国際関係論演習

授業のアウトラインと特色:

 「近現代東アジアへのアプローチ~その多様性と普遍性を理解する~」をサブテーマに、日本を含む東アジア各国・地域の歴史、政治、経済、社会、文化、さらには国家間や地域間の関係について理解を深め、4 年次での卒業研究にスムーズに入っていけるよう、東アジアの過去と現在についての基本的知識の共有と深化につとめるのが狙いです。

 前期は、中国、台湾、韓国、沖縄など、主にこの地域にかかわる基礎文献や学術論文(英文で書かれたものも含む)の講読を行います。後期は原則として2 年生は文献購読を継続しますが、3 年生は受講生各自が自らの研究テーマを設定し、研究を深めて発表します。

 学生の関心やテーマは、日中関係や日韓関係といったオーソドックスな国際関係論に関わるテーマはもとより、サブカルチャー、格差、ジェンダーなど、比較社会や比較文化に関わる領域まで多様です。

文献購読で、これまでに使用してきた主な文献は次のとおりです。


・国分良成(2000)『中華人民共和国』ちくま新書

・岩間一弘ほか編著(2012)『上海 都市生活の現代史』風響社

・園田茂人編著(2013)『はじめて出会う中国』有斐閣

・クォン・ヨンソク(2010)『「韓流」と「日流」~文化から読み解く日韓新時代』NHKブックス

・小倉紀蔵編(2012)『現代韓国を学ぶ』有斐閣選書

・若林正丈(2001)『台湾~変容し躊躇するアイデンティティ』ちくま新書

・沼崎一郎(2014)『台湾社会の形成と変容――二元・二層構造から多元・多層構造へ(人文社会科学ライブラリー3)』東北大学出版会