研究内容
・藻場に生息するヨコエビ類の生態砂浜から深海まで、あらゆる海底環境には、「ヨコエビ」と呼ばれる体長数センチ以下程度の甲殻類が生息しています。ヨコエビ類は、我々人間の食用とはなりませんが、多くの生息場において極めて高密度に生息しており、魚類やカニ類など様々な生物の餌となって水産資源を支えています。食物網においては、海藻類等を食べ、魚類等に食べられることによって、低次生産者と高次捕食者をつなぐ重要な役割を担っています。私は、海洋生態系におけるヨコエビ類の生態学的機能に興味があります。どんなヨコエビ類が、いつ頃どんな環境にどの程度生息し、各種が何を食べ、何に食べられているのか、を調べていくことで、生態系の中でどのような役割を果たしているのか詳細に明らかにしたいと考えています。これまで、岩手県大槌湾を調査地として、特に「藻場」に生息するヨコエビ類を対象に研究を行ってきました。