5つのポイントにこだわり痛みの原因となっている筋筋膜に発生した圧痛点を緩めていきます。
①痛いところと離れたところをほぐす
痛い部位を押しても痛みが生じないケースでは少し離れたところにあるトリガーポイント原因である事が多いです。例えば、膝の前面の痛みが太ももの筋肉である大腿四頭筋のトリガーポイントであることもあります。
②筋膜、腱や骨の近辺もほぐす
筋肉を覆っている筋膜、筋肉が付着している骨や端の腱に多くの圧痛点が存在します。圧痛点は問題のある部位に発生するためこれを放置しておくことは良くありません。このため、筋肉の筋腹(端以外の厚みがあり押されると気持ちがいいところ)だけでなくリラクゼーション系の手技ではあまり押さない筋肉の端や骨の上の部分もほぐしていきます。例えば膝の痛みの場合、膝のお皿の周りや脛の部分に圧痛点が存在しやすいため、その周辺をほぐしていきます。
③痛いところの裏側をほぐす
例えば、膝の前面に痛みがある筋肉性の疼痛の場合、裏側である膝カ筋やハムストリングの膝裏部分をほぐします。膝裏側の筋肉が収縮し表側の筋肉が伸張して痛みが生じている場合は有効です。東洋医学で言う陰陽の考えに似ていると思います。
④姿勢筋をほぐす
腰痛の人はお尻の筋肉大殿筋やハムストリング、お腹の筋肉腹直筋が収縮している事が多く、このために腰部の前湾が減少した姿勢になってしまいます。よって姿勢の改善にはこれらの収縮した筋肉をほぐし緩める必要があります。肩こりの人がふくらはぎの筋肉をほぐすと楽になるのはこの筋肉が姿勢に関係しているためです。
流行のアナトミートレインでは筋筋膜のつながりが大事らしいです。
⑤心地よくほぐす
痛みが生じている時は、副交感神経より交感神経が優位にあるので、強くもみほぐすよりはリラクゼーション効果を得るために心地よさが大事であると考えています。そのため、できる限りリラックスできる強さでほぐしていきます。