冬コミの直前、具体的には12月20日、南雲マサキが動いた。
ガールズ&パンツァーのペーパー、作りたい。
逢坂は動じなかった。
「では、やってみませう」
まぁ、基本的に作りたいものがあるから作るのであって、時流とかそんなことはどうでも良い。
テキスト系・小説系サークルは売れなくてもそれがむしろ日常なのであった。
孫子は言いました。
兵は拙速を尊ぶ。
ということで校正の時間と、編集の時間と、印刷の時間コミで1週間は下さい、と返信した逢坂。
ペーパーということで、物量はたかが知れている。
草稿を見た瞬間、自分はフランスにいるんではないかという錯覚すら覚えた。
「A4フォーマットで4ページあるんだが?」
「ペーパー? 誰がそんなことを言ったのか」
そんなやりとりがあったとしても、おかしくはないくらいだ。
こうやって、ブリッツクリーク・ナグモのガルパンファンブックが書かれたのである!
そして、締め切りは破られたのだ!(ここ笑うところ)
表紙の目印はこちら。
逢坂が90式戦車の写真を選んでいる真っ最中に、ふと、戦車をデフォルメしていくとこんな感じになるんじゃないかと考えた目印。
南雲マサキには「ワロタ」と言わせた表紙に使われている。
現在、再版の予定はないが、保存用を兼ねて、逢坂自家製作本工廠としては、本隊20部とは別に5部の製作を行い、これを保存用とした。