令和8年度 代方針
「結翔」
「結翔」とは、仲間と結び合い、ともに大空へ翔ける姿を表した言葉です。
ワンダーフォーゲル部の歩みは、ただ山に登ること、旅をすることにとどまらない。その根底には、仲間と共に歩み、挑戦をし、礼を尽くすという確固たる精神があると考えます。
まず、私たちは「全員登山」を重んじます。登山は決して個人の力だけで完結するものではなく、互いの支え合いによって成り立つものです。体力や経験に差があっても、誰一人として取り残さず、声をかけ合い、荷を分かち合い、ときには足並みを調整してでも全員で頂を目指します。「全員で達成感を共有したい」それこそが仲間との絆を結び、力を合わせて進む姿勢を象徴しています。
次に「礼節の遵守」です。自然に対しては畏敬の念を持ち、装備や訪れる山小屋、テント場を大切に扱い、全ての環境に感謝すること。礼を尽くす心は、山の中だけでなく日常の活動すべてに通じ、仲間に対しては挨拶と感謝、敬意を忘れず、上下関係の規律を守って行動すること。これらのことが私たちの行動を正しく導きます。礼節を守ることが、真に信頼される集団であるための土台になり、結束の証になると考えます。
最後に「挑戦」です。険しい山道や厳しい自然環境に立ち向かうことはもちろん、時に自らの限界を超える挑戦をすることもあります。その過程で生まれる不安や苦しさは、仲間と共に乗り越えることで大きな達成感と成長をもたらしてくれます。また今年度は、新たなフィールドを切り拓く一年として、近年は訪れることの少なかった冬季の越後山脈において守門岳でのバックカントリーに挑み、夏合宿においては、1年次に挑戦しながらも完遂に至らなかった北海道・旭岳〜トムラウシ縦走に、再度挑戦することを計画しております。「翔」には、困難に挑み、新しい景色を求めて翔び立つ私たちの姿が込めました。
このように、「結翔」という言葉には、全員で頂を目指し達成感を共有し、仲間との絆を結ぶ「全員登山」、規律を守り信頼される集団になっていくために結束する「礼節の遵守」、そして翔けるための翼となり、私たちをより高みへと導く「挑戦」の三つの意味を込めました。
この代方針は単なるスローガンではなく、これからの部の活動を支える精神的な旗印にします。
法政大学体育会ワンダーフォーゲル部