1) 留守宅の防犯対策
最近ウェブカメラとして販売されているネットワークカメラはカメラ自体にウェブサーバーを内蔵していていますので、常時パソコンに接続してなくても単体で防犯カメラとして使えます。そこで、このウェブカメラを留守宅の監視カメラとして使用しようという試みです。
つまり、たとえば無線LAN内蔵のウェブカメラを購入すればこれを玄関に設置するだけで、配線等も心配することなく防犯カメラになるわけです。あとはパソコンなどからウェブカメラのウェブサーバーにアクセスすれば監視できるわけです。 ウェブカメラの設定のためのパソコンとネットワーク環境は必須です。当然、LANケーブルでの配線が嫌な人は無線LANの環境も必要です。ネットワーク環境といっても外部から携帯電話などで監視したり、外部ストレージを利用する必要が無ければプロバイダと契約してインターネット環境を用意する必要もありません。まあ、たいていの家庭では既にインターネット環境は構築済みでしょうが....
監視カメラとして使うだけなら特にパソコンを立ち上げっぱなしにしておく必要はありませんが、来訪者を確認するためのドアホンカメラとしても使いたい場合は、いちいちパソコンを立ち上げている時間は無いでしょうから、パソコンを立ち上げっぱなしにしておく必要があるかもしれません。
最近ではテレビやWiiでもインターネットを閲覧できるのでこれらを使うのもいいかもしれません。 また、中古ノートパソコンや価格の安いネットブックを専用パソコンとして新規に購入してしまうのも有りかもしれません。ウェブを見るだけなので安いコンピュータで十分です。これらのノートパソコンなら液晶画面を閉じるとスタンバイモードに入り、開けるとスタンバイモードから復帰するように設定しておけばストレス無く監視可能です。また、ネットブックならドアホンの近くに設置することもできます。
さて、ウェブカメラですが、当時値段が一番安かったPLANEXのCS-W04Gを使用しています。今でも販売していて1万円強くらいでしょうか。配線が気にならなければ無線機能の無いCS-TX04Fが7,000円程度で販売されています。
このウェブカメラで不満な点は筐体が大きいこととカメラ自体では動画が録画できないことです。大きさはどうすることもできないのと、価格が安いこともあり、納得して使っています。単体で動画が録画できないので、付属のパソコンソフトを使ってパソコン立ちげっぱなしのログインしっぱなしで運用しています。パソコンのOSはVistaなのですが、一応他のユーザーが使用中も録画はされているようです。
ただ、この録画ソフトも出来があまりよろしくなく、不満がいっぱいあります。 中でも特に不満なのは録画したファイルの映像中にタイムスタンプが入らないことと、動くものを検知してそのときだけ動画を録画する機能が無いことです。しょうがないので、1秒に付き1コマ撮影するように設定して500GBの外付けハードディスクに垂れ流しで保存するようにしています。これで、3か月分くらいは保存できます。
後で確認するとき動きを検知した部分の頭出しができればいいのですが、それもありません。何かが写っていてもタイムスタンプが無いので何時の映像なのかがわかりません。
そこで活用しているのが動きを検知したときに静止画を保存してくれる機能です。こちらは保存先さえ確保すれば本体だけで完結できますし、日付や時間をファイル名にすることもできますので何時撮影したものかがわかります。撮影した画像をFTPサーバーにアップロードする機能もありますので、家庭内のパソコンを立ち上げっぱなしにしておく必要も無く、ウェブスペースを提供してくれるサービスを利用することもできます。
CORESERVER なら初期費用500円の年間2,500円(208円/月)で6GBのディスク容量が使用できます。ここに撮影した静止画を自動でFTPを使ってアップロードするようにしておけばOKです。CORESERVER ならcgiProxyを設置することもできますし、メールアドレスも200個作れます。cgiProxyについてもっと知りたい方はこちら。
防犯カメラとはとは関係ありませんが、VALUE-DOMAIN でドメインを取得すれば自分だけのメールアドレスが作れます。~.comであれば年間990円です。たとえばあなたがヤマダタロウさんだったとすると、tarou.comというドメインを取得してメールの設定をすればyamad@tarou.comなどといったメールアドレスが自由に作れるわけです。さらに、200個もアドレスが作れますから、たとえば懸賞応募専用のアドレスを作って迷惑メールがメインのアドレスに来ないようにすることも可能です。是非検討してみては?
ソフトウェアには不満がいっぱいあるCS-W04Gですが、ハードウェア的には大きすぎることを除いて不満はありません。1年以上連続使用していますが、全く問題ありません。うまく動作しなくなってリセットしたなどということも全くありません。
撮りためた静止画はウェブで閲覧できるように設定していますが、そのことについてはまた次の機会に。
<追記>
実は撮りためた静止画は CORESERVER に設置した Coppermine Photo Gallery という cgi で閲覧できるようにしていたのですが、もっと簡単な方法を見つけましたのでご報告します。
それは google の Picasa ウェブサービスにアップロードする方法です。これで、無料で1GBの写真を保存できますし、cgi の設置等の面倒なことを考えなくても画像の一覧を簡単に見ることができます。
1GBのスペースでは満足できない人には Gmail を保存スペースとして使用する方法もあります。Gmailなら7GBもの容量が無料で使えます。ウェブカメラからGmailへメールを送り、このメールをPicasaに転送するように設定しておけばGmailを保存スペース、Picasaウェブアルバムを閲覧用スペースとして使うことが可能です。
で、ここで問題となるのがGmailからの転送は転送先の確認が必要なことです。つまり、Gmailの自動転送は、まず「確認コード」が書かれたメールをGmailから送信し、その中に書かれているURLをクリックすることで転送先が適切なアドレスなのかどうかを確認しています。Gmail の転送の具体的な方法はここにあります。
しかし、Picasaウェブアルバムの写真投稿用メールアドレスは届いたメールに添付された写真をウェブアルバムに自動的にアップロードできるだけで、写真以外の情報を確認する方法がないのです。 これを回避する方法として、Gmail と Picasaの間にもうひとつメールサービスを挟むとうまく行きます。たとえばGmailから CORESERVER の専用メールアドレス(picas@tarou.com)に転送し、確認メールを確認して、さらにPicasaに転送するように設定すればOKです。Picasaウェブアルバムでメールアップロードを可能にする方法はここにあります。
ここで、ひとつ問題があります。CS-W04Gからメールを送付するためにはSMTPサーバーを設定する必要があるのですが、PLANEXの現在のファームウェアでは、SMTPポートの変更やSMTP認証の設定ができないのです。
これを解決する方法があります。それはOEM元である EDIMAX社のIC-1510Wgというモデルのファームウェアを使用する方法です。これにより、SMTPポートの変更やSMTP認証の設定ができます。ただ、それでもGmailのSMTPサーバーはうまく行きませんでしたので他のサーバーを用意する必要があります。
ファームウェアを更新すると設定が元に戻ってしまうため、ユーザーIDとパスワードには気をつけましょう(初期のユーザー名はadmin、パスワードは1234です)。