『ふくかな通信』第57号(2020.7.9)
投稿日: 2020/07/09 8:48:58
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【転送・転載歓迎】
『ふくかな通信』第57号(2020.7.9)
発行:福島原発かながわ訴訟を支援する会
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「ふくかな通信」第57号をお送りします。
このメルマガでは、主として訴訟の状況を皆さんに知らせ共有し、
避難者の方への支援を続けていくことを目的としています。
各団体の活動へのご理解及びご支援を何卒よろしくお願い致します。
(2020年6月30日現在 会員 435名 サポーター 197名 計 632名)
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★Index★
【東京高裁第2回控訴審は7月17日(金)午後1時集合です】
【東京高裁:群馬7/9結審、千葉第1陣8/21結審です】
【判決を迎えた裁判は3月に3か所、6/24福岡地裁は最低水準】
【2021年3月は福島原発事故から10年・節目のイベントを企画します】
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いつもご支援ありがとうございます。
新型コロナ禍は長引きそうで、首都圏では新規感染者がなかなか減りません。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
【東京高裁第2回控訴審は7月17日(金)午後1時集合です】
7月に入り各地の裁判所で法廷が開かれるようになってきました。
かながわ訴訟も、やっと裁判を再開しますが、新型コロナウイルス対策のため法廷内に入れる人数が制限されます。
そのため、今回の傍聴抽選は18席の見込みです。
傍聴できない方は日比谷コンベンションホール(定員の半分利用103席)で交流会を持ちます。
ぜひ、裁判所前集会から報告集会まで応援してください。
スケジュールは以下の通りです。
場所■東京高等裁判所(霞が関)
7月17日(金)13:00集合(14:00開廷)
13:00~13:20/裁判所前で集会
13:30/傍聴抽選締切(見込み)
※抽選に外れた方は交流会場の日比谷コンベンションホールへ移動
14:00~15:00/101号法廷で意見陳述(原告団と弁護団)
15:30~16:30/報告集会 日比谷コンベンションホール(日比谷図書文化館B1)
報告集会は同時中継も行います。
霞ヶ関までおいでになれない方は午後3時ごろからこちらでご覧ください。
https://sites.google.com/site/fukukanaweb/
または https://youtu.be/VUfk4f1syg4
※今後の日程(各回の時間進行は同じ予定)
10/2(金)、12/4(金)、2021/2/12(金)、5/14(金)
コロナ対策は直前にご確認ください。
裁判勝利のためには一人でも多くの方にお集まりいただくことが必要ですが、社会的責任とご自身の健康が第一、無理のない範囲でご協力をお願いします。
健康第一、マスク着用、ソーシャルディスタンスで、久しぶりにお会いしましょう。
【東京高裁:群馬7/9結審、千葉第1陣8/21結審です】
東京高裁で先行して控訴審が闘われてきた群馬訴訟と千葉訴訟第1陣がついに結審を迎えます。
群馬訴訟は7月9日に結審しました。判決日は2021年1月21日午後2時です。
千葉訴訟第1陣の結審期日は8月21日(金)午後2時から東京高裁101号法廷に決まりました。
傍聴人数の制限がいつごろからどの程度緩和されるのか先が見えませんが、詳しい予定が届いたらお知らせします。
【3月に3か所判決を迎え、6/24福岡地裁は最低の判決】
仙台高裁で3月12日に浜通り避難者訴訟が、東京高裁では17日に小高に生きる訴訟が判決を迎えました。
どちらも、東京電力が中間指針に基づいて既に支払った賠償額では不足であり加算すべきと認定しましたが、仙台高裁は地裁判決を上回る賠償を命じたのに対して、東京高裁では地裁判決が減額されてしまいました。
加算が認められたとはいえ、帰還困難区域の被害に対する賠償額が低く算定されているために、すでに避難指示が解除された区域の避難者への賠償額も抑えられたままです。
二つの高裁判決の原告には避難指示区域外からの避難者は含まれていません。
3月10日札幌地裁で言い渡された判決では、国と東電の責任を認めたにもかかわらず、避難指示区域外から放射線リスクを避けるために北海道に避難した被害者に対してほとんど賠償が認められませんでした。
3月に3か所で判決が出された後、緊急事態宣言期間は開廷されなかったため、4月・5月に予定されていた裁判はすべて延期されました。
6月に入り、6月24日福岡地裁で九州に避難した被害者に対する判決が出されましたが、国の責任は予見可能性の段階から責任を否定し、福島県外からの避難者を完全に切り捨てた、これまでで最低の判決でした。
国の責任では、「予見可能性の程度」という物差しを持ち出し、予見可能性の段階から責任を否定。
国側の言い分を丸のみしています。賠償の点では、県内区域外避難者に対する賠償額を若干上乗せしたものの、宮城県や千葉県などからの避難者については「避難の相当性はなかった」としてバッサリ切り捨てています。
国の責任を認めた判決はこれまで7つ。
否定する判決は千葉地裁(1陣・2陣)、名古屋、山形に続いて5件目ですが、東電刑事裁判判決も含めると「巻き返し」の流れが強まっており、予断を許さない情勢です。
今秋にも原告団4000人の生業訴訟仙台高裁判決が出されます。
国と東電に対する責任を認めさせ、真の被害者救済へ、被害回復へ、力を合わせて流れを作っていきましょう。
【2021年3月は福島原発事故から10年・節目のイベントを企画します】
2021年3月11日は福島原発事故からちょうど10年の節目になります。
3月上旬に横浜駅西口のかながわ県民センター1階展示場と2階ホールを予約しました。
マスコミなどでは特集されない、被害の実相を「見える化」する展示やシンポジウムを企画したいと動き出しています。
この10年間、原発事故避難者の暮らしはどうだったのか。
放射能汚染に目をつぶって復興といえるのか。
原発政策・エネルギー政策の問題点は。
新型コロナ対策に繋がる日本の国の無責任体制・危機管理対応や政策決定プロセスの問題点。
人権軽視の低額賠償を続ける日本の司法の問題点。
高裁判決を積み重ね、最高裁の最終ステージに入る全国の集団訴訟の動きなど。
取り上げたいテーマはたくさんありますが、あまり専門的になりすぎないようにわかりやすいメッセージを伝えたいと考えています。
9月からプロジェクト会議をスタートします。ぜひ具体的なアイディアを持ち寄ってください。
日時と場所は次号でお知らせします。