研究内容 Research interests
造礁サンゴ類やサンゴ礁生物にまつわる研究テーマに取り組んでいます。*最近の研究については論文業績およびメンバーの研究テーマを参照してください。
主な研究テーマ
<サンゴ群集・サンゴ礁の底質区分のモニタリングに関すること>
琉球列島の野外調査を基にした広緯度に広がる島嶼系でのサンゴ群集変動の特性と地理的差異の比較検討 ⇒フィールド系(サンゴの属レベルでの分類とスクーバダイビングでの調査スキルが必要になります
・屋久島(10地点:2019年)
・奄美大島(大島海峡9地点:2018年、奄美北東部5地点:2019年)
・与論島(約14地点:ライン調査での礁池内外の底質・底生群集比較:2016年、2018年、2019年、2020年,、2022年)
・沖縄島 (約10地点:ライン調査での底質・底生群集比較:2017年~2022年)
・久米島(6地点:ライン調査での底質・底生群集比較:2018年)
・多良間島(11地点:ライン調査での礁池外の底質・底生群集比較:2020年)
・石西礁湖(31地点:ライン調査での底質・底生群集比較:2012年~2022年)
・パラオ(15地点:永久方形区での底質・サンゴ群集比較:2014年~2017年まで)
<造礁サンゴ類にとっての最適環境の模索に関すること>
サンゴ幼生・稚サンゴ・成体サンゴ群体への高水温ストレス影響と適応・可塑性
⇒ 実験/フィールド系両方
サンゴ生活史全体への陸域由来物質・栄養塩増加の影響評価
⇒ フィールド/実験系
サンゴへのマイクロプラスチックの影響および種間差と野外分布状況の把握
⇒ フィールド/実験系
紫外線吸収物質がサンゴの生活史全般に及ぼす影響評価
⇒ フィールド/実験系
環境ストレスやその抑制による成長促進などを調べる
・サンゴ礁生態系の保全に向けた生理生態学的研究
・サンゴ生活史の各ステージにおける環境影響研究
・サンゴ種間での代謝・光合成応答の差異に関する研究
・同種サンゴ異群体間での環境応答差に関する研究
・サンゴ白化プロセスにおけるストレス抑制の可能性研究
*造礁サンゴ類における水流環境影響など
<共同研究>
・海洋酸性化がサンゴ礁生物の生活史に及ぼす影響評価
・サンゴ骨格同位体比解析への生理学的影響把握を目指したハマサンゴの光合成および成長量モニタリング
・サンゴ礁海域での微量栄養塩の慢性的な流入がもたらす直接・間接影響評価
・タイドプールでの環境変動と生息サンゴ種の関係
<過去の研究:サンゴ以外のサンゴ礁生物>
・渦虫(無腸類)共生系における光応答行動と主従関係
・Terpios spp.(海綿)の環境応答特性と異常発生のメカニズム
・サンゴ食巻貝(Drupella spp.シロレイシガイダマシ類)の分布と被害サンゴ種の変化
・サンゴ礁域のウミヘビ類(イイジマウミヘビ)のサンゴ礁底質利用
・非固着性造礁サンゴ類における体サイズと生存戦略
<パラオ国サンゴ礁島嶼生態系の維持管理にかかる研究:2013-2018>
・政策オプション提言を目指した自然科学と社会科学の融合型研究
...など
<サンゴの生物学に関すること>
固着性生物としてのサンゴが、環境に合わせつつ成長していく過程で見せる生き様を調べる
・多様な造礁サンゴ類の特徴
・動物としての行動特性
・褐虫藻との共生関係の調整
・成長/生殖と環境との関わり
<サンゴ個体群変化に関すること>
サンゴ個体群レベルでの様々なパラメータ変化を調べる
⇒フィールド系(サンゴの属レベルでの分類とスクーバダイビングでの調査スキルが必要になります
・同種サンゴ内での個体(群体間)差異
・生息環境変化による影響や種ごとの特性把握
・他の生物とのかかわり方
<その他>
・特殊な光環境(波長・強度・リズムなど)によるサンゴ共生系におけるストレス耐性向上の可能性
・サンゴ礁域における魚類と造礁サンゴ類の関わり
・長期モニタリングによるサンゴ種間での環境応答特性の把握
・人間活動がサンゴ群集に及ぼす被害とその抑制
・生育環境(定常・変動)差による環境ストレス耐性の違い
など・・・