在外研究・備忘録

渡航準備

  • 電話
    • スマホを持っていく人はsim-freeのものを入手しておく必要がある。
    • 携帯電話の番号を保持するため&一時帰国中も特別な手続きなしで使えるよう、とにかく安い格安SimにMNPで契約変更。「モバイル君」月800円で契約(注:現在月額800円のプランは新規募集停止中)
    • 楽天電話の050番号:月額会費不要。ネット接続環境なら海外からも050発信/着信で日本国内に通話できます。各種届出先の電話番号をこの番号にしておくと海外にいても連絡がとれます。日本に電話してコールバックしてほしいときなど便利。
    • Skype電話:2017年現在、日本に電話する際の通話料はこちらが一番安いと思われる。ただし、「番号非通知」での電話になるのでコールバックしてもらいたいときは使えない。スマホにアプリを入れておくと便利。
  • 銀行関係
    • 現地の銀行に口座を開設してそこに日本から送金するか、ソニー銀行などの国際キャッシュカードで引き出すことになるが後者は都度手数料がかかかることがあるので注意。前者の場合、まとまった金額を送金すれば手数料を抑えられるが2017年からネットバンキングの海外送金先登録には店頭でのマイナンバーの提示(あるいは本人確認郵便で通知票を受けとるなど)を必要とするところが増えた。通常出国前に現地に口座を開設することはできないので、自分のネットバンキングの口座から送金するには一時帰国して現地の口座を登録するなどの手続きが必要。これが困難な場合、日本の家族や知人に送金してもらうか、Transferwiseなどの送金サービスを使う必要がある。Transferwiseは非居住者の「宣言」をすることで海外送金が可能。送金手数料も銀行よりも安い。
  • 日本から持って行ったほうがいいもの
    • 欧州の電圧に対応する炊飯器(大都市なら入手は難しくないですが)、あるいは電子レンジ対応の炊飯用機
    • ダシパック、かつお節(EUが輸入を認めていないため入手困難)、めんつゆ(入手できるが値段が高い)
    • ラップ(欧州でも入手可能だが切れにくく非常に使いにくい)
  • 日本のテレビ
    • SlingboxというHDDレコーダー遠隔視聴装置が便利。wifi接続環境にある日本の親族宅にHDDレコーダーとSlingboxを設置する。海外からネット経由で日本のSlingboxを遠隔操作し、日本のテレビを視聴することができます。
  • 車関係
    • 国際免許証:運転するなら必須。運転免許諸センターで即日交付。
    • ペーパードライバー講習:ヨーロッパは9割以上がマニュアル車。レンタカーもオートマよりマニュアル車のほうが3割以上安くなります。その他、マニュアル車が運転できたほうが何かと便利なので、最寄りの教習所のペーパードライバー講習でマニュアル車の運転の練習をした。2月、3月は繁忙期で講習を実施していないところも多いので春に出発する人はお早めに。

在外研究1年目:ルーベン大学@ベルギー・ルーベン

ビザ・渡航手続き

  • 戸籍謄本とその翻訳:ルーベンはオランダ語圏なのでオランダ語訳が必要、日本リンガサービスに依頼。
  • 無犯罪証明書:警察署(各県警の本庁)に出向いて取得。
  • 健康診断書:ベルギービザ申請に必要。大使館指定の病院、聖路加国際病院か全国の赤十字病院で取得する。聖路加は完全予約制なので早めに予約しておいたほうがいい。我が家の場合、私の健康診断書は聖路加で、家内と子供の健康診断書は成田赤十字病院で取得した。成田赤十字病院は予約不要だが、一般の診察の合間に診断してもらうので半日以上の時間を要した。赤十字病院での健康診断書にはアポスティーユが必要。

