Fender(JP)Stratocaster. ST72 (2005)
フェンダー・ジャパンのストラトキャスターです。
いわゆるラージヘッドの70年代スタイルです。
Yassさんがプロになって初めて購入したという
エレキギターを再現してみました。
3トーンサンバーストのボディに黒のピックガード、
ラージヘッドにローズ指板仕様のストラトのパーツのうち、
PUカバー、V&Tノブを黒からミントグリーンに変更しました。
Greco GO700N(改) (1979)
グレコのGOシリーズを基にYassさんがオーダーした
ギターを再現してみました。
基本的な2V+2T回路のGO700を、
マスターボリューム+マスタートーンの1V+1Tに改造して、
フロント、リアそれぞれにコイルタップスイッチを取付けて、
ハムバッキングとシングルコイルの音が出る様にしてあります。
Yassさんのオーダーしたギターの回路については全く不明なので、
簡単かつ実用的な改造に留めました。
Gibson ES-355TDSV.WR (1981)
ギブソンセミアコの最高機種ES-355です。
「Three and Two」時代にYassさんがメインに使用していました。
このES-355というギターは、フロント、リア
それぞれ別個にステレオで出力され、
バリトーンスイッチ(昔のTVのチャンネルみたいな物)によって
音色を変化させる事が可能です。
このギターにはあまり手を加えておらず、
(面倒な)回路もオリジナルのままですが、
ナットを牛骨で新調し、テールピースをTP-6から
ノーマルのストップテールピースに交換しました。
Yassさんの所有していた70年代仕様の物は数が少なく、
同様の仕様を備えた個体
(fホールバインディング、キーストンペグ等)を
探し求めて苦節数十年・・・、
ようやく神戸三宮の楽器店から購入する事が出来ました。
Yassさんの355については、当時、Yassさんがお世話になっていた
新宿の某楽器店のリペアマンから直にお話を伺った事があります。
「あの355ね、結構改造してあって、ステレオをモノラルに改造して、
トレモロをストップテールピースに交換して、
ブリッジをアレンビックに交換して、
中のバリトーンも取り外しちゃったよ。
ヤッさんからね、
『これ面倒くさいから取っぱらっちゃって!』って依頼されたから。」
確かにこの回路は面倒だし、あまり実用的ではないので
将来的に撤去する方向で検討しています。
ただ、残念な事にYassさんは355を既に売却してしまったそうです。(涙)
Gibson LesPaul (1955)
名実共に家宝のレスポールです。このレスポールは「知る人ぞ知る!」
元オフコース鈴木康博氏ご本人の所有していたギターです。
年代表記は1955年としましたが、
どうやらそれ以前のコンバージョンモデルと
推測されます。
Yassさんが入手される以前に既にリフィニッシュされていて、
ゴールドの塗装を剥がした際にバーズアイの木目が綺麗だったので、
CS(チェリーサンバースト)に塗り替えられたそうです。
映像や音源としては、DVD若い広場オフコースの世界でのレコーディング風景
「松①」の他、LOVELIVE「SAVE THE LOVE」等々にて
見聞する事が出来ます。
このギターに関する話題は数多く、
この場では紹介しきれないので別の機会を
設けて紹介しようと考えています。
(最近ではYassさんから「あれ今高いから返して~!」と
冗談交じりに言われてしまいました(笑)。)
Ibanez AR100AV (1981)
確かオフコースはThree and Twoの時期から
Ibanez(富士弦楽器:現フジゲン)と
エンドースメントを結んだと記憶しています。
オフコース(鈴木康博)と言えばIbanez ARというイメージが
定着しつつあったのもこの時期からだったと思います。
このAR100は当時のカタログに記載されている物と違い、
PUがオープンタイプのV-2ではなく、
上位機種と同じカバードタイプのSUPER58が搭載されています。
はんだ付けの状態やオーバーホールを実施した時のセットアップ状態から
オリジナルと判断しました。
Ibanez AR300AV (1982)
LOVE LIVEツアーでは先のAR100AVに続いて使用されていました。
当時のIbanezのカタログには主にこのギターをステージで
演奏しているYassさんの写真が掲載されています。
80’頃を目安に各部分がマイナーチェンジされていて、
前期型ではチューニングペグのノブが白いパーロイド製の物が装着され、
トルク調整はノブの付根にあるリングを回して行うタイプでした。
(ARのマイナーチェンジについては年代別に非常に細かくなっている為、
この場では割愛させて頂きます)
Greco GOW-1500(1979)
グレコGOシリーズのダブルネックギターです。
Off Converse.では主に松尾さんパート担当のたけちゃんが使用します。
当時松尾さんはGrecoとIbanezの特注ダブルネックを
ステージで使用していました。
LOVELIVE編においてはダブルネックギターは
オフコースサウンドを追及する上で欠く事の出来ないアイテムだと思います。
このギターのPUは6弦側がオープンになっていますが、
12弦側共にオリジナルのPU-2が搭載されています。
また、トライサウンドスイッチの動作位置を実用性を重視し、
たけちゃんの意見を取り入れて上下を逆転させて取付けました。
Greco LS-120CRS (1988)
Gibson L-5Sのグレコ(富士弦楽器:現フジゲン)製コピーモデルです。
本家のL-5Sは非常に数が少なく、
またお目にかかれるのはPUが細めのローインピーダンスタイプの物で、
テールピースがフルアコタイプの物が殆んどです。
しかもボディカラーに至ってはチェリーサンバーストが主流となり、
