設立から第1回総会まで
1985年
・初頭:日本ディルタイ協会設立のための準備にかかる
・2月6日:ディルタイ協会(仮)設立準備会(プラン) 事務担当:増渕幸男、舟山俊明
・3月27日:「日本ディルタイ協会」設立準備委員会
準備委員:長井和雄、西村晧、茅野良男、森田孝、尾形良助
事務局:増渕、舟山 於:慶應義塾大学(三田)
設立準備委員会発起人(慶應義塾大学教授 西村晧 東京学芸大学教授 長井和雄)により9月25日付で「設立趣意書」を作成
・9月25日:日本ディルタイ協会設立
趣意書
春の訪れとは言え、朝夕冷え込んだ日がまだ感じられるこの頃でございます。
先生におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、この数年、自然科学の著しい発展・研究に比べ、人文科学の遅れが目立ち、同時に精神科学の内部からも反省が説かれております。ディルタイ・ルネサンスとも言える傾向が昨今見られるのもそのひとつの現象かと存じますが、ドイツではボッフム大学でロディー教授を中心にディルタイの本格的研究がなされてきております。すでにご承知の通り、ディルタイの後世に与えた影響は限りなく大きく、その対象領域も多岐にわたっております。
ところで日本においてはディルタイに深い関心を抱き、また高度な研究がなされているにもかかわらず、相互に連携しあって、情報交換・学術交流がなされておりません。資料のまとまった整理すらなされず、個人レベルでの研究活動にとどまっております。
そこでディルタイの研究者は言うまでもなく、関連のある分野の方々にもご参画を得て「日本ディルタイ協会」(仮称)を設立したいと存じます。つきましては趣意ご理解の上、ご協力をいただけましたら幸甚でございます。まずは方向を定める意味でも設立準備委員会を開催したいと存じますので、是非ともご参加くださいますようご案内申し上げますとともに、重ねてご協力のほどお願い申し上げます。
昭和六十年 月 日
「日本ディルタイ協会設立準備委員会」発起人
慶應義塾大学教授 西村晧
東京学芸大学教授 長井和雄
『日本ディルタイ協会』入会案内書
この数年、自然科学の著しい発展・研究に比べ、人文科学の遅れが目立ち、同時に精神科学の内部からも反省が説かれております。ディルタイ・ルネサンスとも言える傾向が昨今見られるのもそのひとつの現れかと考えられますが、ドイツではボッフム大学でロディー教授を中心にディルタイの本格的研究がなされてきております。周知のごとく、ディルタイの後世に与えた影響は限りなく大きく、その研究領域も多岐にわたっております。
ところで日本においてはディルタイに深い関心を抱き、また高度な研究がなされています。しかしながら、研究者相互の情報交換や学術交流がなされておらず、また資料のまとまった整理すら行われず、個人レベルでの研究活動にとどまっております。
そこでディルタイ研究者は言うまでもなく、関連のある分野の方々にもご参画を得て、「日本ディルタイ協会」を設立して、右記の活動を展開したいと存じます。つきましては趣意御理解の上、先生におかれましても「日本ディルタイ協会」にご入会いただきたくご案内申し上げます。
昭和六十年 九月二十五日
慶応義塾大学教授 西村 晧
大阪大学教授 茅野良男
専修大学教授 尾形良助
東京学芸大学教授 長井和雄
大阪大学教授 森田 孝
・11月19日:日本ディルタイ協会発足
第一回理事会
日本ディルタイ協会会則 発効
本年度(昭和60年11月19日〜昭和61年11月18日)の活動方針及び活動内容について
役員
代表理事 西村 皓(慶應義塾大学)
理 事 尾形良助(専修大学)
同 茅野良男(大阪大学)
同 長井和雄(東京学芸大学)
同 森田 孝(大阪大学)
事務局 舟山俊明(慶應義塾大学)
同 増渕幸男(東京電機大学)
所在地
慶應義塾大学文学部教育学研究室内
1986年
・9月:日本ディルタイ協会会報No.1
・11月19日(水):日本ディルタイ協会第1回総会開催
日本ディルタイ協会第1回総会 出席者21名
講演(F.ロディ教授)「生そのもののリズム。後期ディルタイにおけるヘーゲルとヘルダーリン」(通訳者 宮下啓三教授(慶應義塾大学)
昭和60年度(1985年11月19日~1986年11月18日)活動報告