入国後の手続き

生活関連

  • 生活関連
    • 受け入れの先生にお願いして、ルーベン大学の宿舎(Groot Begijinhof)に入居。世界遺産にも指定されている修道院群を宿舎に改装したもの。建物は2階建て、3階建てが多く、子供が小さいので1階にしてほしいと事前に要望をだしてアレンジしてもらった。家賃は、光熱費・ガス・水道込みで一か月900€。
    • 変圧器:渡航前は、欧州主要都市なら「帰国売り掲示板」で簡単に見つけられますよ、との情報を得ていたが、ベルギーの場合、年に2回開かれるブリュッセルの日本人向けのガレージセールの時期(9月と2月)を逃すとなかなか入手が難しいようだった。1500wの変圧器を現地で中古で購入して炊飯器を船便で送ってもらう予定だったが断念。
    • 炊飯器:日本人が満足するレベルの炊飯器は200€かそれ以上するようです。日本のAmazonで購入して海外発送してもらう場合は高額な関税がかかる。たまたまベルギー滞在中にバンコク出張があり、220V対応の日立製(Made in Thailand)の炊飯器を1万円弱で購入して持ち帰る。「Japanese rise mode」があっておいしく炊ける。コメント:ベルギーの場合、帰国売りの市場が大きくないので日本から持参して、帰国時に売り払うのが賢明かも。
    • 携帯電話:日本から持参したSim free iphoneにBaseという会社のPrepaid simを購入。毎月必要な分だけ買い足していました。
    • 銀行:BNP Paribas Forestに口座を開設。銀行を直接訪問したが、口座開設にも予約が必要とのことで翌週再訪、その後、Pinコードやカードを受け取るまでさらに1週間程度かかり、口座開設に3週間ぐらいかかった。
    • 生活費:ベルギーの口座宛に国際送金、1度目は家族に送金してもらう。一時帰国時に日本の銀行でベルギーの口座情報を登録したので、それ以降はネットバンキングで送金した。
    • 日本からの荷物:日本の親族にお願いして何度か荷物を送ってもらった。日本郵便で荷物を送ると、ベルギー側の配送は悪名高き、ベルギーの郵便Bpost。まず、通関に時間がかかる。ベルギー到着後1週間ぐらい配送されないこともよくあった。日用品でも新品なら関税がかかることがあり、その場合、郵便局に関税の支払いと荷物の受け取りにいかないといけない。そのため、送ってもらう品物は箱や袋から出して伝票にはSecond hand、Personal useと記載、さらに「価額(value)」の欄には1個当たり百円~数百円程度に記載してもらうようにした。
    • アジア食材:ルーベンには中国系のアジア食材店が2店あったが、いずれも「ゆめにしき」や「みのり」などの欧州産日本米(Sushiライスは売られているものの日本人の口に合わない)の扱いはない。ブリュッセルの日本食スーパー・田川などにときどき買いに行った。カレー、みそ、醤油などは入手できる。
    • カーシェアリング:ベルギーにはCambioというカーシェアリングサービスがあります。近所のスーパー(片道500mぐらい)で1時間ぐらいの買い物なら3~4ユーロで済みます。郊外の大型カルフールなら2-3時間の利用で8-10€ぐらい。宿舎の近くにもカープールがあって便利でした。ただし、ほとんどの車がマニュアル車です。ルーベンにはレンタカー屋がないので小旅行でも使いました。
    • 中古品売買:FacebookのLeuven Junk shop, Leuven second handなどのサイトで購入可能。市場規模はかなり大きく、取引も活発。またリンク沿いにSpitzという中古生活用品販売店もある。日本のハードオフのようなコンセプトだが、商品の管理状態はよくない。
    • Leuven日本人会:主に、半導体研究機関のIMECに派遣されている日本人エンジニアの方とそのご家族+ルーベン大学の関係者で構成されています。年二回、春と秋に会合あり。
    • カーナビ:レンタカーでもカーシェアリングでも車の運転をするなら購入したがほうがお得。レンタカーだと1日あたり10€はとられます。スマホで代用することもできますが、長時間使い続けるとスマホが熱くなりすぎたりなどのトラブルも。
    • 引越:ルーベンからニースへは段ボール箱8箱ほどBpost(郵便)で送った。ネットで申し込むと家に集荷に来てくれる。200€ぐらい。

