われている。しかしながら、これらの基礎研究がビジネスにつながるわけではなく、開発のための開発が必要となる。特に、工業化へむけた生産のスケールアップは、解決しなければならない重要な課題である。ラボスケールと、普段関わることの少ない現場(ラージスケール)の違いについて、簡単に紹介する。
今後、微生物発酵によるモノづくりは、その重要度を増してくると予想される。それに伴い、技術開発スピードは加速度を増し、モノづくりの競争はより一層激しくなっていくであろう。この流れに対応していくには、「合成生物学」「AI」「脱石油」の3つが鍵となると考える。これらのキーワードの概念を理解し、今後の研究活動に活かしてほしい。