Yassさんが使用していたBS
(ストラトで言えば3トーンサンバースト)の物は
まずお目にかかれません。
このギターもコピーモデルとはいえ、
非常に生産台数が少なくレアなモデルという事になります。
少しでもWe areツアー当時の雰囲気に近づける為に、
思い切ってボディ本体を加工し、
テールピースをファインチューナー付のTP-6に換装しました。
将来的にボディカラーをBSにリフィニッシュする計画です。
また、電装関係はノイズ対策として市販のアルミテープを
キャビティ内に貼り付けたところ、絶大な効果を発揮しました。
Ibanez AR500CS (1981)
Off Converseではメインに使用しています。
いわゆる「鈴木康博モデル」というギターは後に紹介するAR550ですが、
このギターもオフコースサウンドを追求する上では
欠かすことの出来ない存在です。
アクティブ回路の3バンドイコライザーと、
フロント/リア其々のトライサウンドスイッチにより、
非常に多彩な音作りが可能です。
Ibanez 2640AV(1978)
後のAR1200の前身モデルと位置付けされるダブルネックギターです。
オリジナルではPUにバタフライフィンガーと呼ばれる
フルカバータイプのSUPER80が搭載されていますが、
このギターには入手時より4か所全てのPUがDimazioPAFに交換され、
コントロールノブも83年以降のSHUREGLIPⅡに交換されていました。
また、トライサウンドスイッチについては70年代の製品ですので、
[ハム/シングル/フェイズ]の切換えになっていますが、
本機では操作性を踏まえてハムバッキングとフェイズの
ポジションを上下反対に変更しています。
Yassさんのダブルネックといえば「1982.6.30武道館コンサート」での
オープニング曲「愛の中へ」が非常に有名ですが、
この1曲の為にだけ使用されているギターと言っても過言ではないと思います。
ダブルネックギターという代物は見た目の想像通り非常に重く、
本体重量は約7,5kg、ケースに至っては約10㎏もの重さになるので
扱いには非常に苦労を強いられます。
以前、Yassさんが鎌倉でのLIVEの折、
あのダブルネックの所在について質問に答えた事がありました。
「あの時のダブルネックは今は知人に預けてありますよ。
あれすっごく重くてね、それで腰を痛めちゃった。
もうホントに痛くて言葉にできない!」
と言って聴衆の笑いと驚きを誘っていました。
AR550PW(1983)
いわゆる「鈴木康博モデル」です。
これは購入してから30年以上もの間にわたって大切にしてきました。
若干の傷は有るものの、非常に良いコンディションを保っています。
手を加えた部分も最小限に留め、
ナットを牛骨からブラス製に、
ストラップピンをこの頃から採用されたブーメラン型の
デッドエンドからロックピンに変更しています。
AR500W(1982)改
このギターは入手した時点で非常にコンディションが悪かった為、
元々はAV(アンティークヴァイオリン)だったボディカラーを
リフィニッシュしてホワイトに変更しました。
それに伴い、エスカッションをアイボリーから
デッドストックのゴールドパーツに変更しました。
(トータルでG社LPCが買える程の¥・・・)
(改)と表記した点については、
単なるリフだけではなく内部サーキットにも
手が加えられ改造されている点です。
通常AR500のコントロールは
「マスターボリューム+マスタートーン+EQゲイン」ですが、
これは入手時より「フロントボリューム+リアボリューム+EQゲイン」へ
改造されていました。
つまり、「AR550仕様」へ改造されている事になります。
サーキットのはんだ付けの状態から判断して、
恐らくその当時には既に変更されていたものと推測されます。
6.30武道館ライブで脚光を浴び、
ライブ後半「一億の夜を超えて」以後で使用されているPWの550ですが、
実際にはそれは550ではなく500の改造という説が有ります。
Ibanez AR112AV (1981)
ARの12弦モデルです。
このギターを使う曲といえば「言葉にできない」、「眠れぬ夜」でしょう。
決して 『ルビーの指輪』と言ってはいけません!
6.30武道館ライブではPWカラーとして確認出来ますが、
サーキットについてもAR550と同じ「3BandEQ」が搭載されています。
また、指板上のポジションマークもドットタイプから
アバロン貝スクエアタイプに変更されています。
当方にてストックしているARパーツについては
アバロン貝のポジションマークの他、3BandEQや
その他のハードウェアに至るまで多種にわたって保有しているので、
過去に一度Yassさん仕様への改造見積もりをして貰った事が有ります。
しかしながら非常に高額な見積金額でしたので、
その時点では断念せざるを得ませんでした。とは言うものの、
このままでは諦め切れないのでいつの日か必ず改造に踏み切る予定です。
Ibanez AM205AV(1983)
Ibanezの少し小振りなセミアコースティックギターです。
このモデルは6.30武道館ライブでは
アンコール曲「YES-NO]で使用されています。
当時はまだ国内未発売でしたので、
「AS200にしては変わっているなぁ、小さいなぁ」と思っていました。
センターブロックのセミアコ構造なので非常に軽く、
またバールマホガニーのトップ材と相まって
力強さとまろやかな音色が融合して聞こえます。
おまけにES-355に比べて小さいので、
車で表現するならば「取り回しが良い」という感じです。
普段から主に重いAR(シャレか!?)を使っていて、
たまにこのAM205を手にすると当分離れられなくなってしまうという、
ある意味で非常に「あぶない」ギターです(笑)。
傾向として元々はセミアコ大好き人間なので仕方がないのかも知れません。