老舗靴下専業メーカーとしてのこだわりをご紹介いたします。
ハリソンでは、靴下の履き心地と耐久性にこだわったものづくりを続けてまいりました。
まず、履き心地の良い靴下を作るために、時間をかけて踵部分を大きく編み込んでいます。
これにより、靴下を履いた時に踵がしっかりと収まり、靴下が靴の中に入り込むのを防ぎます。
通常のメーカーは生産性を重視し、ものづくりに時間をかけることを避ける傾向がありますが、ハリソンでは生産性は二の次で、製品の品質を第一に考えています。
また、靴下の足に最適なフィット感を追求し、編目の度目調整を行っています。
特にロングホーズと呼ばれるハイソックスでは、ふくらはぎ部分の着圧を段階的に調整し、足に優しいものづくりを心掛けています。
もちろん、ずり落ちを防ぐためのゴム口部分も、きつ過ぎず弱過ぎずを意識し、適度な圧力を保つように設計しています。
さらに、耐久性を高めるために、しっかりした編地作りを心掛けています。
通常のメーカーは、編地をしっかりさせると目付けが重くなり風合いが損なわれるため、避ける傾向がありますが、ハリソンでは靴下の耐久性を重視しています。編地がしっかり詰んでいるのが、靴下が長持ちする基本です。
加えて、ハイゲージなどのデリケートな商品には、破れやすい爪先や踵部分に補強糸を入れています。ドレスソックスで編目が細かい240本にこだわるのも耐久性を重視するハリソンだからこそです。弊社が使用する240本編機は生産性が低く製造に高い技術が必要ですが、他社が使用する220本などの編機では品質に満足できないのです。
これらの仕様は、製品の耐久性を高めるための基本です。
商品が少しでも長持ちするようにというトラディショナルなものづくりの思想が、ハリソンの根幹に流れています。
なお、普通の靴下メーカーは製造工程に外注を用いた分業体制が一般的ですが、ハリソンでは、編立、先縫い、セット、ペアリングを一貫生産しています。
これによって、素材に適した編機の選定、度目調整したしっかりとしたもの作り、フラットなつま先縫いや、風合い出しに最適なセット仕上げ、美しい外観等、完成度の高い靴下作りを実現しています。
これらの取り組みは、単純に思えるかもしれませんが、コスト削減が主流となった現代において、ハリソンの基準を満たす靴下を市場で見つけるのは困難となりました。
ハリソンは、1966年の自社ブランド発売以来、世界の老舗靴下メーカーに匹敵する品質を追求してきました。
当初は、イギリスやイタリアのメーカーから多くを学びましたが、今日、そのような真面目なものづくり続けるメーカーは希少です。
ブランドを持たない工場は、生産性を重視し、手間のかかる仕様を省略します。一方で、世界的なブランドはマーケティングに力を入れ、ものづくりを軽視する傾向があります。
しかし、ハリソンでは、ブランド発売以来培ってきたものづくりの基本を頑なに貫き通しています。
本物の靴下の良さが分かる人々のために、これからも世界に誇る日本の靴下技術を継承していく所存です。
◆ハリソンホージャリー Yahoo!店