三次元空間に分配された二次元コード

推薦のことば

●赤羽秀郎氏(統計物理学者)

さまざまな奥行きに配置された球体に焦点を合わせつつ作品を鑑賞すると、脳みそをもみほぐされているような、心地よい感じがする。

●さいとうあきお氏

「不確かなイメージに向かってピントを合わせている」という不思議。一瞬、ボールが崩れるような瞬間が見えてふと僕の前にQRが現れました。あるはずのない物にピントを合わせるという行為がとても不思議で嬉しくなりました。新しいドアを開くような。そうか、扉なんですよね。QRって。

立体に隠れた平面を見いだす。視点をかえると見え方が変わる。見え方を変えると行動がかわる。

平面と立体という分別をなくすと見えてくる世界。

錯覚ってそういうことだなと。錯覚アートはその扉をあけたもの。その扉に接続した科学。

錯覚自体を思い知らされました。そういう事がシンプルに凝縮されて、かつ、全ての人が楽しいかどうかはわかりませんが、みんながわかるものになっている。

凄かったです。

【作品説明】

1辺3メートルの立方体の枠の中には、一見すると、多数の黒い球体がランダムに散りばめられて浮かんでいます。それを特定のポイントから見ると巨大なQRコードが現われます。QRコードアプリによってコードの読み込みに成功すると、インターネット空間の別の作品に接続されます。

【見どころ】

まずは、さまざまな距離、方向、高さから作品を見たときの球体群の見えの違いをお楽しみ下さい。次に、QRコードの読み取りにチャレンジしてみてください。

作品を目で見て、QRコード的なパターンを見出すことは難しくありません。しかし、QRコードアプリで読み取ることは簡単ではありません。数センチメートルの精度で、スマホを前後、左右、上下に動かして、根気強く、球体が正確なQRコードになるポイントを探る必要があります。

【作品の写真(展示されている実物)】


【イメージ映像と、実際の作品の映像】

▼イメージ映像

これは、プロトタイプ(試作品;ミニチュア)を撮影したものです。実際に展示されている作品とは異なります。また、QRコードの行き先も、展示されている作品とは異なります。

▼実際の作品の映像