入学後のカリキュラム

修士2年間の予定

・1年次

講義や実習を履修し、専門研究を進めるための基本的な知識や技術を身につけます。その一方で、指導教員と相談しながら、各自が興味のある分野の研究論文(国際誌)を読み、専門的な知識を学びつつ、修士研究のテーマを絞り込んでいきます。論文を読んで勉強した成果を雑誌会で1年に2回発表します。

仮に、冬季のフィールド研究をテーマにする場合は、4月に入学する皆さんにとって1年次の冬が1回限りのチャンスですので、入念な準備をするように心がけて下さい。

・2年次

修士研究を本格的に進め、最終的に修士論文という形にまとめます。そのためにも、自分の研究分野に関連する国際誌論文を深く読み、研究の最前線をよく知ることが重要です。その成果を年2回、雑誌会で発表します。修士研究は、指導教員の所属する研究室等で行なわれるゼミで発表し、いろいろな意見を聞きながら進めます。

11月頃に、コース全体の中間発表会として、修士研究の経過・計画等について口頭発表を行います。その後、1月初めに修士論文題目を提出、1月中旬に論文要旨を提出、2月初めに修士論文(審査用)を提出します。2月上旬に専攻全体の修士論文発表会で発表して審査を受け、その1週間後に修士論文の最終提出版(保存版)を提出します。

さらに、博士後期課程へ進学することを志望する場合は、2月末頃に行なわれる博士課程入学試験を受験します。

単位と講義について

修士課程の修了には 30単位が必要です。
地球圏科学特別研究 I(必修 8単位)は修士論文研究に対して付与される単位です。
地球圏科学論文講読 I(必修 4単位)の単位を修得するには、雪氷・寒冷圏科学コース雑誌会に出席して他の人の発表を聞くことにより最新の研究成果を学ぶことと、各自年2回の発表を行うことが必要です。

講義は全て選択です。地球圏科学専攻で開講する講義の他、環境科学院他専攻の開講講義、大学院共通授業も終了単位として認められます。詳しくは学生便覧を確認してください

雪氷・寒冷圏科学コースの学生を対象として開講する地球雪氷学実習I・II(各2単位)は、雪氷・寒冷圏に関する研究技術を学ぶための重要な実習です。必修科目にはなっていませんが、コース学生のみなさんはぜひ受講を検討してください。

その他、南極学カリキュラムの特別講義、特別実習も、本コース教員が中心となって開講しており、大学院共通授業として単位を修得できます。

本コース開講講義

* 雪氷水文学特論の一部を担当いただく松下先生は、雪氷防災が専門の、寒地土木研究所からお招きする講師です。雪氷防災を学ぶ大変よい機会です。

地球圏科学専攻共通講義

環境科学院共通講義

修士課程必修科目

南極学カリキュラム

環境科学院では雪氷・寒冷圏科学コースの教員が中心となって、南極学カリキュラムを開講しています。このカリキュラムは、極地や寒冷圏での現象、地球規模の環境変化、雪や氷の科学などを、南極を主な対象として学ぶためのユニークな教育システムです。スイスや道東サロマ湖、道北母子里、札幌近郊での実習、国内外から講師を招いて開催する講義などを開講しています。一連の講義や実習の中から一定の単位を取得した学生には、南極学修了証書(Diploma of Antarctic Science)が授与されます。詳細については、入学資料に含まれるパンフレットと資料を参考にしてください。(担当:杉山、青木他)

南極大学ウェブサイトへ(外部サイト)

実習

本コースでは地球雪氷学実習Ⅰ・Ⅱ(各2単位)を開講します。この実習は、雪氷寒冷圏の現象に関する野外観測、室内実験、数値シミュレーション等の技術を習得し、雪氷寒冷圏の重要性と変動を体験的に学習することを目的としています。実習Ⅰは、コース担当教員がそれぞれ提供する個別の実習プログラムの中から1つを選択して履修するものです。実習Ⅱは、冬季に合宿形式で実施する野外実習(於 幌加内町母子里)に参加するものです。当コースの学生はできる限りⅠとⅡの両方を履修して下さい。なお、地球雪氷学実習Ⅰの中のどの個別実習を選択するかについては、各学生が興味のある実習の担当教員にコンタクトをとって内容を確認し、別途指定する期日までに希望の実習を担当教員に連絡してください。

雑誌会

雑誌会は、学生のみなさんが自分の興味ある分野の論文を選び、スライドを使って参加者にその内容を説明するセミナーです。雪氷・寒冷圏科学コースの学生と教員が全員参加して実施しています。修士課程の学生は年間2回、博士課程の学生は年間1回の発表を行います。スケジュール、発表の詳細は後日連絡しますが、例年、金曜日の10:30〜12:00に行われています。