概要
本シンポジウムでは,チュートリアル講演の後,グループに分かれて講師の先生と一緒に議論し理解を深める分科会セミナーを実施します.
さらに,これらの議論や各々の研究領域をもとに,参加者が主体となって新しい研究テーマを考え出すグループディスカッションを行います.最終日にはグループごとの内容・研究プランについてプレゼンをしていただき,成果を共有します.
本シンポジウムには,学生・教員・企業の方などさまざまな身分の,またさまざまな研究領域の方々が参加します.その多様性の中から,真剣な議論により,新しいテーマが「創発」されることを期待します.
事前学習(NEW)
本シンポジウムでは,参加者の方々がチュートリアル講演内容からより多くのものを学び取っていただけるように,事前学習を奨励します.下記にそれぞれのチュートリアル講演に関しての事前資料を公開します.
水山 元 先生(青山学院大学 理工学部 経営システム工学科)
講演題目:「予測市場とは何か,それで何ができるのか」
<webページ>
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007610148
http://www.collective-knowledge.net/assets/files/sigpmkt/system_243.pdf
http://www.collective-knowledge.net/sigpmkt/topics/system.html
長井 隆行 先生(電気通信大学大学院 電気通信学研究科電子工学専攻)
講演題目:「ロボットによる概念形成・実世界理解と家庭用ロボットにおける有用性」
<webページ>
○ロボカップ@ホームのページ (http://www.ai.rug.nl/robocupathome/)
○記号創発ロボティクス (http://sites.google.com/site/symbolemergence/)
<論文 (webで読めるもの)>
○T.Nakamura, K.Sugiura, T.Nagai, N.Iwahashi, T.Toda, H.Okada, T.Omori,"Learning Novel Objects for Extended Mobile Manipulation", Journal of Intelligent and Robotic Systems, pp.1-18, 2011.07 (PDF)
○谷口, 岩橋, 新田, 岡田, 長井, "記号創発ロボティクスとマルチモーダルセマンティックインタラクション 〜実世界認知・運動・言語を統べる知能構成への挑戦〜", 人工知能学 会全国大会2011, 2B2-OS22a-1, 2011.05 (PDF)
○中村, 長井, 岩橋, "複数のマルチモーダルLDA を用いた抽象的概念の形成", 人工知能学会全国大会2010, 1J1-OS13-3, 2010.05 (PDF)
○中村, 長井, 岩橋, "階層ディリクレ過程を用いたマルチモーダル物体概念の形成", 人工知能学会全国大会2011, 3B1-OS22c-7, 2011 (PDF)
○荒木, 中村, 長井, 船越, 中野, 岩橋, "移動ロボットによるマルチモーダル情報の自律的取得と概念・語意獲得", 人工知能学会全国大会2011, 2B2-OS22a-6, 2011 (PDF)
○K.Sugiura, N.Iwahashi, H.Kashioka, S.Nakamura, "Learning, Generation, and Recognition of Motions by Reference-Point-Dependent Probabilistic Models", Advanced Robotics, Vol. 25, No. 6-7, pp. 825-848, 2011 (PDF)
○高野, 中村, "運動と自然言語の統計的推論を用いた運動データベースの設計", 人工知能学会全国大会2011, 3B1-OS22b-6, 2011 (PDF)
○長坂, 谷口, "階層 Pitman-Yor 言語モデルを用いた動作解析", 人工知能学会全国大会2011, 3B1-OS22c-8, 2011 (PDF)
<書籍>
○谷口忠大, コミュニケーションするロボットは創れるか, NTT出版
○ロバート・A・バートン, 岩坂彰 訳, 確信する脳, 河出書房新社
椹木 哲夫 先生(京都大学 工学研究科 機械理工学専攻)
講演題目:「セミオーシス:観察者と行為者の視点の交わりから組織の集合知へ」
(1) 椹木哲夫:記号過程を内包した動的適応システムの設計論―つくる設計論から育てる設計論へ,システム/制御/情報,54(11),2010 (PDF)
(2) 椹木哲夫:スキルと組織,国際高等研究所報告書(高等研報告書0906),書籍版(頁数/本文277頁),ISBN978-4-906671-76-2,2011 (PDF)
早川美徳 先生(東北大学 教育情報基盤センター)
講演題目:「鳥の群れ運動に見られる集団モード励起と群れの安定性」
関係する研究のレビュー: Tamas Vicsek and Anna Zafiris, "Collective motion", arXiv:1010.5017v1 (PDF)
研究紹介のWEBページ:http://seaotter.cite.tohoku.ac.jp/articles/skeins-of-geese/
グループディスカッションの進め方
<事前準備>
8月中~下旬,参加者が確定した段階で,申請していただいた希望に合わせてグループ分けを行い,通知します.
講師の先生方には,関連する推奨論文・参考サイトなどを提示していただきますので,内容理解に不安のある方はそちらを事前に勉強しておくことをお勧めします.
<分科会 (2日目 13時~14時30分)>
チュートリアル講演には短い質問時間しか取れません.そこでこの分科会では,グループごとに分かれ,チュートリアル講演の内容を中心に,講師からの詳しい説明・参加者からの質問・深い議論などを行っていただきます.
<グループディスカッション(2日目 14時50分~)>
続いて,チュートリアル講演の内容に限らず,そこから発展したテーマ,参加者各々の研究テーマなどを議論しあい,創発に関連して取り組むべき新しい研究テーマを考えていただきます.
そしてその研究テーマの背景・目的・意義・研究方法などをまとめたスライド(Powerpoint等)を作成してください.
# 一般参加者のみなさんは,学生に大きな負担がかかりすぎないよう,遅くとも21時までには発表のメドが立つようにマネジメントをお願いします.
<報告会(3日目 9時~)>
用意したスライドを用いて,発表10分程度,質疑4分程度でプレゼンテーションをしていただきます.
評価
各グループの発表に基づき,投票(挙手形式)によって,最も優れた研究テーマを決定し表彰します.