在外研究2年目前半:ニース大学@フランス・ニース

  • ビザ申請等
    • 研究者ビザ申請にはConvention d'Accuilが必要。結構時間がかかるので半年ぐらい前には手配したほうが良い。私の場合、5か月ぐらい前から始めたものの、クリスマス・年末年始休暇で作業がストップして、当初の出発日に間に合わなくなり、2週間ほど出発日を遅らせることになりました。
    • ビザ申請は、東京広尾のフランス大使館で申請。当初は在ブリュッセルフランス大使館での申請を予定していたが、Convention d'Accuilが期日までに届かなかったため断念。一時帰国を予定していたので、帰国後すぐ広尾の大使館を訪問して申請した。
    • 入国後の手続きについては出国前によくよく確認すること。研究者ビザは、しばしば取扱いが変更になり、私が渡航する前は移民局で手続きするはずだったのが、県庁に変更になっており、フランス入国後に追加書類(戸籍謄本+ローム・アルプス県高裁指定の法廷翻訳)を取り寄せる羽目になった。法廷翻訳家は在マルセイユ日本領事館のWEBページにリストがあり、ニースには2名の現地在住日本人の方が登録されています。なお、私の渡航2、3か月後に渡航後の手続きは移民局に戻ったらしいので注意。
  • 生活関連
    • 住居:受け入れの先生にお願いしてニース大学のゲストハウスに滞在。いろいろなタイプがありますが、我々が入居したのは1 bed room家具付き、バスタブ付きで650euroで、毎週掃除が入ります。このゲストハウスはあくまで短期滞在用で通常3か月程度しか受け入れてくれないとのこと。我々はバカンス時期に重なるということで多めにみてくれたのか5か月滞在した。トラムの停留所の目の前、近所にはスーパーのCasino、大型のCarrefourも徒歩圏内で便利。
    • 銀行口座開設:ニースでは外国人研究者を対応してくれる銀行が少なくて困りました。まず、アポイントメントを取り付ける必要があるが、BNP ParibasやLCLでは英語ができるスタッフがいないということで門前払いを受ける。結局、HSBCのホームページから口座開設を申し込み、後日電話がかかってくるのでアポイントメントを手配してもらった。住所確認書類として、電気料金の請求書とその翻訳、日本のマイナンバーカード、あるいは通知カードなどが必要。これらを取り寄せる時間もかかったので口座開設まで入国から2か月近くかかった。
    • 携帯電話:引き続きSim free iphoneを利用。Freeという格安Simを使う。1か月19.9€で、EU域内なら国際ローミングのチャージ無し(上限があるようですが)。ニースのFreeのお店は空港隣のショッピングモールにしかないのでアクセスが不便なのが難点。
    • アジア食材:アシアナで日本米など一通りのものが揃う
    • カーシェアリング:ニースにはAutobleuという電気自動車のカーシェアリングがあります。電気自動車なのですべてオートマ。時間当たり料金は1時間で10€程度、半日で30€程度、1日で50€ぐらい。短時間だと割高なので日常の買い物には使いにくいですが、電気代込みなのでレンタカーより割安で小旅行には便利です。私が滞在していた時は走行可能距離が100kmぐらいまでしか走れなかったので、カンヌ周辺かグルドンあたり往復が限界でした。現在は、走行可能距離が300kmの車種があるようです。
    • 中古家電・雑貨等:フランス全土にあるCashexpressがトラムOpera駅の前にあります。
    • 引越:やはり段ボール箱8箱をLa Poste(郵便)で送付。集荷もためるようだったが、車で直接持ち込んだ。200€ぐらい。

在外研究2年目後半:EHESS@フランス・パリ