4. Research interests
ミジンコを材料に、生殖様式の研究をしています。具体的には、メスだけで増える「単為生殖」とオスとメスが交尾して増える「有性生殖」の際の生殖細胞の分裂様式の解析 を行っています。
有性生殖でみられる「減数分裂」のどの段階がどのように変更されることで単為生殖が起こるのかの一例をミジンコで明らかにしたいと考えて います。
現在は、下記の2つのテーマを扱っています。
1. ミジンコの生殖様式
2. ミジンコのモデル生物化
ミジンコは甲殻類で初めて全ゲノムが解読され(Colbourne et al., 2011)、ゲノム研究の情報基盤が整いつつありますが、遺伝子の機能解析手法の整備は不十分でした。そこで、ゲノム情報と遺伝子の操作手法を兼ね備えたモデル生物へと押し上げることを目指しています。
Step1:外来因子導入法 Hiruta et al., 2013 BMC Biotechnol.
→ マイクロインジェクション法
→ RNA干渉法
Step2:ゲノム編集法
→ ノックアウト(標的遺伝子破壊法)Platinum TALEN:Hiruta et al., 2014 BMC Biotechnol.
CRISPR/Cas9: Hiruta et al., 2018 Genes to Cells
→ ノックイン(外来遺伝子の付加)
Step3:遺伝資源の凍結保存法
→ 野生系統および変異体系統の保存