2014年 日本心理学会第78回大会公募シンポジウム「難聴・難聴者への理解を深めるためには」

投稿日: 2014/10/29 8:36:10

企画代表者、話題提供者、司会者:勝谷 紀子(青山学院大学)

企画者:山口利勝(至誠館大学)

話題提供者:栗田季佳(三重大学)

話題提供者:名畑 康之(:北海道大学)

指定討論者:冷水來生(京都教育大学)

指定討論者:藤田 保(琵琶湖病院)

”全聾の作曲者”佐村河内守氏の作品がゴーストライターによるものと発覚した事件は、難聴者をとりまく問題を改めて浮き彫りにするものだった。聴力検査の結果,佐村河内氏は全聾ではなく身体障害者手帳の取得基準を満たさない程度の感音性難聴であることが明らかとなり,身体障害者手帳を返納する事態となった。これら一連の事態や佐村河内氏の謝罪会見の報道の内容には,身体障害者手帳の取得に至らない難聴者は聴覚障害ではないかのような誤った内容,日常生活では支障がないかのような誤解を与えるものも多く含まれていた。そのため,難聴や難聴者にどのような誤解や偏見があるのかを明らかにし,難聴や難聴者への理解を深めていけるような対策を考えていく必要がある。そこで,今回は社会心理学や認知心理学など基礎研究の立場から難聴・難聴者への偏見・ステレオタイプについての研究について話題提供を行い,どのような対策が可能かについて考えたい。