北欧諸国の憲法

 スウェーデン

統治法典 (制定1974年2月28日制定/最終改正:2018年11月30日)

Regeringsform (Svenska)

王位継承法 (制定:1810年9月26日/最終改正:1979年X月X日)

Successionsordning (Svenska)

出版の自由に関する法律 (制定:1949年4月5日./最終改正:2018年11月28日)

Tryckfrihetsförordning (Svenska)

表現の自由に関する基本法 (制定:1991年11月14日/最終改正:2018年11月28日)

Yttrandefrihetsgrundlag (Svenska)


スウェーデン憲法は上記の四つの基本法で構成されている。かつては、議会規則 (Riksdagordinung) も憲法を構成していたが、現在は準基本法という位置づけで、憲法の構成要素とはされていない。

 デンマーク

デンマーク憲法 (制定:1953年6月5日/最終改正:―)

Danmarks Riges Grundlov (Dansk)


「憲法改正を経験していない期間」という点に関して、デンマーク憲法は日本国憲法に次いで世界第2位の長さである。ただし、2014年、王位継承法に関して、憲法改正と同様の手続き(総選挙を間に挟む二度の議会の議決の後に、国民投票による過半数の賛成かつ当該賛成が全有権者の40%以上)による改正 (男子優先から長子優先への変更)が成立した。 

 ノルウェイ

ノルウェイ王国憲法 (制定:1814年5月16日/最終改正:20235月15日)

Kongeriket Norges Grunnlov (Bokmål)

Kongeriket Norges Grunnlov (Nynorsk)


ノルウェイ王国憲法はその歴史的経緯から長らく「古デンマーク語」で表記されていたが、2014年5月6日の憲法改正により、憲法の表記言語が変更され、ノルウェイ語(ブークモール及びニーノシュクの双方)で表記されるようになった。憲法改正回数は北欧諸国では群を抜いて多い。

 フィンランド

フィンランド憲法 (制定:1999年6月11日/最終改正:2018年11月4日 )

Suomen perustuslaki (Suomi)

Finlands grundlag (Svenska)

 

 アイスランド

アイスランド共和国憲法 (制定:1944年6月17日/最終改正:2013年7月11日)

Stjórnarskrá lýðveldisins Íslands (Íslenska)


2010年代、アイスランドでは憲法の全面改正の動きが生じていた。2013年7月11日の憲法改正は、憲法改正手続を期間限定で変更するものであった。アイスランド憲法の改正手続は、第79条に基づき、原則として選挙を挟んだ二度の議会による過半数の議決により成立し、第62条の変更のみ国民投票が必須となっている。この点、2013年7月11日の憲法改正は、第79条の文言は改正せずに、2017年4月30日までの期間における憲法改正手続を一種の経過規定として追加するものであった。それによると、2017年4月30日までに憲法改正を行うためには、「議会の3分の2の賛成」の後に、「国民投票で有効投票の過半数の賛成かつ有権者の40%以上の投票」という要件となっている。この経過規定は、全面改正を見据えたものであり、間に選挙を挟むのではなく、直接国民投票により意思を問うという形式になっていた。しかし、現実の憲法政治において、上記の経過規定の手続きで憲法改正が成立することはなかった。この経過規定は現在も文言としては残っている。