東欧諸国の憲法
ラトヴィア
ラトヴィア共和国憲法 (制定:1922年6月28日/最終改正:2019年1月1日)
・Latvijas Republikas Satversme (Latvijā)
1922年に制定されたラトヴィア憲法は、1934年のウルマニス独裁政権の誕生により事実上効力が停止した。その後、ソ連併合、ナチスドイツによる侵略を経て、1944年にソ連に再併合された。第二次大戦後はソ連構成国となっていたが、1990年に独立を宣言した。その際に1922年のラトヴィア憲法の内、第1条、第2条、第3条及び第6条の復活をさせ、その他の部分は当時の状況にあわせるために改正した。こうした経緯から、現在のラトヴィア憲法は1922年に制定されたものとされている。
ベラルーシ
ベラルーシ共和国憲法 (制定:1994年3月15日/最終改正:2022年2月27日)
・Канстытуцыя Республікі Беларусь (Беларуская)
・Конституция Республики Беларусь (Русский)
ウクライナ
ウクライナ憲法 (制定:1996年6月28日/最終改正:2019年2月7日)
・Конституція України (Українська)
2004年、オレンジ革命の際に憲法が改正された。しかし、2010年に憲法裁判所は手続き上の瑕疵を理由に2004年の憲法改正を違憲とした。この違憲判決は、かつてのオレンジ革命により大統領になれなかったヤヌーコヴィッチが、2010年に大統領選挙で当選したことと無関係ではない。ウクライナ憲法は政局に翻弄されている。
モルドヴァ
モルドヴァ共和国憲法 (制定:1994年7月29日/最終改正:2021年9月23日)
・Constituția Republicii Moldova (Limba moldovenească)
ブルガリア
ブルガリア共和国憲法 (制定:1991年7月12日/最終改正:2015年12月18日)
・Конституция на Република България (Български)
ブルガリア憲法も、上述のウクライナ憲法と同様、手続き上の瑕疵を理由に憲法改正が無効とされたことがある。2003年の改正で新設された第129条第4項が、2006年に憲法裁判所の判決により無効となった(ただし、第4項のみが無効とされ、同時に新設された第5項、第6項はそのまま効力を有している)。もっとも、このブルガリアの事例は、ウクライナのように政局が原因というわけではない。